僕は、サウジアラビアで働くことになった。
サウジを内側から見たその様々な「魅力」の記録第24弾。
今回は「ホフーフ旅行編その4」。1日目夜から帰宅までの最終編です。
一日目夕18時に、ホテルから、この街で一番有名な「カイサリア・スーク」へ歩いて出かけた。2.2km30分だ。
ホテルのまわりもそうだが、そこらじゅうにナツメヤシが密集している。すべて塀で囲まれており、きちんと管理されているのがわかる。これだけのナツメヤシからいったいいくつのデーツができるのだろう。世界第3位の生産地であるサウジだが、ホフーフでの生産が多くを占めているのだろうな。サウジの国章(国旗ではない)にもナツメヤシがついてるほどだし。
カイサリアスークは、休日前夜だったが、時間が早かったせいかそれほどの人出はなく、歩きやすい混み具合であった。
リヤドと同じく、服や香木、化粧品など、あまり興味のないものが多い。観光客としてはもっと変わったものが欲しいのだが。今までも、おもしろいものがあったと思って手に取ると、全て外国製だった。サウジは開国してまだ1年だからしかたないかな、とあきらめつつ、さらに見て回ると、剣の店があった。まさしくアラブの剣「ジャンビーヤ」だ。
土産に買おうかずいぶん迷ったが、値が張ったのと、空港で通るかどうかもわからないため今回はあきらめた。
けっきょく何も買わないまま、シュワルマ屋で夕食を取り、グーグルマップを見ながら夜のホフーフを少し遠くまで歩いてまわってきた。今日一日で9.5km歩いたことになる。
2日目
朝は、ホテルのまわりを、ATMに寄ったりスーパーに寄ったりして散策をし、10時半にホテル発。ネットで調べた「ジャワサ・モスク」へタクシーで出かけた。
今から1400年ほど前に立てられたという、現存の貴重なモスクだということで期待して行ったら、なんとまあ、小さくてびっくりした。
砂漠のど真ん中にあるこの建物、今でもお祈りに使ってるとWEBには書いてあったが、完全に廃墟であった。この中ではたして何人のお祈りができるのだろうか? それともこれはモスクのほんの一部なのか? 誰も教えてくれないので(教えてくれたとしても聞き取れないので)謎のままである。
でも、ジャワサモスクの隣には、大きな「ジャワサ・パーク」が併設し、ここは思いのほかいい観光地だった。何がいいかというと、お土産がいっぱい売っていたのだ。昨夜のスークよりずっと楽しかった。
キーホルダーや民芸品、装飾品の店もあったが、広場の地面に無造作に物を置いて売ってる人もいて、まさしくスークだった。
デーツの露店販売もあった。デーツの中にアーモンドが入ったのをみつけ、たくさん買い込んだ。
ここには、古い建物の展示や、広くてゆったりした公園、小規模な遊園地や動物園もあり、ラクダに乗れるコーナーもあった。
園内を一周すると、ベドウィン式のテントもあり、休憩できるようになっていたりと、サウジ感を味わうこともできた。
いつの間にか3時間たっていた。
さて、いざ帰ろうというとき、思いがけないアクシデントが。
帰りのタクシーがつかまらないのである。タイでは、いつもへんぴな観光地に行くときは、帰りの足がなくならないよう、ソンテオやタクシーを待たしておくのだが、現在はUberという、アプリで呼べる優れものがある時代。おまけにここは数少ない観光地。帰りの足の心配などしていなかったら、なんと、街から外れた砂漠のど真ん中のため、近くにUberが一台もおらず、Uber自体が応答してくれないのだ。
これはあせった! 電車の時間もあるし、さあどうしようというところで、はたと思いついた。Careemだ。インストールしていなかったので、ダメもとでアプリを入れてみると、なんとなんと、この駐車場内に2台もいた。
そうして、無事にホテルに戻り、荷物を持って駅へと歩きながら、少し大回りをしてスーパーをのぞいたり、はじめて5リアルショップをみつけたりして、最後のホフーフの街を楽しんだ。
17:30 列車はホフーフを出発し、19:40 リヤドに着いた。
予定より早く帰ってきてしまったので、このまま帰るのはもったいないということで、荷物を持ったまま、マスマク城周辺を散策した。休日の夜だったのでいつも以上ににぎやかで、スークを歩きまわっているうちにまたもやいろいろ買ってしまった。
ということで、この日も9.3km歩き、この2日間で、総トータル20km歩いた旅行となったのだった。我ながら、元気な夫婦である…。<終>
※次回は、8か月ぶりにタイの話題です。詳細なお得情報満載です。