自由貿易と社会福祉の関係性-自由貿易が大きな政府を求める- | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

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自由貿易の弊害

 今日は思いっきり論文的になっちゃいそうな気がしますが、まあお立ち会い。特にリベラル派と呼ばれる左派は、この「客観的事実」をしっかりと覚えておいてほしいと思います。

 

 自由貿易は「市場競争を激化させる」ということそのものである、というのに異論がある人はいないでしょう。国内市場を「国内だけでなく、世界各国の産業と競わなければならない状況にする」のが「過激な自由貿易」です。

 とするならば、国家によって人件費や為替などの問題から、同じ製品を作ったとしても価格は当然異なります。日本であれば特に農業、酪農あたりは国土条件的に厳しく、オーストラリアやオランダ、アメリカ、中国等々の平野の広い大規模農業が可能な国と競い合えば、日本農業の敗北は当たり前の帰結です。

 

 ということで自由貿易をするということは、その国が得意とする分野に絞らないと、国際競争で敗れるということになりまして、敗れた業界から失業者が溢れ出します。

 主流派経済学というフィクションのように、失業者が瞬間的に他の職業で雇用されるなんてことは現実ではありえません。

 

 つまり、自由貿易をすすめるほどに産業構造の変化についていけず脱落する国民が現れ、そしてそれを見捨てないとするならば国家は社会福祉、セーフティーネットの充実が不可欠になるのです(!?)

 とすると、実は民主政治と自由貿易の組み合わせは必然的に、大きな政府を求めるという結論になります。

 

 これは政府が特定産業を育成し、そこに国民動員をかける過程での必然であり、真にもしも「国際競争で勝ち残る!自由貿易で勝者になる!」というのであれば、政府はその過程での国民保護をし、特定産業を優遇し、重商主義に陥らざるをえないのです(!!)

 主流派経済学がどのようなフィクションを語ろうが、これは事実です。

自由貿易で国際競争だ!という愚鈍な有識者

 日本ではあたかも「競争さえさせれば、競争力が強化される」という「スポ根神話」が支持されております。端的にいってアホですね。

 スポーツなら強い相手と試合をして成長することもあるのかもしれませんが、では現在の日本の企業はどうなっているか?

 半導体産業ではもはや中国と韓国に押し負け、学術論文ではシェアが年々下がっている。つまり技術開発への投資、教育がどんどん減少してきているわけです。これで勝てるわけがない。

 だいたい、企業は負けたら倒産ですからスポーツとは訳が違うし、倒産したらノウハウは殆どの場合消滅するわけですから蓄積も出来ないわけです。

 

 さらにいうなら人そのものが疲弊しているといえるでしょう。消費税増税は社会福祉のためだったそうですが、2018年の社会福祉費は1300億円減らされるそうです。

 一方で日欧EPA、TPPなどの自由貿易協定を各国と締結し自由貿易を推し進める。これはどういうことか?

 

 つまり過激な自由競争に国民を放り込み、しかし社会保障は削って、国民を外資の奴隷にしようという企みにしか見えないわけです。さらには財政健全化という名目で消費税を増税し、国民の可処分所得をへらしている。

 どう見たって「国民をいじめて楽しんでいる」以外に、論理的な説明のしようがありません。まあ、それを支持しているのも国民ですから、歪んでいるなあ・・・としか思えないのですが(笑)

第二次世界大戦のごとく、経済焦土化する日本

 ここまで論じてきた通り、”通常の”民主政治の国家であれば「自由貿易とセットで社会福祉の充実が求められる」のです。しかし日本では「自由貿易を推し進めながら、社会保障を削っている」ので、狂気の沙汰であります。

 

 1つお断りしておきたいのは、私は自由貿易が善であるとは思いません。むしろデフレ下において自由貿易をある程度制限するべきである、と主張しています。

 なぜならば、自由貿易とは国民の安全保障を毀損するものであるし、なによりデフレ下での政策としては完全に間違っているからです。

 

 自由貿易とは突き詰めれば「国家と国家の経済戦争」です。だから勝とうとする国家、つまり韓国や中国は特定産業を優遇し、国民を動員しております。

 これに対して我が国日本は「全くの無策のままこの経済戦争に突入している」わけでして、これは第二次世界大戦の焼き直しじゃないですか(!!)

 

 しかるに第二次世界大戦がどうなったか?などというのは常識中の常識。日本は攻め込まれ、敗戦し、焦土と化したわけです。

 そしてまた自由貿易を推し進める「経済戦争」において、小さな政府などという世迷い言を名目に、戦争に突っ込みながら軍備すら整えないという「愚策」を犯しているわけです。

 ではこの帰結は?当然ながら歴史は「実際の戦争」と「経済の戦争」という違いはあれど、帰着点は全く同じ。日本が再び「経済的焦土と化す」というわけです。

 

P.S

 私は根っからの平和主義者でありますから、自由貿易という名の経済戦争なんてまっぴらゴメン。通常の戦争も反対です。(相手国のあることですので、相手国が攻めてきたらやらざるを得ないでしょうが)

 

 古今東西、歴史では戦に破れたら「捲土重来!」と一旦引いて、内政に専念し、国力を高め、民を豊かにして再戦するのが習わしです。

 すでに私の見る所によると日本は国際競争・グローバリズムで敗戦しているでしょう。いまや「技術大国日本!」などというスローガンは、虚しく響くだけです。

 であれば撤退して捲土重来、内政に専念して財政出動をして国土を再生し、国際競争にはできるだけ巻き込まれない形で政府があらゆる国内産業を育成するべきであろうと思います。

 

 そうしますとあら不思議。景気が回復して政府予算も増大し、従って社会保障に回せる財源も死ぬほど増えます(笑)

 従って国民が求めるならば様々なセーフティーネットや社会保障の充実が可能でしょう。これこそ民主政治と”国民の人権”の観点からも、望ましいものなのではないだろうか?と思う次第です。

 

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本日の男の料理 タイ人に褒められたタイ風もやし炒め

 あい、この前ホームパーティーというか、適当に昼飯を作ったときに、タイ人の方から炒め物がめっちゃ旨い!と褒められました(笑)

 簡単なもやしと豚のタイ風炒めです。画像取るの忘れた・・・(笑)

※褒められると思ってなかった

材料

  • 豚肉
  • もやし
  • カイワレ
  • 鷹の爪
  • ガーリックパウダー
  • 塩・胡椒
  • 豆板醤
  • ナンプラー
  • サラダ油
  • ごま油

調理手順

  1. 豚肉スライスは適当な大きさにカット、カイワレは水にさらしておきます。鷹の爪は種を抜いて細かめにカット。豚肉は塩・胡椒で下味をつけてまぜまぜ。
  2. 中華鍋にサラダ油1、ごま油1の割合で入れて熱して、鷹の爪、豚肉を入れて炒めます。火が通ったらもやしを入れてさっと炒め、塩、胡椒、豆板醤、ガーリックパウダーを入れて炒め、最後にナンプラーを入れてさっと炒めたら出来上がり。カイワレをあしらって盛り付けましょう。

 鷹の爪は焦げるのが早いので、豚肉→鷹の爪の順で入れたほうが無難です。ナンプラーはいっぱい入れちゃってくださいね。

 

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