登山を始めた当初は想像もしていなかった雪山登山。今年の1月にデビューを果たし、4ヶ月の間に9回ほど雪山を登ってきた。


僕の中で今期の雪山シーズンは締め括ったので、ここらでデビューイヤーとなった今シーズンを振り返っておければと思う。


1.1月 北横岳 ロープウェイで楽々登山



雪山デビューはここと決めていた。ロープウェイを使えば累計標高差300m弱の登りで、標高2,500m近い冬の八ヶ岳を体感できる。雪山初心者の登竜門と言ってよい山だと思う。周りも初心者だらけだった。また、ばっちり冬の八ヶ岳の風物詩である風の洗礼を受けたのも良い経験となった。




2.1月 黒斑山 ガトーショコラにうっとり



ガトーショコラを観るならここしかない。ここも初心者にはちょうど良い山だった。風もなく絶好のコンディションの中、美しすぎるガトーショコラを堪能することができた。ガトーショコラだけを観るならトーミの頭でも十分。一気に雪山を好きになった登山かもしれない。




3.2月 根石岳 ツアー参加で冬期小屋泊



ツアーに参加して初めて冬期の小屋泊を経験。宿泊した根石岳山荘は極めて快適な環境で、また行きたくなる山小屋だった。登山自体は、桜平を起点として根石岳がゴールなので難易度は低め。小屋泊したおかげで、早朝に根石岳山荘からの幻想的な御来光を観ることができたのは良い思い出だ。




4.3月 美ヶ原 試練のラッセル地獄



メジャールートではなく、三城牧場というアクセスの悪いところを起点に歩いたこともあり、美ヶ原高原に到着するまで終始ラッセルを迫られるという試練を味わうことに。登山当日はいっぱいいっぱいだったが、いま考えれば、危険度は低めで静かな雪山歩きを楽しめる穴場のルートかもしれないと思える。これも成長の証か。




5.3月 木曽駒ヶ岳 本格的ピッケルワーク



雪山を始めると決めた時から目標にしていた木曽駒ヶ岳へ早くもトライ。本格的なピッケルワークを要する初めての登山であった。2月に谷川岳で受けたアイゼンとピッケルの講習が非常に役に立った。木曽駒ヶ岳を登り切ったことで、やっと雪山をやってます、と言えるようになった気がする。




6.3月 天狗岳 再び試練のラッセル



美ヶ原に続いて再びラッセル地獄。メジャールートでも直前の降雪状況でトレースが消えることもあるということを学んだ。夏に息子と訪れた場所を冬に再訪するのは感慨深いものがあった。この季節の八ヶ岳にしては珍しく無風という絶好のコンディションで八ヶ岳を満喫できた一日だった。




7.4月 武尊山 360度ガスに囲まれて



残雪期に突入する中で、アクセスも含め気軽に行けそうな山ということで、川場スキー場から武尊山へ登ってきた。しかし、見事に予報が外れ、360度ガスの中、しかもこの日の先頭を歩く展開に。ガスがある場合の開けた場所でのルートファインディングの難しさを知る。ホワイトアウトはもっと恐ろしいんだろうなと山の怖さを感じた山行でもあった。




8.4月 乗鞍岳 雪山初の3,000m峰



多くのBCスキーヤーに混じって、三本滝駐車場から乗鞍岳の剣ヶ峰へ。確実に経験値が上がっていることを実感できた登山。アイゼンワーク、ピッケルワークともに安定してきたように思う。辛かったのが強風。雪山で森林限界を越えてからの強風がこんなにも厳しいものかと北アルプスの洗礼を受けた気分だ。




9.4月 立山 岩場とのミックスを体験



快晴、無風という絶好の山日和に室堂から雄山、大汝山へ。予想外に雪が少なくて、アイゼンをつけて岩場を歩かなければならない箇所が多く、残雪期ならではの難しさを経験できた。ライチョウとの嬉しい出会いもあり、今期の雪山シーズンを締め括るのに最適な山だったように思う。




といった感じで、振り返ってみると充実した雪山シーズンであった。着実に雪山の経験を積むことができているのかなという感じ。



次の雪山シーズンはぜひ赤岳にトライしたい。まだ初心者の域を脱することはできていないけど、安全第一を前提に少しずつレベルアップできればと思う。