著者: 青木 邦弘
タイトル: 中島戦闘機設計者の回想―戦闘機から「剣」へ 航空技術の闘い

 第二次世界大戦終戦まで自動車メーカの富士重工の前身である中島飛行機株式会社があった。そこでは、日本の海軍、陸軍の60%もの戦闘機を作っていたそうだ。そこで設計していた筆者の回顧録である。
 日米英独の主力戦闘機の性能の比較をし、日本の戦闘機の開発技術は他国にひけをとっていなかった。敗戦の理由は、日本の物量の差であったと結論づけている。
 また、筆者が設計した「剣」の誕生秘話もある。この「剣」は実戦には間に合わなかったが、ちまたでは特攻用戦闘機であったと言われているそうだが、実は、パイロットの生還させる方法をきちんと検討してあったことを力説してある。
 第二次世界大戦の歴史を違った角度から見た気がする。