モルディブが中国傘下に入る可能性 | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

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相変わらず激動の時代

モルディブ元大統領「中国への領土割譲必至」 債務返済厳しく(日経)

 【コロンボ=黒沼勇史】政治混乱が深まるインド洋の島国モルディブのモハメド・ナシード元大統領(50)は12日、隣国スリランカのコロンボで日本経済新聞の単独インタビューに応じ「対中債務は15億~20億ドル(約1600億~2200億円)に上るが、返済は不可能だ」と述べ、2019年中にも中国への領土割譲に追い込まれると危機感をあらわにした。

(中略)

 ナシード氏はモルディブの対外債務総額に占める中国の割合を「1月時点で75%以上に上る」と明らかにした。道路や橋梁、空港の整備資金が多く、これらについて「ムダなインフラ整備だ」と指摘。15億~20億ドルの対中債務の金利は「最終的に12%以上になる」とし「歳入が月1億ドルにすぎない我々に返済は不可能だ」と述べた。その返済期間は「19~20年に始まる」と話した。

 ナシード氏によると、ヤミーン政権下のモルディブから「中国は既に16以上の島々を買い取った」。債務返済が始まり返済が滞れば、中国は島やインフラ運営会社の「株式を求め、モルディブそのものを乗っ取る」と懸念を示す。

 いったん島々に港湾を整備すれば「軍港化は容易だ」とも強調した。昨年8月に中国が海外初の海軍基地を設けたアフリカ東部のジブチを例に挙げ、モルディブの島々が「中国の戦略インフラに転じるのはあっという間だ」と指摘した。

 これがいわゆる「外債」であり、外債は返さなければならないのでヤバイ!って話です。ちなみに日本はすべて内債、円建てですのでこのような事態は現段階では起こり得ないわけです。

 

 しかしですね・・・グローバリズムだ、外資を呼び込むのだ、移民を入れるのだ!という結末が上記のような他国への領土の移譲、割譲にまで追い込まれるケースが存在する、というのはしっかりと頭にとどめておくべきでしょう。

 特に中国が投資するとなると企業も中国、人員も中国、雇用主も労働者も中国という話でしょうから、体のいい乗っ取りと思って全く過言ではないわけです。

 

 ちなみにモルディブは中国の一帯一路に参加していたようでして、今回の事態ではインドが戦々恐々と危機感を感じているようです。

 

インド勢力圏の国々を取り込む中国(ウェッジインフィニティ)

 英エコノミスト誌の解説記事(電子版12月19日掲載)が、中国がインドの勢力圏に当たる小国を取り込みインドに圧力をかけている様子を描写し、インドが勢力圏を維持するのは容易でない、と指摘しています。要旨は次の通りです。

 

 中国の王毅外相は、中国は国際問題において「勢力圏」を認めない、と言った。それはインドの勢力圏維持を認めない意がある。

 インドは、宿敵パキスタンを別にすれば、周辺の小国に対し容易に優位に立ってきたが、最近、中国はますます大胆に前進し、インドの支配に挑戦している。

(後略)

 

非常事態宣言のモルディブでテレビ局閉鎖 脅迫相次ぐ(朝日)

 政府と野党側の対立が深まるインド洋の島国モルディブで、同国最大手で独立系のニュース放送局ラージェTVが8日夜、放送を停止した。地元メディアなどが報じた。ヤーミン政権による5日の非常事態宣言以降、放送局への放火や記者への暴力などの脅迫が相次いだためだ。

 同局は2013年の大統領選の前にも放火されており、「社員の安全のため放送を停止する以外に選択肢がなくなった」としている。地元記者は取材に「インターネットも遮断される恐れがある」と話した。

 一方、インド外務省などによると、9日夜、AFP通信の記者2人が首都マレで逮捕されたという。インド政府が確認を急いでいる。

 モルディブでは、最高裁が1日、野党のナシード元大統領(英国に亡命中)ら政治犯9人を無罪とし、政治犯の釈放や罷免(ひめん)された国会議員の復権を命じた。ヤーミン大統領がこの命令を無視したことに野党側が反発、抗議デモが起きた。ヤーミン大統領は5日に非常事態宣言を出し、集会の自由などを制限。警察は最高裁判事2人を逮捕した。こうした事態を受け、ナシード氏は密接な関係を持つインドに、ヤーミン大統領は関係を強めてきた中国に支援を求め、対立と混乱が深まっている。(ニューデリー=奈良部健)

 まあ要するにモルディブの中でも親中国派と親インド派が対立して、もはや民主政といえないような事態に発展しているということのようです。インドと中国の代理戦争を野党と大統領でしているのだそうです。

グローバリズムが引き起こした国際関係の遠心力

 今回のモルディブの事態を、中国の横暴だとかインドのアカンタレとか、そもそも中国に手を貸してもらおうと思ったのが間違いだとか、そのような矮小な視点で見るのは物事の本質を見誤ることになるでしょう。

 大本の原因、こうなるであろうという要素はグローバリズムにこそ存在したと言えます。どういうことか?

 

 1980年代にアメリカがグローバリズムにかじを切ったことで、とうじの世界中がその後、その動きに追随をすることになります。EUしかり、中国しかり、日本しかり。しかしこの動きは結果としても、そして論理的に当然の帰結としてもアメリカの凋落を早めてしまったというのが結論でしょう。パクス・アメリカーナ、つまりアメリカ一強による平和というのは、アメリカがグローバリズムにかじを切ったがゆえに崩壊したと解釈可能です。

 

 しかし2008年以前のように、主に金融を中心としていてもそれでも世界経済が回っていた頃はまだしも、2008年以降の金融危機によって国際政治はいかに他国の富をふんだくるか?という性質が強くなってまいりました。今回のモルディブの件もこのケースに当てはまるでしょう。

 さらにアメリカという一強が凋落したことで、各国の政治力学としてはどこまで自国の勢力圏を広げるか?という挑戦を許してしまうことになりました。

 端的に表現するのならば「世界戦国時代」とでも表現可能でしょうか。

 

 北朝鮮の核保有への挑戦、もしくは中国の第二列島線への挑戦や一帯一路戦略、イギリスのブレグジット、ロシアに対してのクリミアでの欧米の火遊び等々。確実にきな臭くなっているというのは間違いがないでしょう。

 特にアメリカと中国は「第二の冷戦か?」などとも囁かれておりますけれども、日本としてはむしろ「米中が日本を飛び越えて手を取り合う」というほうが深刻ではないか?と思います。

日本はどのようにするべきなのか?

 これも毎度毎度同じ結論なのですけれども、財政出動で経済を盛り上げて景気の回復と国力の回復をはかり、国力の回復と並行して軍事的なオプションを万が一に備えて増やしておくべきだろうと思います。

 まあ、楽天的に「移民!インバウンド!」とかいって中国を当てにしている現政権には、何の期待もできなさそうですけれども。楽天的というよりも、脳みそがないのじゃなかろうか?と深刻に疑ってしまいますが、内閣支持率は直近の調査で51%と過半数を超えているようです。

 いやはや、凄まじい。こらあかんわ。

 

 といいつつも、ぶっちゃけた話ですが財政出動を主張する政党が”存在しない”時点で、そもそもダメじゃん?と思ったりもするのですけれども。

 激動の時代、いつまで安穏としていられるのか?わかりませんけれども、何か起こってからだと遅いわけでありまして、もうちっと危機感を持ってくれないものか・・・と嘆息しながらこの記事を書いております。

 

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本日の男の料理 イングリッシュマフィンが美味しい件

 最近はGI値の低い炭水化物を!と玄米食に切り替えたのですけれども、パン食ではイングリッシュマフィンがなかなかよろしいようです。

 今日はイングリッシュマフィンにさっと挟んで食べられるレシピ。

材料

  • イングリッシュマフィン
  • ベーコン

調理手順

  1. イングリッシュマフィンはトースターでチンします。ちょっと焼き色がつくくらいが美味しいですよ。
  2. 卵は目玉焼きに、ベーコンはカリカリベーコンにフライパンでします。
  3. 2をイングリッシュマフィンに挟んで召し上がれ!

 ハンバーガーみたいな感じでもいけますし、もしくはカッテージチーズと蜂蜜などを挟んで食べるとちょっとチーズケーキみたいな感じで美味しいです。

 

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