NHKスペシャル 「人体」 第3集「骨が出す最高の若返り物質」 1/7放送 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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番組詳報

 

 

感想
第二集からちょっと間を置いての「シリーズ 人体」。
骨は、骨髄から血液が作られるわけだから、単なる骨組みだけの役目とは思っていなかったが、記憶や免疫に関わるメッセージ物質まで出しているとは驚いた。

 

また自転車選手の例、あれはかわいそう。7歳なんて、自分の意思というより親が仕向けた面もあるだろう。小さいうちはとにかく自由に遊ばせるという、当たり前の事をやらせなくてはダメ。

歩けよ(走れよ)されば救われん、かーー・・・

 

第二集で言われていた
「自分たちの体は動くようにできている。動かせば、命が守られる」
これがそっくり使える。

 

番組内容

司会・進行 タモリ、山中伸弥 

ゲスト:木村佳乃、石田明(ノンスタイル)、藤井隆

 

石田は今まで12ケ所骨折(骨折王)。強く振り向いて肋骨折り、デコピンやったら中指が折れた。
山中も今まで10回ほど骨折している。
ヒトの骨は何本あるか? 約200本。
骨も人体ネットワークの一員。

骨からのメッセージが他の臓器を若く保つ。

 

自転車選手だったブレイク・コールドウェル(33)。19歳でプロデビューしたが、骨の異常で引退。太ももの付け根を骨折。

骨量検査で80歳相当の骨量(当時25歳)。なぜ低いのか(不安)。
骨がスカスカになると折れ易くなる。大腿骨骨折の4~5人に一人が短寿命.骨が出すメッセージ物質が出なくなる→老化。

 

その1:記憶力
ジェラール・カーセンテ(コロンビア大教授)。
オステオカルシンというメッセージ物質が記憶力に関与。作れないマウスで水槽上の島に避難する実験。正常マウスは反復により4秒で到達。作れないマウスは90秒(繰り返しても)。海馬が小さくなっていた。
海馬の神経細胞にある受容体にオステロカルシンが届く。

 

その2:免疫力 肺炎、ガン等は免疫力低下により発症。
ハームット・ガイガー(ドイツ ウルム大教授)
オステオポンチンというメッセージ物質。マウス実験で投与すると免疫細胞が倍になった。
ヒトでどうなるかは研究中。

オステオカルシンが筋力アップ、テストステロン製造にも寄与。
共通項は「若さを司る」

どうしたら強くなる? カルシウムだけではダメ。
骨自身が自分の強さを決める。

 

南アに集中する難病。硬結性骨化症。
ティモシー・ドレイアー(患者)。頭蓋骨が厚くなって脳を圧迫。4年に一度頭蓋骨を外して内側を削る。
なぜ増えるか? 主治医ハーマン・ハメルズマが発見した「スクレロスチン」:骨を作るのを止めるメッセージ物質。ドレイアーにはこれがなく、コールドウェルには多量に発生。

 

骨は常に作り変えられている(3~5年で入れ替わり)。
骨を作るアクセル役もある。
骨には破骨細胞(壊す)と骨芽細胞(作る)が存在。役目は疲労骨折の防止と、カルシウムの放出(いったん壊す必要がある)。それらの制御のためにスクレロスチンが必要。

骨の作り変えの実際。破骨細胞がアメーバのように骨表面を舐めて削る。凹んだところに骨芽細胞が液体として入る。

 

メッセージ物質はどこから出るか→骨細胞から。一つの単位は0.02mm。全身で数百億存在。
具体的には骨芽細胞からメッセージ物質が出る。血管を通じて全身に送られる。

山中の母親、転倒して大腿骨を骨折してから急に悪くなって亡くなった(一気に老化が進む)。

 

打つ手は?
なぜ起きたかの解明がヒントになった。
パメラ・ヒントン(ミズーリ大准教授)。
コールドウェルについて、自転車が原因と判断。

彼は幼少期(7歳)から自転車に乗っていた。そしてランニングも控えて自転車に集中(偏った運動習慣)。

 

運動習慣による骨量変化(20~50代の男性集団)。
ランニングをしているグループの骨量低下 19%
自転車に乗っているグループの骨量低下   63%

ポイントは骨に伝わる衝撃。衝撃を感知すると骨を増やす指令が出る。運動でスクレロスチン低下。

 

骨内のネットワークが骨生成のブレーキを減らす。
座っていると、若さを保つメッセージを減らす。
活動的な個体を生き残らせるための仕組み。人体の若さの門番。

自転車自体はいい運動だが、骨は刺激しない。日光浴びて良く歩け。
骨は唯一のセンサー。活発な個体を応援する。このシステムを作ったのがすごい→ブラタモリやってる間は大丈夫。

コールドウェル氏、骨に刺激を与える運動を継続し、骨量がアップして来た。
骨と同じように、人生も取り戻せる。