サウジには、世界遺産が6つある。
そのうち3つは行ってきた。ジッダと、ホフーフと、ハーイルだ。
一番遺跡の多いマダインサーレハはとうとう訪れずに本帰国してしまうが、ずっと工事中だった唯一市内にあるディルイーヤがやっとオープンしたということで、何とか帰国ぎりぎりに行けることになった。(※あと一つは昨年度登録されたヒマー文化圏)
前から思ってることだが、こんなに完璧に補修/改修してしまって、はたしてこれを世界遺産といっていいのだろうか? サウジはそういうところにこだわらないようである。
長い修復期間(3年以上?)を経て、新しく公開されたディルイーヤは、入場券が必要となった。<まず、その予約サイトをみつけるのにたいへん苦労したので、以下に紹介しておく。当日券はないというかチケットブースなどない。>
平日は100SRだが、休日は200SR(7000円)だ。ただし、この金額分の金券として、中のレストランで使用できるし、12歳以下は無料だ。
ということで、僕らは平日の夕方から出かけた。
(とここまで、訪問前日に書き上げ当日を迎えた。)
と、ところが・・・。
入場券まで買って出かけたのにもかかわらず、なんと入れなかったのである・・・(泣)。
ここまで勇んで書いてきたのに、このレポートはここで終わり…
ではさみしすぎるので、今後行く方のために、アプローチの仕方だけでもここに残しておく。
まず、入口らしい入口はない。
この地点(「PHPF+WRF, Al Bujairi, Diriyah 13711」←このポイントをグーグルマップの検索窓に打ち込んでください)に車で行って降ろしてもらう。
近くの駐車場は未確認情報だが、一回150SRとか、一時間30SRとからしい。係の方が「高いので停めない方がいい、少し離れたところには無料の駐車場があるよ」と、わざわざ教えてくれた。
降りたところは低い鎖で敷地内に入りにくくしてあり、ここにいるスタッフにチケットのQRコードを見せると、中に入れてくれる。スタッフと言ってもトーブを着てる普通のサウジ人なので、声をかけられるまで係の人だとはわからない。(よく見ればQRコード読み取り機を持ってる。)
ここはレストラン街なので、そこを抜けてまっすぐ進むと、橋を渡ってディルイーヤの遺跡群に入れることになっている。
僕らは今回、この橋の手前で止められ、「今日はメンテナンスだから入れないよ。明日なら入れるよ。」と言われたのだ。チケットを買うサイトでは、そんな事これっぽっちも書いてなかったのに、である。詐欺じゃないか、と騒げるほど英語がしゃべれるわけではなく、引き下がるしかなかった。
“遠景”をカメラに収め、僕らはレストランに入ることにした。
入場券代分をレストランで金券として使用できるわけだが、聞いてきた情報ではすべてのレストランが予約制で、メニューもすべて200SR級とのこと。
どの店にも店の名前が書いてないし、これでは予約していっても、店をみつけるのが一苦労だろうなあとまず思った。
最初に入ろうとした店は客がいないが、聞くとスペイン料理だった。予約については何も聞かれない。メニューを見ると(サウジのレストランは今やどの店もQRコードのメニュー表だ)、一品150SRとか250SRとかが並んでいる。こりゃ聞いてきた通りの高級店だと思い、次の店へ。
すべての店が、ぱっと見、何の店かわからないが、店の奥を見てみるとケーキが並んでいる。ああ、ここはカフェか、って感じで通り過ぎる。
その次の店はけっこう人が入っている。中東料理だという。もう高くてもいいやと思い、客の多さに魅かれて店に入ると、ここはけっこう当たりであった。もちろん予約の有無など聞かれなかった。
QRコードでメニューを開くと、やっと店名がわかった。メニューも100SR前後のものが多く、僕らは5名だったのでけっこういろいろなものが頼めおいしく食べられた。
※100SRって書くと安い感じだが、一品3,500円ってのは十分高いんだけどね。
ということで、とってもおいしい料理を追加料金少々で食べることができた僕らは、その満足感でディルイーヤを見られなかった不満を押しやり、帰途についたのだった。
<以下、サウジの記事だけの目次です>