著者: 福田 健
タイトル: いばるな上司ひるむな部下―上司との人間関係壁を破る77のルール

 心強いタイトルでしょ。
 まず、①自分の上司への対応の仕方が悪くないかという観点から、上司とうまくいかない原因と改善方法、②上司のホンネをつかんで、上手に上司を動かす方法、③上司のペースに巻き込まれない方法、④タイプ別・上司説得のポイント等を具体的に説明してある。自分の上司はどのタイプか思い浮かべて、対策を読むと面白いし、活用してみたいと思う。
 でも最後に「どんな上司でも、結局は信頼感が決め手だ」とのことで、「彼が言うのなら間違いない」って思われればこっちのもんであるとのこと。自分の能力が無いのを棚に上げて、上司の事を文句ばっかり言っていてはダメって事だね。


著者: 小林 泰三
タイトル: 密室・殺人

 長編の推理小説です。「密室殺人」ではなく、「密室・殺人」です。

 現実の世界において、殺人事件が起きた場合は、探偵屋さんが動くものなんでしょうか。でも、小説の世界では、明智小五郎、シャーロックホームズ等、なぜか名探偵がいて、難事件を次々と解決していきますよね。これは、小説を面白くするためでしょうか。今まで、そんなこと考えた事無かったんですが、この小説は、事件を解決するのは探偵である必要があるのです。そして、小説とするためには、「密室・殺人」である必要があったのです。なんのこっちゃ?


著者: 筒井 康隆
タイトル: 恐怖

 著名な文化人の連続殺人事件から始まるので推理小説かと思ったら違うんですね。人は恐怖の中でどんな行動をするのかを面白おかしく書いたホラー小説?なのかなぁ。どうもうまく説明できない。
 ただ、言える事は、文体はもちろん、汚ならしい表現、ちょっと卑猥な表現は、筒井康隆そのものであるって事かな。当たり前か。読書感想というより、自分の読書記録として書き留めておくことにします。これを読んで頂いた方、申し訳ないです。
著者: 斎藤 茂太
タイトル: 絶対に「自分の非」を認めない人たち―「すみません」が言えない人と、どうつきあうか

 タイトルと同じ人って回りに1人や2人いますよね。精神科医の立場から「すみません」の言えない人の心理、環境、条件を分析し、そういう人とのうまくつきあう方法を教授した本である。そういう人に対しては「すみません」も言えない可哀想な人って思えば腹も立たないそうです。反面教師にすればいいんでしょうか。
 でも、そういう人が会社にいると困りますよね。会社におけるそういう人たちとうまくつき合い方法も教えて欲しかった。上司の中にも部下の中にもそういう人がいたら「可哀想な人」では済まないですからね。




著者: 斎藤 茂太
タイトル: 絶対に「自分の非」を認めない人たち―「すみません」が言えない人と、どうつきあうか


著者: 谷沢 永一
タイトル: 人間、「うつ」でも生きられる

 たぶん、このブログを読んでもらえてる方は鬱(うつ)じゃないと思います。僕は2年前から鬱でした。鬱の間はこんな文章は全く読めませんでした。ずっと怠け者だと思ってました。鬱じゃないかと思い医者にかかったのは半年前です。3ヶ月会社を休み、療養してやっと本が読めるまで回復しました。2年前ってのは、今から思い返せば急に本を読めなくなった時期なんです。今から考えれば2年前から鬱だったんだと。

 著者は、中学の頃からずっと鬱で悩まされ、その鬱と戦う自叙伝です。本書の冒頭に、この本は、鬱になる前に読んでおいた方が良い、って書いてあります。実は僕も最初に読んだのは4,5年前です。もちろん、自分が鬱になるなんて想像もしなかった頃です。その頃、自分のHPに読書の記録をつけていました。最近、そのHPに気が付き、本書を持っている事を知り、再読しました。ちなみに、そのHPには、「自分は鬱になるような性格じゃないので安心ですけど、一読をお勧めします」って書いてありました。(笑)

 著者の鬱症状は自分には手に取るように分かり、自分も鬱だったんだと再認識した次第です。みなさんもいつ鬱になるか分からないと思います。鬱になって初めて、鬱の辛さが分かり、身近にいる鬱の人との接し方も分かるようになると思います。でも、ちゃんと読んでいても、自分が鬱の時には何の役にも立ちませんでした。(笑)

 ちなみに、ひとつ前に書いた「リトルターン」は、主人公のコアジサシと自分が重なって写ります。コアジサシはまた空に飛び立ちますが、僕はまだ飛び立ててはいない、って感じてます。完治までまだ半年はかかるかなぁ。リトルターンのコメントには非常に濁して書きましたが、あれは鬱病から立ち直った人には非常に理解できる本だと思います。あの本もこの本も健常者には、僕の4、5年前と同様、ふ~ん、って終わるんじゃないですかね?

 もし、身近に鬱の人がいたり、自分が鬱と診断されたときには、この本を思い出してください。何かの役に立つ・・・・かなぁ。


著者: ブルック ニューマン, Brooke Newman, Lisa Dirkes, 五木 寛之, リサ ダークス
タイトル: Little Tern

 リトルターン(コアジサシ)がある日突然飛べなくなってしまった。今までは空の上での生活があたりまえであったが、今日からはまったく違う生活を余儀なくされる。そして自分と失ったものを見つける旅にでた。そこでの出会いから、自分を発見し、またもとの姿に戻っていった。
 水彩画の挿絵もあり、1時間もあれば読み終わるが、何かとっても難しい本のような気もする。続けさまに3回読んだ。人生焦らなくてもいいじゃない、と呼びかけているようだ。こころに余裕がない人に是非勧めたい。


著者: 原 宏一
タイトル: 極楽カンパニー

定年退職した元サラリーマンが、サラリーマンの生活が忘れられず、同志を集め、疑似会社を設立する。
実際にはお金は儲けず、会議、商談、出張は、本物そっくりに行う。もちろんお昼は定食を食べて、夜は居酒屋で愚痴に花を咲かせる。
言い換えれば会社ごっこである。
しかし、これを高齢者を食い物にした詐欺事件に発展したりと、難題が次々と起きる、といった腹をかかえて笑える本である。
しかし、この本を読んでいると、自分の二十数年後の生活を模倣しているような気になってくる。
笑えない話かもしれない。


著者: 楽書ブックス編集部
タイトル: さわりで覚えるクラシックの名曲50選

 バッハ、ビパルディから、シューベルト、ベートーベンらの名曲50曲のさわりの部分だけ入ったCD 2枚付き(150分)の本である。これを本と呼ぶのかCDと呼ぶのか疑問であるが、ISBNのコードが入っているので本なんでしょう。中学の時の音楽で習った曲がたくさん入っており、いにしえを懐かしむ事ができる。また、クラシックを聴きながら読書というのは、優雅が気分にもなる。
 ちなみに、本の中身は、作曲家のプロフィールが書いてあるが読んでいない。読まなくてもCD2枚買ったと思うだけでも得した気がする(笑)


著者: 立川 談之助
タイトル: 宇宙人とのつきあい方オフィシャルハンドブック


タイトルを見て、難しいUFOの話だと思われるかもしれない。
しかし、著者を見て、落胆されるかもしれない。
本書は、色々な宇宙人の地球での生活、趣味、嗜好物、宗教まで詳細に記述してある。
そして、宇宙人が隣に越してきた場合を想定して、つきあい方のマナーをきちんと説明してある。
また、地球の法律では解決できない宇宙人とのトラブル解決方法もあり、もし宇宙人と出会ったときに大いに役立つ...わけない。
さすが落語家!大いに笑わせてくれる書である。



著者: 柴田 よしき
タイトル: 紫のアリス

「不思議の国のアリス」と同じストーリーが現実の世界で始まった。そして、人が殺され...
推理小説です。
主人公は、幻覚症状があり、現実と幻想が区別できないところから、過去の記憶を呼び戻そうとするストーリーです。
でも、結論(犯人)は解ったのですが、エピローグでは、幻覚と現実が区別がつかなくなり、どこが事実の話をしているのか分からなくなってしまいました。
自分も幻覚なってしまったのかもしれない。