USBメモリだけで動かせて保存もできるMX-Linuxという人気のシステムを使うまで | やすのブログ

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PCのHDDやSSDにはインストールしないで「USBメモリ」だけの作成で起動や設定の保存もできる「MX-Linux」の「Live-USB」という「USBメモリ」を作って基本的な動作をしてみました。

 

「MX-Linux」はLinuxの中でも一番人気があるという事なのでネットの情報も豊富にありますので入門用にもいいかと思いますし人気の分で安定しているために長時間の利用でも支障はほとんどないようです。

 

まず「MX-Linux」の「Live-USB」という「USBメモリ」を作る環境と必要な物についてです

用意する物

・16GB以上のUSBメモリ(USB3.0対応の物を使う事を強くお勧めします)

→アマゾンではUSB3.0対応で読み出し速度が100MB/s程度以上の128GBのUSBメモリが1本2000円しない程度で購入できますのでそのあたりがお勧めです。

・Windowsが動作する環境(USBメモリに「MX-Linux」のイメージを書き込む環境です)

・「MX-Linux」のUSBメモリに書き込むイメージファイル(isoファイル)

・Windowsで動作する「Rufs」(USBメモリに「MX-Linux」のイメージを書き込むソフトです)

 

以下にそれぞれの準備の仕方やダウンロードでの入手方法を載せておきます

・「MX-Linux」のUSBメモリに書き込むイメージファイル(ISOファイル)についての準備方法

「MX-Linux」には用意されているデスクトップ環境が「XFCE」「KDE」「Fluxbox」と3種類あるそうですが「メモリ消費量」も少なく、「高速に動作する」、「更新などのサポートも万全」、「シンプルで使いやすい」という事でお勧めなのが「XFCE」だそうなのでこの「XFCE」版を選択することにします。

 

さらにこの「XFCE」版には「32bit」「64bitの標準的なハードウェアサポート」「64bitの最新版までのハードウェアサポート」版があるそうですがとりあえずは「64bitの標準的なハードウェアサポート」「64bitの最新版までのハードウェアサポート」版のいずれかを選択することにします。

 

「MX-Linux」のISOファイルダウンロードページ
https://mxlinux.org/
→画面内の「Download」ボタンを押します
→–Xfce (our flagship desktop)これが軽量でお勧めのデスクトップ環境らしいのでこれをチョイス
→「MX-23.1_x64」(64bitの標準的なPCの構成)「MX-23.1_x64.iso」これか
→「MX-23.1_x64 “ahs”」(64bitの最新ハードウェア対応版AMDのRyzen7などもサポート)「MX-23.1_ahs_x64.iso」これのどちらかをダウンロード

→「Direct Repo」(本家の配布元からダウンロード)多少遅いが自動的にダウンロードされて分かりやすい
→「Mirrors」(大学などのボランティア配布サイトからダウンロード)空いているので高速にダウンロードされるがFTPのディレクトリ階層などが分かりにくい
→「Torrents」(BitTorrentのソフトでダウンロードするための「torrent」ファイルをダウンロード)「BitTorrent」でダウンロードできる環境がある人は爆速でダウンロードできる

ここでは例として「MX-23.1_ahs_x64.iso」をダウンロードしたとして進めます。
 

・Windowsで動作する「Rufs」(USBメモリに「MX-Linux」のイメージを書き込むソフトです)の入手と「MX-Linux」ISOファイルをUSBメモリに書き込む

Windowsでも使える「USBメモリ」へのISOファイル書き込みソフト「Rufs」を入手する。
https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/rufus/
インストール不要でダウンロードした「rufus-4.3.exe」を実行すればUSBメモリにISOファイルを書き込める

 

起動用のUSBメモリに「Rufs」で「MX-23.1_ahs_x64.iso」を書き込む。

USBメモリに必要な領域のサイズについて

ー「MX-23.1_ahs_x64.iso」-2.2GB
ー「MX-Linux」の設定変更部分や追加アプリを保存する領域(/root FS)-FAT32なので最大4GB
ー「MX-Linux」を動かしてマイドキュメントのような部分へのファイル保存領域(/home FS)-FAT32なので最大4GB
ー「MX-Linux」を動かす際のswapファイル領域(仮想記憶領域のような物)-とりあえずメモリが8GB程度あれば不要なので作らない「no」を選択
ということなので最大で16GBあれば足りるのでそれ以上のサイズのUSBメモリを用意します。サイズが大きい分にはその余っている領域にもファイルを保存できます(FAT32の制限の範囲で)
 

USBメモリをPCに差し込んで「rufus-4.3.exe」を実行
・「デバイス」の部分が差し込んだ「USBメモリ」になっているかを確認
・「ブートの種類」で「ディスクまたはISOイメージ(選択してください)」になっているところで「選択▼」を押して「MX-23.1_ahs_x64.iso」を選んでおく
・「保存領域のサイズ」は「0(保存領域無し)」でかまわない
・「パーティション構成」はデフォルトの「MBR」でも「GPT」のどちらでもよいが「UEFI」からのブートができない古いタイプのPC用ならば「MBR」を選択する、「ターゲットシステム」もデフォルトの「BIOSまたはUEFI」のままでいい
・「フォーマットオプション」はデフォルトで適切な物になるのでそのままでいい
・準備ができたら「スタート」ボタンを押してUSBメモリへの書き込みを開始
・ダイアログが出てきて書き込みモードを選択するがデフォルトの「ISO イメージモードで書き込み(推奨)」のままでいい「OK」ボタンを押す
・書き込むと「USBメモリ」のデータは消去されますという警告ダイアログが出るが間違いなければ「OK」ボタンを押す
・画面の「状態」部分に進捗が表示される。書き込みが完了すると緑色の帯の表示になって「準備完了」と表示されまた「スタート」ボタンが押せるようになる。これで書き込み終了「閉じる」ボタンを押して終了
・Windowsのタスクバーの「ハードウェアを安全に取り外してメディアを取り出す□」をクリックして「USBメモリ名 の取り出し」を選択して「安全に取り出すことができます」ウィンドウが表示されることを確認する
・USBメモリを取り外すことができます
 

これで「MX-Linux」を起動させる「USBメモリ」の最初の準備ができました。

この後は「USBメモリ」で「MX-Linux」を起動して設定の変更などを「USBメモリ」に保存できるようにしたり、ファイルを保存する領域の設定を「USBメモリ」に準備したりするために最初の起動時に行う設定などの説明をします。

 

ではPCでHDD(SSD)からWindowsを起動するのではなく差し込んだ「USBメモリ」から「MX-Linux」を起動するとこからです。

「MX-Linux」のUSBメモリからの初回の起動の設定
・USBメモリをPCに差し込みます
・PCの電源を切って「電源をON」にするか「再起動」させます
・PCの起動画面ですかさず「BIOSを開く」か「BOOTメディアを選択できる」キー(「F1」や「F2」や「DEL」など)を連打します
・BOOTデバイス選択画面で「USBメモリー」からのboot(Linpus Lite)を選択して起動します。

・USBメモリーからの起動で「MX-Linux」の起動オプション選択画面が表示されるので以下のような設定をする(初回だけ)
(PCの昔の機種によっては「Language - Keybord - Timezone」のメニューがない起動画面になるのでその場合は「Switch to Grub Bootloader」を選択してください)
ー「Language - Keybord - Timezone」を選択して「Language」を「日本語」に設定、「<==メインメニューに戻る」でメニューに戻る
ー「>>>詳細オプション<<<」を選択して以下の設定を選択する
ーー「パーシステンスオプション:」を「persist_all root>>/<<を RAMに、>>/home<< をパーシステンスデバイスに」設定
ーー「セーブオプション:」を「grubsave セーブ(保存)のオプション(ライブUSBのみ)->GRUBメニュー」設定
ーー「<=== メインメニューへ戻る」を選択して起動オプション画面に戻る

ー起動オプション画面の「MX-23.1 ahs x64(October 15,2023)」に合わせて「ENTER」を押して「MX-Linux」を起動

ー「Begin create rootfs persistence file」というメニューが出てくるので「2」を入力「2) create custom」から「14」を入力して「14) 4.00 GiB」に設定する
ーー「rootfs用の4.0GBの変更保存領域」が作成中になるので次のメニューが出るまで「・・・・・」の表示を見ながら気長に待つ、特にUSB2.0での利用だったりすると飽きるくらいに時間がかかる
ーー(USBメモリの空き領域に4GB分のバーチャルハードディスクのようなファイルが作成される)

ー「Begin create homefs persistence file」というメニューが出てくるので「2」を入力「2) create custom」から「17」を入力して「17) 4.00 GiB」に設定する
ーー「homefs用の4.0GBのファイル保存領域」が作成中になるので次のメニューが出るまで「・・・・・」の表示を見ながら気長に待つ
ーー(USBメモリの空き領域に4GB分のバーチャルハードディスクのようなファイルが作成される)

ーswapファイルの作成メニューが出ますがここでは作成しない設定にしておきます
ー「Create a live-usb swap file?」というメニューが出てくるので「n」を入力「n=no」を選択作成しないに設定する

ー「◆◆◆◆◆ : root     New password:」という表示があって「root」の管理者権限の「新しいパスワード」が求められるので入力する。空白や元デフォルトの「root」は拒否される
ー「◆◆◆◆◆ : demo     New password:」という表示があって「demo」という名の一般利用ユーザーの「新しいパスワード」が求められるので入力する。空白や元デフォルトの「demo」は拒否される

ー「antiX Root Persistence Auto-Save Configration」という表示で設定の自動保存オプションが有効になったので確認の種類を選択します「Press <Enter> to Continue」を入力しろと出るので「Enter」キーを押して継続する
ーー「MX-Linux」の設定変更は自動的に保存されてほしいので「1」を入力して「1) Automatic」を選択しておく

・これで「MX-Linux」が起動して「Xfce」というデスクトップが動作する。
・LANの接続は有線なら自動的に接続されていてWI-FIならばデスクトップ左のバーの下にあるLANのコネクタアイコン「□←こんなやつ」をクリックして「利用可能なネットワーク(A)」を選択すると接続する「SSID」が表示されるので選択して接続の「パスワード」を入力すれば接続される
・このような状態で「シャットダウン」を選択すると設定が自動的にUSBメモリに保存されて「次回起動時」に自動的に読みだされて変更点が復元される

・「他のPCの共有フォルダ」を開いたり「ファイルを操作」するにはデスクトップ左のバー上側のファイルマネージャー「□←こんなやつ」をクリックして操作する(エクスプローラーのような物)
ー「場所がdemo」の所はホームフォルダで「ドキュメント」などの日本語のフォルダは「/home FS」で作成した「4GB分の領域」で、「Live-usb-storage」(「デバイスのLive-usb-storage」と同じ)は「USBメモリの空き領域」になります
ー「デバイス」の部分にはPCのHDD(SSD)などのマウントして読み書きできる領域が表示されていてマウント時に管理者権限のパスワードを入力するとマウントされて読み書きができるようになります
ーー注:大抵のNVMeSSDドライブはWindowsで利用する標準状態との組み合わせ(非ACPIモード)では認識できません、詳細は検索してみてください
ー「ネットワーク」の「ネットワークを参照」を開くと「接続可能なLAN内のサーバ一覧」が表示され、サーバーをクリックすると「接続用のユーザID、パスワード」を入力すればサーバーを開くことができます

次回からのUSBメモリでの「MX-Linux」起動は
・「MX-Linux」のUSBメモリをPCに差し込む
・PCの起動時にすかさず「BIOSを開く」か「BOOTメディアを選択できる」キー(「F1」や「F2」や「DEL」など)を連打します
・USBメモリーからのboot(Linpus Lite)を選択して起動します。
(PCの昔の機種によっては「Language - Keybord - Timezone」のメニューがない起動画面になるのでその場合は「Switch to Grub Bootloader」を選択してください)
・起動オプション画面の「MX-23.1 ahs x64(October 15,2023)」に合わせて「ENTER」を押して「MX-Linux」を起動
で前回USBメモリに保存した内容で「MX-Linux」が起動されます

 

 

この「MX-Linux」の「XFCE」版に入っている基本的なソフトだと

WEBブラウザ:Firefox

Office互換ソフト:LibreOffice

BitTorrentクライアント:Transmission

動画再生ソフト:VLC media player

他PCなどへの共有フォルダ公開機能:samba

メールソフト:Thunderbird

などが入っていますのでお金をかけなくても一通りの作業ができます。

 

またパッケージマネージャーを使うと簡単に用意されたソフトを選んでインストールする作業も簡単に行えますので様々な主要ソフトやマニアックなツールも楽に追加できます。

気になったツールの追加の例:

-spotfy

-GoogleChrome

-MS-Edge

-Skype

-Zoom

-x11vnc(vncサーバー)

-VirtualBox(仮想マシンの実行ツール)

-Blender

-GIMP

-CubicSDR

-Gprx-SDR

-SorpySDRライブラリ(GNU Radioや多くのSDRソフトから各種SDRにアクセスできるようになるそうです)

-System370エミュレーター「hercules」(System370とは?IBMの汎用大型コンピューターのOSです)

-VisualBoyAdvance(Game Boy Advanceエミュレーター)