本を、裁断してバラバラの紙をスキャンする、という手法で文字通り本を使って電子書籍を「自炊」するというコンセプトの本。
その発想はなかった、というのが正直な感想。
自分は紙の本に親しみ覚えるタイプの本好きなので、感情的に受け入れ切れてはいない部分もあるのですが、
本書を読むと、自炊することの効率の良さには納得できます。
裁断しスキャンするという作業が必要とはいえ、1冊当たり5-10分もあれば作成できて、snapscanというソフトを使えば作成した自作電子書籍の文字の検索もできる。
電子書籍には古本という概念はないので、価格的には古本を買ってきて自炊したほうがコスト的にもお得です。
もしか書き込みをしたりする人はその情報を引き継げるのはかなり大きなメリットでしょう。
本を裁断するという過程に抵抗を感じてはいるんだけども、
置く場所がないからといって捨てられてしまうくらいならば、
逆に紙の肉体を捨て、紙の寿命を超えた新たなる本に生まれ変わったと考えると、逆に本を大事にしている感もあります。
本書では著者からは本を軽んじるような面はまったくなく、むしろ大切な本をしっかり電子書籍に移行するために重要な技術などが詳しすぎるほどに説明されています。
紙の本が好きという人にこそ、敢えて読んでほしい1冊です。
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ペッパーカッターは1500円程度
カール事務器 裁断機 ペーパーカッター A4対応 10枚裁断 DC-200N
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本格的な裁断機は数万円くらい