ブログ 目次

 僕は、サウジアラビアで働くことになった。

 サウジを内側から見たその様々な「魅力」の記録第5弾。

 今回は「ヤシの木編」。

 

 ヤシの木といったら南国を象徴する大木。僕はバンコクに3年間住んでたことがあるので、ヤシの木といったらココナッツをすぐイメージしてしまうのだが・・・。

 ところが、ここサウジでは、ヤシの木といったら、ココヤシではなくナツメヤシ。その実「デーツ」は、ここサウジではどのスーパーにも、実にたくさんの種類が店頭に並んでいる。

 デーツは、サウジではどの家庭でも食べられている、食卓になくてはならないもの。干し柿と干しブドウの中間の大きさでとにかく甘い。

 デーツの種類を語ったら、それだけでこの紙面がいっぱいになるだろうし、残念ながら僕自身、デーツを2~3種類しか食べたことがない。

 コンパウンドの中でも、時期によっては木から落ちたデーツがごろごろ転がっており、最初、デーツをいただいたときには、落ちて踏まれてつぶれたデーツを思い浮かべてしまい食べられなかったが、今では好物となっている。

 

 さて、本題はここから。ヤシの木はココナッツだけがなるもんだと思っていた僕は、ヤシの木に改めて興味を持った。調べてみると、ヤシの木は2000種類以上あるそうだ。とくに有名なのは、ココヤシとナツメヤシとアブラヤシの3種とのこと。(※アブラヤシの実は、食用油、マーガリン、石鹸などのもとになる。)

 そんな気でコンパウンドの中のヤシの木を改めて見てみると、明らかに違うものが混在することに気づいた。

 上の写真の「幹」に注目してほしい。右はつるつるなのに、左はごつごつしているのがわかるだろう。

 「葉」にも注目。右は熊手のように葉が出ているが、左は一本の中央の筋から両側に葉が出ているのがわかる。

 左側がデーツのなるナツメヤシである。でも、ナツメヤシにすべてデーツがなるかというとそうではなく、雄株と雌株があり、雌株にしか実はならない。なんと、植えて5年ほど育てて実がなったら雌株だとわかるとのこと。

 

 学校の周りには、いくつかのナツメヤシの雌株がある。収穫は8月からだそうだから、昨年十月に来た僕としては、なり始めるのが楽しみである。しかし、きっと、コンパウンドの中の道はつぶれたデーツでベタベタになるんだろうな。