北朝鮮にとって「日本は眼中にない」飯島内閣参与 | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

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飯島内閣参与がぶっちゃけた

北朝鮮にとって「日本は眼中にない」飯島内閣参与(朝日)

(前略)

 北朝鮮は日本の経済支援を期待しているっていう説が多いけど、まったくウソで、日本は眼中にないんですよ。まったく無視しているんですよ。これが金委員長の外交手段。ロシア、中国、韓国、アメリカの中でどうやって体制を保証してもらう方向に持っていくか。日本はちょっと外れているはずなんです。(フジテレビのBS番組で)

 これまた正直にぶっちゃけたなあ、という印象を持つニュースが目に飛び込んできました。それと同時に、そりゃあそうだろうなと思わされる発言でもあります。

 ほんじつやや疲れ気味ですので、端的に「なぜ北朝鮮にとってに日本が眼中にないのか?」を書いてみたいと思います。

金よりも金一族の体制保証のほうが重大事な金王朝

 金(カネ)なのか金(キム)なのかはっきりしてくれい!!(笑)ということで、今回はカタカナ表記にします(笑)

 日本ではとにかく「北朝鮮は日本の経済支援というカネがほしいはずだ!」とのたまいますけれども、構造的に考えればキム王朝の体制保証が最初にあってこそ、カネが生きてくるわけです。つまりカネは二の次ということなんですね。

 

 日本は北朝鮮の体制について保証することも、瓦解させることも能力的に不可能です。空爆も戦争もできない、というのが実態でございますからね。つまり、北朝鮮にとって日本は放っておいても害にならないし、叩いたところでなにかしてくるわけでもない安牌であり、真面目に外交しなくて良い相手でありますね。

 つまり飯島内閣参与の「ロシア、中国、韓国、アメリカに体制保証をしてもらうことを重視していて、日本は外れている」という発言は至極ごもっとも。したがって日本は北朝鮮情勢において「当事国であるにもかかわらず、蚊帳の外」という構図はほとんど必然であったというわけです。

アメリカさえなんとかすれば、日本はカネを出す

 カツトシさんのブログ記事(非核化費用を日本が負担するのは当然なんだなぁ)から一部引用しましょう。

「圧力だ」「支持する」 
「空母だ」「支持する」
「交渉だ」「支持する」
「交渉中止だ」「支持する」
「やっぱりやるぞ」「支持する」 

「非核化費用は日本が負担!!」「日本が負担するのは当然!!」←NEW!!

 ここに「日本は北朝鮮を経済支援しろ」「日本が北朝鮮を経済支援するのは当然!!」←Future!!となるだけなんですよね。つまり北朝鮮にとって目下必要なのはアメリカとの交渉であって、アメリカと交渉がうまく行けば日本が経済支援を押し付けられても「断れない」のは周知の事実。

 もっとも、今後のアメリカとの交渉がうまくいくかどうか?はわかりませんけれども、北朝鮮にとって日本を重視する必要がないのは厳然たる事実なのでありますよ。

 このことを考えますと、日朝首脳会談の実現は「アメリカが本格的に、北朝鮮の体制保証のロードマップを作ったあと」となってもおかしくないし、そのロードマップに「拉致被害者の返還」が入っている保証はない。

 なにせトランプは「ほら、北朝鮮に拉致被害者のことはいってやったぞ。一応。当然だが共同文書には入れないけど。あとは日本で交渉しろよ」と放り投げているんですから。

 

 平松禎史さんは拉致被害者の件において米朝首脳会談(成功)の後に日本ができることという記事において以下のように書かれております。

これもかなり前に書いたことですが

平和合意を受け入れ、アメリカに見返りの貿易優遇をし、北朝鮮に経済支援をし、なんとなれば南北統一を支援して、朝鮮半島を名実ともに平和な状態にすることができれば、北朝鮮との人や物の流通が自由になる。

そうすれば、自発的に拉致被害者が帰国できるかもしれません。(それまでに秘密を知るような被害者は生きていられない可能性が高いですが…)

大変な時間とお金がかかりますが、日本にできる覚悟と行動はこれくらいしか残っていないのではないか。

 

いずれにしても、アメリカや北朝鮮の判断に委ねるしかないのが日本ですが、その現実を受け止めるなら、たとえ独立国と言えない情けない手段だとしても、選ばざるを得ません。

国民の生命財産を最優先にするのなら、です。(一部引用)

 この方向性はかなりの現実味をおびた選択肢、というか「もはやそれしかないのではないか?」という選択肢になりつつあります。

勇ましい言論は日本の情けなさの裏返し

 笑えない話ですが2000年代初頭から「技術立国!」と勇ましく言ったら、日本の技術は凋落しました。

 2005年辺りから中国脅威論で、まことしやかに中国崩壊が囁かれましたが、2010年に日本はGDPを追い抜かれ、現在の軍事費は日本の3倍以上であります。もしくは「中国に負けるはずがない!」とうそぶいていたら、圧倒的な差をつけられた。

 TV番組では「日本はすごい!」という番組が存在するのは、じつは「日本が凋落していてヤバい」から「すごい」ことをことさら強調しなくてはならなくなってきていると解釈可能です。

 

 勇ましい言論、主張とはその裏にかならず「情けない実態と現実」を内包しているものであろうと思います。なぜならば、「その勇ましいことが実行可能なら、わざわざ強調する必要性がない」からですね。

 勇ましさは往々にして、情けない実態や現実を「直視しないための逃げ」として使われるわけですよ。蛮勇とも言うかもしれません。

 

つるの剛士がネトウヨ活動を本格化?『虎ノ門ニュース』に「いつも見てる」と生出演し「愛国心がある人の足引っ張るな」(リテラ)

 

 上記はリテラの記事で、内容に別に賛同するわけではありませんけれども、「愛国心!」などの”勇ましさ”はついに芸能人をして商売になると思わせる域に至ったようです。

 リテラは様々な理由からつるの剛士さんの言説を「詐欺的」と評しているようですが、そりゃそうでしょう。「情けない現実を直視しないための勇ましさ」というお花畑なのですから。そこに実直や誠実という印象が芽生えるはずがない(笑)

 それを「商売」にするのですから、詐欺師的になるのはやむを得ないこと。ご本人が自覚的なのか無自覚なのか?は存じませんけれども。

 

 平松禎史さんがおっしゃるように、日本は国内向けには「拉致被害者のために頑張ってます!」と宣伝しておりましたけれども、政治は結果©安倍総理でありますから、実際にはなんら進展していなかった。何もしていないに等しいという結果しか残っていない。

 日本は主権国家、民主制国家として「国民の生命を守る」という責任を果たすことができない程度の「情けない状態」でありますから、この現実をまずは直視するべきでしょう。

 

 そして飯島内閣参与が言うように「北朝鮮は日本を重視していない、眼中にない」という現実も、併せて直視するべきでしょう。

 

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