こんばんは、ヤッコですカエル

9月に入りましたが、まだまだ暑い日が続いています。

 

 お盆の頃になると日本各地で空を覆う様に群れて飛ぶトンボの姿が目立つようになります。

水辺だけではなく、都市部の市街地などでも群れて飛んでいるのを目にします。

「赤とんぼ」とか「アキアカネ」と言われる事が多いですが、その正体は赤とんぼとは別の仲間のウスバキトンボです。

 

ウスバキトンボ

 

ウスバキトンボ

 

 ウスバキトンボは南方系のトンボで、ヤゴ(幼虫)は水温が4℃以下になると死滅するといわれているので、九州南部の離島等を除くと日本では冬を越せません。

ではあれだけの大群は何処から発生するのか?

 

 毎年春になると東南アジアや中国大陸で発生した個体群が海を越え、九州南端や四国南端に辿り着き、そこで繁殖します。

産み付けられた卵は数日の内に孵化し、幼虫はミジンコやボウフラ等の小動物を捕食して急速に成長し、早ければ1ヶ月程で羽化します。

そして羽化した成虫は日本列島を北上しながら繁殖し、数ヶ月の間に数回の世代交代を繰り返しながら、季節の移ろいと共に秋には北海道にまで達します。

しかし日本に渡って来た個体群とその子孫達は冬になる前に姿を消し、最後の世代によって産み付けられた卵が孵化する事は(一部の南方の離島と九州南部等を除き)ありません。

 

 このように越冬可能な地域を遥かに越えて北上する行動を「死滅回遊」や「無効分散」といいますが、全滅しても全滅しても、悠久の昔からウスバキトンボ達は海を渡るチャレンジを繰り返して来ました。

一見無謀に見える北帰行ですが、近年の地球規模の温暖化に伴い、ウスバキトンボの分布域が徐々に北上しつつあります。

本州は勿論、九州や四国でも越冬出来ないと考えられていたウスバキトンボの幼虫が日本で越冬して、春に羽化する個体群も少しずつ増えて来ているようです。

 

 それが良い事なのか悪い事なのかは私には判りませんが、もしかするとそう遠くない将来、日本で冬を越した卵達から孵ったウスバキトンボが太平洋を越え、アメリカ大陸へと渡る日が来るのかも知れません。

 

 昆虫ではアサギマダラ等の蝶の渡りが有名ですが、ウスバキトンボはそれを上回る7,100㎞の渡りが可能だとも言われています。

マクロレンズで撮影していると、ウスバキトンボの体は全身を覆う外殻が透けるほど薄くて筋肉質ではなく、他の同等の大きさのトンボ達とは体質が違う事がよく判ります。

翅も薄くて幅が広く、あまり羽ばたく事なく広い翅で風を捉え、グライダーの様に長時間・長距離の飛行を可能にしているのでしょう。

 

ウスバキトンボ

 

ウスバキトンボ

 

ウスバキトンボ

 

ウスバキトンボ

 

ウスバキトンボ

 

 

 

 

(この樹には5頭のウスバキトンボがぶら下がっています)

 

 ほとんど止まる事なく いつも飛んでいるウスバキトンボ。

彼らは今日も北へ北へと向かい飛んでいるのかも知れません。

 

ウスバキトンボ(薄羽黄蜻蛉)

トンボ科ウスバキトンボ属

 

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 今回は拙い文章をメインにし、ちょっぴりコラムっぽく仕上げてみました。

まだまだ暑い日が続くようなので、くれぐれも御自愛下さいませ ふとん1ふとん2ふとん3

最後までお付き合い下さり、ありがとうございましたカエル

 

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