既得権益をレント・シーキングする政商たち | 反新自由主義・反グローバリズム コテヤン基地

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レント・シーキングとは何か?

 今回はレント・シーキングの定義を復習し、そして一般的に「既得権益!」と責められるものと「何が違うのか?」を明らかにしたいと思います。

 レント・シーキングの定義とは以下になります。

レントシーキング(英: rent seeking)とは、民間企業などが政府や官僚組織へ働きかけを行い、法制度や政治政策の変更を行なうことで、自らに都合よく規制を設定したり、または都合よく規制の緩和をさせるなどして、超過利潤(レント)を得るための活動を指す。

 例えば竹中平蔵のように政府に入り込み、移民政策を提言して進め、そして自らの人材派遣会社の利益を得る、もしくは東日本大震災直後に進められた再エネ法で莫大な利益を約束させるショック・ドクトリンを行う、こういった手法を一般的にはレント・シーキングと呼び、この一連の動きに関わる政商をレントシーカーと言います。

 

 レント・シーキングの殆どは「規制緩和」「構造改革」という名のもとに行われます。

既得権益とレント・シーキングの違いは?

 昨今よく使われる既得権益なる言葉は定義が曖昧かつ、何にでも使われるので定義することそのものが困難ですが、あえて定義を与えるとするとこうなるでしょう。

 時流にそぐわない規制によって守られている権益の総称

 つまりレント・シーキングが主に「既得権益を攻撃し、自由競争の名のもとに資本参入し、利益を得る」というのは非常に自然な流れで、レントシーカー達にとっての「規制と既得権益」は「敵対するもの」なのですね。

 さて、問題は「当該規制が適当かどうか?」が最大の焦点になります。例えば昨今騒がれた農協改革は果たして妥当なのか?再エネ法の太陽光発電への特定額の保証は適正なのか?

 もしくは移民推進による日本人労働者と移民の競争は妥当なのか?

 

 もしくは日本獣医師協会だったかが昨今既得権益!と攻撃されておりますが、農水省でも文科省でも「今後ペットが増えて、獣医師が足らなくなる」という推計もデータも出ておりません。つまり需要がない中で「これ以上獣医師学科はいらんだろう」という判断は極めて妥当だと思いますが、ネトウヨ諸氏に言わせると「既得権益!」なのだそうです。

そもそも規制とは弱者保護のためにあるべきもの

 しばしば規制とは「いらない!壊してしまえ!」という世論に晒されます。しかし規制の創設には莫大な調整と各権益者の意見の反映、すり合わせが行われており、壊すのは一瞬ですが再度作るのは非常に難しい性質のものです。

 

 そして規制が取り払われ、競争原理が過激になると必ず「資本の大きなもの」が勝つのが市場というものです。つまり本来的に、例えば大店法に見られたような規制は「弱者保護」の性格を持つものです。例外的に例えばテレビの電波法などの規制がありますが、テレビはまず規制緩和を言い出すなら「電波法を改正しろ!規制緩和だ!」とでも言いやがれです。

 

 つまりまあ「既得権益をぶっ壊せ!」と金持ちが言うぶんには「こいつら勝つ側だからなぁ」と納得もできるのですが、それに乗せられた一般国民が「ぶっ壊せ!」というのは「俺達は進んで負け組になりたいんだ!貧乏になりたいんだ!」と言っているようなものです。自殺願望か何かあるんやろか?

権益とは消滅しない、移動するだけ

 人間は行きていく上でご飯も食べなきゃなりませんし、水も必要ですし、住むところだって必要です。これらの「消費」は誰かの「所得」になり、所得とはすなわち「権益」なのです。

 竹中平蔵は「正規も非正規もなくす!自由競争だ!」とひたすら唱え続けますが、あれは「サラリーマンという既得権益の打破」が目的なのですよ。実際にご本人が「正社員が日本最後の既得権益」と仰ってますしね?

 

 つまり自由競争という名の弱肉強食にサラリーマンを放り出し、その上前をはねるのが「竹中平蔵のビジネススタイル」なのです(!!)

 つまり今まで労働法などで守られていたサラリーマンの権益の一部を、竹中平蔵がピンはねしよう!というのがレント・シーキングであり「既得権益の打破!」なのです。

 私はとりあえず既得権益の打破!とか言う輩は、最初から一切信用しておりません。羊の皮をかぶった狼なのですから、彼らは。

より良い規制を考えなければならない

 長い年月と調整をして作ったものを壊すのは非常に簡単です。100万円する織部焼の器だって、壊すだけなら小学生にでもできます。

 一般庶民、一般国民で「既得権益がー!改革だー!」と言っている人間を見たら、まずその人は小学生並みの脳みそであると思ったほうが良いでしょう。要するに考えるのが面倒くさいから、壊すことしかできないわけですね。

※実際的には、そのような人が割りと多くてうんざりするのですが・・・(汗)

 

 常識的な大人として振る舞うのなら「より良い規制(ルール)」を考えるべきであるのは、当たり前の話でしょう。

 この観点で安倍政権及び安倍支持者を見た場合、彼らの議論や論理は幼稚過ぎて目も当てられない。いやいや、もしかしたら熱心な安倍支持者は全員リッチマンで「レント・シーキングする側」という可能性が微レ存?(笑)

 

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本日の男の料理 ガスコンロ壊れた

 北朝鮮がもはや毎週のようにミサイルを打っているようですが、我が家はさらなる緊急事態であり、この数ヶ月で電子レンジが壊れて買い替え、さらには先日ガスコンロががががが!!!

 

 食卓自衛軍の私は危機を察知し、真っ先に戒厳令を敷いたものの冷蔵庫の食材たちは待ってくれません。ええぃ!冷凍できるものはまず冷凍だ!と非常事態のアラームが鳴り響き、しかも運の悪いことに5000円分くらいの肉が冷蔵庫にひしめき合っているわけです。

 まさに食卓の安全保障の危機であり、ここはさっさと財政出動をしてコンロを買わねば!なのですが、あいにくながら仕事が立て込んでいるわけです。

 

 もはや万事休す!天を仰いでため息を吐き、地に伏せては涙し、仕事を黙々とこなす私ことコテヤン。食材とともに籠城戦の決意を固めるも戦死する食材たち。

 矢折れ弾が尽き、もはやこれまで!と覚悟を決めたその瞬間、インターホンが鳴る。ついにガスコンロ様のご到着!

 こうして第一次腐食肉戦争は幕を閉じたのでした。

 

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