国家にとっての財源とは何か | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

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我が国日本の迷走の原因

 国家とは何か?端的に答えられる人間はあまりいないような気がします。特に日本は歴史的な経緯でこの問いに大して目を背ける傾向が強いようでして、私はメディアにて国家論やその本質とは何か?を論じているところをあまり目にしたことがありません。国家とは端的にいえば「共通した国民意識を持つ人達の集まり、共同体」でありましょう。

 

 では財源とは何か?この集まり、共同体が生みだす供給能力こそが財源であり、通貨というのはそれを取引するためのツールでしかありません。なぜならば通貨そのものも共同体である国家が定め、そしてその発行権も国家が所持しているのですからいくら国債という名の通貨が増えたところで発行権でどうにでもなるわけです。自ら発行できる肩たたき券を自ら借りて「これは借金だ!」などと言おうものなら鼻で笑われるのがオチでしょう。

 

 上記を前提条件とするのならば「国民の生産性の向上こそが国力そのもの」であり「財源」であるはずです。では生産性向上のためには何が必要か?というと豊富な投資による技術開発やイノベーションであり、つまりは研究開発や基礎研究に投資が回るためには国民が豊かでなくてはならない、従って経済という「国民の動員」のために政府が自身で発行できる通貨というツールで仕事を創出して需要を増やすという話になります。

 

 しかし「国家というものがわからない」「考えたことがない」という人は数多く存在するでしょうし、民衆はそれで良いとしてもエリートたる有識者やメディア、政治家、学者、官僚がそうであっては困るわけです。国家とは本質的には経済においても戦争においても「国民を動員するもの」であるのです。国家がより豊かになるために経済においては国民を動員し、国家を守るためにも戦争においては国民を動員するというわけです。もっともその方法は「自由や人権」といった価値観を踏まえたものになってきているのが現代であり、洗練され、複雑化しているわけですから一見して「動員されている」とは思えない。従ってそれに慣れてしまって物事の本質を忘れたがゆえに、特にエリートがそのことを認識できなくなっているがゆえにこそ日本の迷走が存在していると私は解釈しております。

経済とは国民の動員

 通貨が需要を生み出した例も、そして供給を生み出した例も存在しません。何かを購入する時に、前提条件としてはつねに「何かが欲しい」という欲求が存在するはずです。それを媒介するツールが単に通貨として流通しているというだけです。

 国家の観点から見ますとたとえば公共事業で国民の生活を便利にする、活性化するという目的で通貨なり国債なりを発行して仕事を発注して国民を動員するわけですから、やはり根底には「国民の生活を豊かにするために、この設備なりインフラなりが欲しい。従って国民を動員する」という話になるわけです。

 基本的に現代の経済とはこの「国家が何か仕事を国民のために発注し、国民を動員する」という動きがなければ停滞ないし衰退していきます。これは日本のこの20年、そして世界の30年に及ぶ「新自由主義・グローバリズムで小さな政府」という動きの帰結を見れば誰にでも明らかでしょう。つまりは「国民の動員を怠ってきたがために、経済が停滞している」という至極当然の帰結になったわけです。

 逆に日本の行動成長期というのは政治家が非常にうまく国民を動員しておりました。新幹線や各種インフラといったものを「国民の生活向上の目的」として国民を動員して整備しました。

 

 さて、簡単に「国民の動員こそが経済である」とお示しをしました。これが事実であるとするのならば国家にとっての財源とは何か?という問いは明白でありましょう。つまりは「ノウハウ、技術、知識、知恵、そして勤労意欲を持った国民そのもの」なのですね。多くの後進国が最初に教育に力を入れるのは「この当たり前のこと」を認識しているからであります。武田信玄も「人は城、人は石垣、人は堀」という名言を残しておりますが、これがけだし名言なのは「結局のところは人なのだ」と信玄が認識していたというところにあります。戦国時代屈指の名将、そして領地経営も非常にうまかったというのもうなずけます。

 

 「国家の財源とは何か?」という問いに多くの方が「税金である」と答えるのが一般的でしょう。しかしそれは短絡的、あまりに一面的な物の見方であるといわざるを得ません。税金で収める通貨とは国家が発行権を所持しているのですから、税金としておさめてもぐるぐると日本国内を回るだけの話であります。国家が国債を返そうとするとその循環の一部で停滞が生じて、個人、もしくは企業が同等の債務を負わないと経済はむしろ縮小します。そうすると破綻リスクが高まり、信用縮小リスクが生じるわけでつまりは税期の原資たるGDPも縮小します。

 これは「通貨や債務にとらわれて、国家が国民を動員しない」ときに起こる現象であり、日本は実に20年間もこの現象を起こしているにも関わらず、この経済停滞の本質的理由、つまりは国家が国民を動員しないという部分が全く議論されません。

 「国家にとっての真の財源は国民そのもの」であり「国民を豊かにすることでしか、国家は豊富な財源を獲得できない」のです。人はこれを「国力」と呼ぶのですが、私ここ10年位メディアで「日本の国力はどうか?」というような議論や表記を見たことがありません(笑)

 

 「国家にとっての財源は国民である」「すなわち国民の豊かさに資する政策こそが国力をあげて、さらに国民を豊かにしていく」という循環が存在する、というややこしいお話でした(笑)

 

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本日の男の料理 ざるそば

 ダイエットにも、栄養学的にも非常によろしい蕎麦。男の一人暮らしでは手間もかからずにさっと作れる、強い味方です。

材料

  • 蕎麦(乾麺でもOK)
  • ねぎ
  • わさび
  • 鰹節
  • 醤油
  • みりん

調理手順

  1. お椀にキッチンペーパーを敷いて、その上に鰹節を入れてお湯を注いで5分ほど放置で出汁がとれます。超便利。
  2. 蕎麦を茹でます。表記時間通りに茹でたら水で締めてザルにあげます。
  3. 1の出汁に塩、醤油、みりん少々で味をつけてツユにします。刻みネギ、わさびを入れて2をお皿に盛ったら出来上がり!

 茹で汁は蕎麦湯として飲めますので、残しておいて最後にツユに入れて飲むとなぜかホッとします(笑)

 

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