光が落ちていく穴 | 山田小説 (オリジナル超短編小説) 公開の場

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 夜の公園で二人の少年が空を見上げていた。

 「今夜は随分と満月が明るいね」

 「でも、太陽程ではないよ」

 「そうだね。昼間の方が明るかったね」

 「昼間に太陽から降り注いできていた大量の光はどこに消えたのだろう?」

 「この世界の底には光が落ちていく穴があるようだね」

 「その穴を塞げば光は消えなくなって世界はずっと明るくなるのかな?」

 「きっと眩し過ぎて光の中で溺れそうになるよ」


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