東南アジアで言論統制の動きが強まる | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

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グローバリズムと東南アジア

東南アジア、強まる言論統制 社会の分断深刻化も(日経)

 【シンガポール=中野貴司、ジャカルタ=鈴木淳】経済成長が民主化を後押ししてきた東南アジアで、言論や個人の自由が後退するような政治状況が広がっている。外国メディアを締め出したり、政権と立場の異なる勢力を抑え込んだりと、当局の強権的な動きが目立つ。市民の不満が鬱積し、社会の分断が深刻化する恐れがある。

(中略)

 マレーシアやベトナム、タイでも汚職事件が相次ぐ。国際非政府組織(NGO)、トランスペアレンシー・インターナショナルの「腐敗認識指数」によると、シンガポールを除く東南アジア各国が中下位に沈む。社会の不満や格差を生む病根である官と民のもたれ合いを取り除くには、各国ともなお時間がかかる。

 しかも多くの政権が言論統制に傾き、政治の成熟は遠のく。米国のアジアへの関心が薄れ、人権など普遍的な価値観を巡る「外圧」が弱まっていることが一因だとの見方もある。例えばトランプ米大統領は10月、タイのプラユット暫定首相とホワイトハウスで会談したが、言論統制は主要議題とならなかった。オバマ前政権が軍事政権を批判したのとは大違いだ。

 「開発独裁」と呼ばれる強権的な政治が長く続いた東南アジア。経済成長で国民所得が高まり、より自由で民主的な政治を求める中間所得層も増えた。政治と市民の溝が深まれば、社会の安定を損なう可能性が増し、経済の安定成長もおぼつかなくなる恐れがある。

 なかなか興味深い記事なのでございますが、どうも東南アジアにて言論統制、社会の分断が起きているということなのだそうです。記事ではふと文字部分のように「アメリカの凋落が原因かもしれない」という話になっておりますが、どうもそれはあまりに一面的な見方なのではなかろうか?というのが私の見立てです。といいますのも世界を席巻してきたグローバリズムの正体とはそもそも論としてダニ・ロドリックが喝破したように、民主主義的価値観と対立するものなのです。とするのならば民主主義的、自由主義的な価値観が衰退し、対立と分断が表面化するのは至極当然の話でしょう。そしてそれは上記が事実なのだとすると、原理的にはこれからさらに加速していくと思っておいたほうが自然です。もちろんながら日本でも。

 

 なぜグローバリズムが民主制や自由主義的価値観、特に積極的自由を阻害して社会の対立と分断そして汚職を生みだすのか。非常に簡単な話でございまして、グローバリズムが標榜する小さな政府とは権限なき政府というわけですから、権限のない政府の政治家をいくら民主制で選んだところで金持ちのロビー活動に勝てるはずがございません。従って民主制は民衆の意志とは関係なく弱体化、空疎化していくというのは火を見るより明らか。

 では金持ちやグローバル企業、大企業のロビー活動は何を生みだすのか?というと富の集中でございますね。企業とは営利組織でありますから、儲けを得られる政治システムを都合のよい用に構築するために運動するに決まっております。こうやって格差なるものが開いていきますと、社会には不満とルサンチマンがうずまき対立と分断が加速するわけです。つまりは「国民意識の希薄化」でございまして、最終的にはグローバリズムとは強権的な統制無くして国家を維持できなくなる、そのためには言論統制という自由主義に反するやり方が必要になるわけでございます。

 グローバリズムとは新自由主義と同義語でありますが、新自由主義と名乗っているもののじつはその帰結は自由とは程遠い「弱肉強食の金だけの価値観に支配された無機質な社会」になろうかと思います。

グローバリズム時代の申し子、中国

 上述したようにグローバリズムとは最終的には自由を制限し、言論統制を敷かなくてはならないような事になりえるということを書きましたが、それでは最初から言論統制を敷いて人民の自由を制限している中国というのはどうなのか?じつはこの時代において一番安定的に国家を運営できる体制なのかもしれない、という風に感じてしまいます。

 まずは人民が統制されることそのものに慣れているということ。つまりは人権意識が低いということなのですが、これは「今まで自由があって格差も縮小気味だったけども、グローバリズムで開いていった」という国家と比べますと完全に優位性を保っている要素だと思います。つまりは中国人民は我慢できるが、後者の国家は不満がたまるというわけですね。

 さらには世界第二位の軍事力を誇り、そして仮想敵国として設定している日本も存在するので人民もまとまりやすい。なにげにこれは中国がこれからも安定して覇権国家化していく(というかしておりますけど)重要なファクターです。

 少々自虐的になりますけれども、逆に日本は絶賛移民受け入れ中ですし、そして緊縮財政にて小さな政府を実行中なのでどんどん弱体化しているわけですから、まあ普通に考えたら国力は開く一方で改善の兆しはまったくない。こらあかんわ、となります。もっとも日本国民の殆どがその事実には「気が付かないふりをしている」ようでありますけれども。

 

もし私が10歳の日本人なら…世界的投資家の「驚愕の問いと答え」(週刊現代)

「もし私がいま10歳の日本人ならば……」

著名投資家のジム・ロジャーズ氏はそこまで言うと、少し考えるように間を置いた。
米国の投資情報ラジオ番組『Stansberry Investor Hour』に登場し、インタビュアーから日本経済についての見解を聞かれた時のことだった。

ロジャーズ氏は少しの沈黙の後、意を決したかのように衝撃的な「答え」を語り出した。

「もし私がいま10歳の日本人ならば……。

そう、私は自分自身にAK-47を購入するか、もしくは、この国を去ることを選ぶだろう。

なぜなら、いま10歳の日本人である彼、彼女たちは、これからの人生で大惨事に見舞われるだろうからだ」

 ジム・ロジャースは世界的な投資家としても知られておりますが、まあそのような投資家のいう戯言でございますから真に受けるほうがどうかしておりまして、思った通りに中身は「クニノシャッキンガー」というポジショントークでございました。しかしながら1ついえるのは「日本が危機的状況にある」という面だけはじつに正論であるということ。もちろんながら国債などの問題の話ではありませんけれどもね。

 日本および東南アジアや東アジアは地政学的、軍事的に、そして「主流派経済学という妄想によって構築されたシステムそのもの」によって非常に危機的状況を迎えているわけです。民主制の、自由主義の、人権の、国家の、共同体の危機といえましょう。考え方を転換させる、もしくは昔を思い出す必要があるのではなかろうか?と強く思います。

 

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本日の男の料理 田舎そば

 田舎そばという料理名はないんですが、まあなんとなく素朴で色々乗っているのが田舎そばというイメージです(笑)

材料

  • 蕎麦
  • 大根
  • 椎茸
  • ささみ
  • ねぎ
  • 混合節
  • 薄口醤油
  • 日本酒

調理手順

  1. まずは出汁を引きます。小鍋に水を入れて火にかけて、沸騰してきたら弱火にして混合節を一掴み。5分ほど火にかけて、出汁が出たらザルとキッチンペーパーで濾します。
  2. ささみはお皿に入れて日本酒を注いでレンチン。大根はすりおろし、卵はゆで卵にします。椎茸は石突をカットして適当に飾り包丁を入れ、出汁に放り込んでおきます。
  3. 椎茸入りの出汁を火にかけて塩、薄口醤油、日本酒で味を整えます。蕎麦が茹で上がったら湯切りして丼に入れ、出汁をかけてゆで卵、刻みネギ、蒸しささみ、椎茸などを盛り付けて完成!

 蕎麦を湯切りするときに、茹で汁の蕎麦湯は取っておきましょう。出汁ツユ少々を入れて飲むと、栄養満点ですし、そしてほっとする味です。

 

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