今年の読書感想文全国コンクールの課題図書についての考察記事を続けています。今回は3~4年生の課題図書の1冊について。
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※この記事はあくまでも私が感じた総体的な印象と、「こんな子におすすめ」、「こういう子なら書きやすいかも」 という点だけピックアップしています。私の感想や作品のあらすじ、書き方のポイントなどには一切触れませんのでご承知おきください。
じゅげむの夏最上一平・作/マメイケダ・絵
著者の最上一平さんは山形県ご出身の児童文学作家。84年刊行の『銀のうさぎ』から始まり、数多くの児童書を書かれている作家さんです。2023年に刊行された本作『じゅげむの夏』で今年、第71回産経児童出版文化賞JR賞を受賞されています
挿絵はマメイケダさん。画家、イラストレーターとして多岐にご活躍 高校卒業後に惣菜調理の仕事に従事され、職場でのPOP作りのため料理の絵を描き始めたそうです 現在もお仕事のかたわら、料理の絵を自ら発信されています。
さて、今年の小学3~4年生の課題図書に選出されているこちらの作品。
主人公は、小学4年生の男の子。
小さな集落に住む男の子4人の夏休みのストーリー 地域は明言されていませんが、作家さんが山形ご出身、作中にはちらりと山形の方言や、山形名物も出てきます。
作中ではっきりと明かされていることで、男の子のひとりが筋ジストロフィーという疾患を抱えています。(筋肉が低下する進行性の難病で、長くは生きられないということも作中で触れられています)
しかし。
この作品は病気のお話、悲しいお話ではありません。夏の冒険譚と友情を描いたお話 です。読後感もすばらしい、爽快な一作です。
大人の立場で読むと、ハラハラする場面は多々あるのですが (だって、小学生男子の冒険といったらもう……)
120ページほどの作品ですが、1ページや見開きの挿絵も多く、お子さんも飽きずに読み進められる一作と感じます
マメイケダさんの絵は、まるで小学生の子が描き出したかのような親しみのある画風 やはり女子ではなく、元気いっぱいな男子っぽさを感じます
この本はぜひとも「なかよしの友だちがいる男の子」におすすめしたいところです!
作中にはパソコンやスマホの描写は一切ありません。しかし、けして古い時代と感じさせないみずみずしさがあります。できることなら、「デジタルが当たり前になってしまった現代の子」にこそ、この本の「冒険」を体感してほしいところです。
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お読みくださりありがとうございました♪