ポーランドとイギリスの例
本日も忙殺ぎみなので、端的かつ短めに。
上記は先日、ソウルメイトさんが進撃の庶民に寄稿された記事なのですが、その中で「積極財政を行ったポーランドは財政健全化し、逆に緊縮財政を行ったイギリスは財政健全化から遠のいている」という事実が載っており、大変興味深い話であります。
一般的には「無駄遣いを減らしたら、財政は健全化する”はず”」という間違った常識がまかり通っておりますが、事実は「不況期に積極財政を行わないと、財政健全化は遠のく」のです。
この仕組を簡単に説明差し上げると、というか非常に当たり前の話なのですが、「誰かの支出=誰かの所得」であり「需要が足りない不況期に、政府支出を減らしたり増税したりと緊縮財政を実行すると、不況がひどくなる、ないし長引く」わけで、そうすると当然ながら税収も下がるのが当たり前。
したがってダラダラと国債発行を抑えられない状態が継続するというわけです。
これはボディメイクの体脂肪の話と非常に類似しているなあ、と思うのですね。
体脂肪を減らそうとしてご飯を減らすと、一緒に筋肉まで落ちていくわけですから基礎代謝まで落ちる。そうすると一定程度の体重が減ったところで基礎代謝まで落ちているので、さらにご飯の量を減らさないと落ちなくなる。
まあ最終的には体脂肪も”筋肉も”落ちて、骨皮ボディになるわけですけれども、これはおおよそ健康的な体とは言えないでしょう(笑)
財政健全化という議論(そもそも不要な議論ですが)も、これと同様の構造をしているわけです。
緊縮財政で日本の需要が落ちるので生産性や投資も落ちる。したがって政府歳入も減る。生産性や需要という基礎代謝を落としながら、国債発行額という体重を削り取っていくわけですから、最後に残る日本は骨皮日本というわけです(笑)
では正しいボディメイクのやり方はどうなのか?基礎代謝を落とさないために筋トレをする。食事制限は無理に行わずに、むしろタンパク質と炭水化物についてはしっかりと筋肉を落とさない程度に、もしくは筋肉をつける程度に摂取する。
そして体脂肪をへずるのは、脂質の摂取を控えてカロリーコントロールでというのが「健康的なダイエット」であります。
財政健全化議論に例えれば、現在は基礎代謝が落ちている状態だから筋トレと食事をしっかりする。基礎代謝が上がってきたら脂質(無駄な事業の見直しなど)を制限することでカロリーコントロール(国債発行額のコントロール)をする、ということになります。
まあ日本では骨皮ボディを「モデル体型!スリム!」ともてはやす向きが少なくありませんけども、そしてそれは別によろしいのですけれども、国家まで骨皮ボディでは困ります(笑)
せめて細マッチョな国家を目指したいものですねっと。
※ちなみに現代貨幣論と資本主義論などにおいては、そもそも内債の絶対額が大きな状態を「不健全な財政」とは見なしませんので、財政健全化議論なんて不必要なんですけれどもね(笑)
P.S
日本ではジャニーズ的なスリムで腹筋が割れているのを「細マッチョ」とか勘違いしておりますけれども、それのどこにマッチョ要素があるんだと(笑)
細マッチョの定義は最低でも下記くらいの肉体だと思っております。
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