第二薮本歯科医院のブログ

第二薮本歯科医院のブログ

東広島市の歯科医院 第二薮本歯科医院 のブログです。
お口や体の健康情報から、医院の日常まで、幅広く情報発信をしていきたいと考えております。

こんにちは。歯科衛生士の坂井です。

 

この度、昨年3月から産休、育休を取らせていただいていたスタッフが復帰しました(*^▽^*)/

実は私の同期で2018年に一緒に就職した仲間です🙂

産休直前の写真です📸覚えておられる方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

 

さて、みなさんは同期と聞くとどのようなイメージでしょうか??

ライバルとして比べられる、一緒に高め合える、など、その意味はそれぞれですね。

 

私は就職時は同期が居るとは知らず、オリエンテーションで「はじめまして」の状態でした。

お互いのタイプやどんな人かわからないし何を話しかければいいかもわからない、仲良くなれるかな、なれるといいな・・・と期待と不安が入り混じった気持ちでした。

 

打ち解けられたのは一緒にセミナーに行ったり、仕事でも困ったことを話したりできたからだと思います。

日々の診療後にはたくさん相談し合いました。今回の産休中も何度かランチに行くほど仲良くなりました(๑ ᴖ ᴑ ᴖ ๑)

 

 

医院でも機会があれば気軽に話しかけてみてください。育児のお話でもきっと喜ぶと思います🗣♡´-

 

 

皆さん、こんにちはニコニコ

歯科助手・TC(トリートメントコーディネーター)の横山です。

 

トリートメントコーディネーターという職制、初めてお聞きになる方もいらっしゃるかと思います。

そこで今回は、トリートメントコーディネーターが担っている役割の一つである「初診カウンセリング」についてお話しします。

 

 

トリートメントコーディネーターとは

トリートメントコーディネーター(Treatment Coordinator)は治療者と患者の間に立ち、双方にとって満足のいく治療を進めるための調整役を行う。米国では(クラークとも呼ばれる)名称として確立されており、高度なコミュニケーション能力で患者へのカウンセリング、プレゼンテーションを行い、時には支払いについてのファイナンス計画まで立てる。(日本歯科TC協会HPより引用)

 

調整役を担うにあたり、患者さんとの最初の接点が「初診カウンセリング」です。

実際に診療を行う前に、患者さんの想いやご希望、心配事をお聴きしています。

 

治療にあたっての心配や不安を取り除き、口腔内環境や生活習慣、価値観、ご要望などをお伺いしながら最適な治療を受けて頂くようお手伝いします。

 

時に一見、歯とは関係ないプライベートなご質問をさせていただく場合もあります。

例えば、お仕事は何をされているか、趣味について等です。

生活背景からお口の問題や患者さんの潜在的なご希望が見えてくる事があるからです。

 

例えば、むし歯のお痛みで来院された患者さんがいらっしゃいましたが、全体的にむし歯があり初診カウンセリングでお話をお聴かせいただく中で、お仕事は営業をされていて運転をする時間が長くコーヒー(砂糖入り)を飲むことが多い、また、出先で歯みがきも出来ない環境である事を教えて下さいました。

 

毎食後、歯みがきをしてください。

 

と言葉で言うことは簡単です。

しかし、実際にはこの方のように「したくても出来ない」環境にある方も珍しくありません。

 

理想は毎食後の歯みがきではありますが、この方には、

 

「出先で歯みがきが難しい場合には、希釈しなくても使えるマウスウォッシュを使うようにしてください」

 

とご提案させていただきました。

 

このように、患者さんの日頃の生活背景をお伺いすることで、その方にあったご提案をする事ができるのです。

 

カウンセリングの中では「歯科が苦手で中々足を運べなかった」と言われる方がいらっしゃいます。

心配事、ご希望等をお聴きしているうちに緊張した表情から笑顔が見られ、中には「こんなにお話を聞いてもらったことないです。なんだか安心しました。」とおっしゃって下さる方もおられます。

 

安心して最適な治療を受けて頂けるようお手伝いする為に、可能な範囲で構いませんので、お話頂けたら幸いです。

 

気になる事もありましたらお気軽にご質問下さいねキラキラ

 

皆さん、こんにちは。

歯科医師の坂上です。

 

「オーラルフレイル」

という言葉を聞いたことはございますか?

 

英語で「オーラル」は「口腔」、「フレイル」は「虚弱」という意味です。

 

そもそも「フレイル」とは、高齢になって心身の活力(筋力、認知機能、社会とのつながりなど)が低下した状態をいいます。

筋力などの身体機能の低下より先に、社会参加など他者との交流が減ったり、口の機能が衰えたりすることから始まります。

しかし、早めに発見して適切な対応を行うことにより改善できる状態です。

 

加齢に伴い、噛めない食品が増える、うまく飲み込めずむせたり、滑舌が悪くなったり、口の中が渇きやすくなったり、このような口腔の機能が衰えることを「オーラルフレイル」といい、、早期の重要な老化のサインとされています。

 

口腔内の機能が低下すると噛む力や舌の動きの悪化により、食べにくい食品を避けたり、食が細くなったりして栄養の偏りや栄養不足を招き、筋力など全身の機能低下にもつながります。

そして話しにくいからと人と接しなくなり、閉じこもりがちになり人や社会との関わりの減少を招いたりすることから、全体的なフレイル進行の前兆となり、深い関係性が指摘されています。

 

お口の健康が全身の健康につながります!

 
 
80歳で歯を20本以上残す目標を掲げた「8020運動」が1989年に始まってから30年が経ちました。この運動が始まったころは、10%にも満たなかった8020達成者が、2016年の調査で50% (2人に1人)になりました。
 

しかし近年、歯の本数に加えて噛む力や飲み込む力などの口腔内の機能を維持することも重要だと分かってきました。

 

オーラルフレイルを予防するには歯と口の健康を保つことが重要です。

具体的には「口の中を清潔に保つこと」そして「加齢で衰える口腔機能の維持・改善に努めること」がポイントとなります。

 

歯科医院での定期的なメインテナンスで自分の歯や口の状態を知り、維持することもオーラルフレイルの予防につながります。

 

 

お口の周りの筋肉を動かす運動を行うことも効果的です。

 

①お口・舌の動きをスムーズにする体操

唇やほほ、お口周りや舌の筋力をアップすることで、お口の機能が高まり、唾液がよく出るようになり、舌がなめらかに動いて食べ物を飲み込みやすくなります。お顔の表情もイキイキしてきます。

 

②飲み込むパワー(嚥下機能)をつける体操

飲み込みに関連する筋力をアップすることで、食事中の「むせ」などの症状改善につながります。

 

③噛むパワー(咀嚼機能)をつける体操

「食べこぼし」や、食べ物が鼻に流れ込むのを防ぎます。また、唾液が良く出るようになると、美味しく安全に食べられます。

 

④滑舌(口唇・舌の巧緻性)をよくする体操

口の動きをよくすることで、明瞭な発音につながり、表情が豊かになります。

 

⑤舌のパワーをつける体操

「誤嚥」や「むせ」などの症状改善につながります。

 

 

下記のホームページにオーラルフレイル予防のためのお口の体操が詳細に説明されております。

是非参考にしてみてください。

 

https://www.jda.or.jp/oral_flail/gymnastics/

(日本歯科医師会ホームページ)

 

 

また、うがいをしっかり行うのもオススメです。

ブクブクうがいやガラガラうがいは、頬の内側や喉の周囲の筋肉を動かし、口腔機能をフル活用します。意識して、うがいを少し長めに、行う回数を多くするとよいでしょう。

 

このコロナ渦、特にうがいをされている機会も増加していると思いますので継続しやすいと思います。

 

口腔機能の衰えが全身の健康に関係してくるので、ご心配な方は一度当院へご相談ください。

 

ぜひ口腔体操を行い、フレイル対策をしましょう!

 

 

皆さん、こんにちは。

歯科医師の坂上です。

 

さて当院では、お口の中に口内炎ができているとの主訴で来院される方が多くいらっしゃいます。

しかし、口内炎といっても、良性・悪性のもの、ウイルス性のもの、自己免疫疾患によるものなど、さまざまな粘膜疾患がございます。

著名人の口腔粘膜疾患からの悪性化の報道もあり、日頃から口腔内を意識して観察するようになっている方も多いかと思います。

 

 

では、この写真をみていかがでしょうか。

 

 

右頬の粘膜に白い網状の病変を認めます。

この病変は一体どういったものなのでしょうか。

 

正解は「扁平苔癬(へんぺいたいせん)」という粘膜疾患です。

そこで今回は、扁平苔癬についてお話したいと思います。

 

扁平苔癬とは、皮膚や口腔粘膜に発症し、角化異常を伴った難治性の慢性炎症性疾患です。

 

下記のような特徴がございます。

 

・口腔粘膜にレース状・網状の白斑が生じ、赤みやびらんを伴うことがある。

・頬粘膜、下唇、舌に発生する場合が多い。

・両側性に多発する傾向がある。

・40歳以上、女性に多い(男性にも認められます)。

・無症状の方もおられるが、しみる、ヒリヒリとした痛みなどを認めることが多い。

・原因は不明(一部金属アレルギーや肝障害に関連している報告もあります。)

 

では、どのように診断・治療するのでしょうか。

 

まずは歯科医院で視診・触診、病理検査などによる診査、診断を行い、その上で治療を行う必要があります。

 

なぜなら前述したように、口内炎と思われる病変があっても、口腔内には良性から悪性までさまざまな粘膜病変があるからです。

当院では口腔外科も専門としており、必要があれば、診断のため病変の組織を採取して病理検査を行うこともあります。

 

治療方法としては、対症療法をしながら経過観察することが多いです。

痛みなどの症状が強い場合はステロイド軟膏の塗布、レーザー治療、うがい薬による含嗽を行います。また必要があれば、皮膚科での金属アレルギー検査を行う、刺激となっている金属のかぶせもの詰め物などを除去します。

 

それから喫煙や飲酒などの生活習慣を改めることも必要です。

症状が落ち着いている場合でも、この扁平苔癬はごくまれに悪性化するとの報告もあるため、定期的な経過観察が必要になってきます。

 

このような口腔内に白い粘膜病変を自覚されている方は、自己で判断されず、まずは当院での診察・診断が必要です。

 

お悩みを抱えておられる方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご連絡ご予約いただき、ご来院ください。

コロナ渦のなか、患者様の安全安心のため、当院ではより一層感染予防対策に取り組んでおります。

今後も引き続き患者様に有益な情報を発信して参りたいと思います。

 

引用:口腔外科学 第4版  白砂兼光・古郷幹彦 編著 医歯薬出版

 

新年、明けましておめでとうございます。

院長の薮本です。

 

2022年が始まりました。

健やかに新年をお迎えのことと、お慶び申し上げます。

 

本年が皆様にとって素晴らしい1年になられますように祈念申し上げ、スタッフ一同全力でお口の健康をサポートさせていただきます。

 

本年も、

「チーム薮本」、チームワークを大切にし、

「心技体の充実」を図り、

皆様のお口の健康から全身の健康につながる

安心・安全の医療サービス提供に努めて参ります。

 

新型コロナウイルス感染症はオミクロン株の感染が増加しており、第6波は目前と思われます。

当院は昨年に引き続き感染対策の徹底に加え、待合室にオゾン発生空気清浄機を1台増設し「空気のメインテナンス」にも力を入れております。安心してご通院ください。

 

本年もどうぞ宜しくお願い致します。

 

薮本正文

 

 

 

皆さん、こんにちは。

歯科医師の坂上です。

 

前回のブログにて、口腔中には約700種、100億個の細菌が常在していると説明させて頂きました。

 

 

 

こうした口腔内細菌が歯周病やむし歯といった歯を失う原因となっているのです。

 

当院では特に歯周病の治療にあたって、

 

「位相差顕微鏡(いそうさけんびきょう)」

 

という装置を使用して口腔内細菌の種類や量等を観察して頂き、患者さまのお口の中の状況を徹底的に調べる取り組みを行っております。

 

 

患者様が抱える歯周病菌の種類を把握し、確実な歯周治療を実現するために、位相差顕微鏡を用いた検査を行っています。

 

位相差顕微鏡検査を導入しているクリニックはまだ少ないのではないかなと思います。

今回は、その検査内容についてご説明します。

 

 

位相差顕微鏡とは、位相差観察を行うための精密機械です。

通常の顕微鏡による観察では、細胞を観察するために染色を行いますが、染色する際に細胞が死んでしまい、生きた細胞の姿をそのまま観察することができません。

 

しかし、位相差観察では、光線の位相差(波長などの違い)をコントラストに変換して、光の回折や干渉を利用し、染色することなく、細胞や細菌などを観察することができます。

それによって、生きた細菌をそのまま観察することが可能になります。

 

検査方法は下記の通りです。

 

1. 患者様のお口の中にあるプラーク(歯垢)を採取する

2. プラーク(歯垢)をプレパラート(透明のガラス板)に置く

3. 位相差顕微鏡に設置する

4. 位相差顕微鏡に接続されたモニターで細菌の動きをリアルタイムで観察する

 

位相差顕微鏡による検査は、もちろん全然痛くありませんし、時間もかかりません。

 

日常生活では見ることのない細菌を生きた状態で観察できるため、歯周病のなりやすさや現在の状態がわかり、今後の治療計画に役立ちます。

 

また、位相差顕微鏡による画像(動画)は、ご本人にご確認いただくことも可能です。

お口の中の状態をリアルタイムでご確認いただくことが、わかりやすい説明と正しい理解につながります。

 

お口の中は何億と数えきれないほど細菌がいっぱいです。

誰のお口の中にも生息しています。

 

害のない常在菌がほとんどと言われていますが、この位相差顕微鏡を使用することで、歯周病の原因になる細菌が鮮明に観察することができます。

 

当院では、どなた様に対しても位相差顕微鏡を使って細菌の観察をしていただくことができます。

口の中のプラークをほんの少しだけ採って顕微鏡にセットして観察するだけです。

「自分の口腔内細菌が見たい!」とおっしゃっていただければすぐに見れますので、スタッフまでお申し出ください。

 

 

実際に自分の口の中の細菌を目の当たりにすると、日頃のブラッシングだけでは十分でないことがわかると思います。

歯周病を起こす細菌は口腔常在菌なので、すべての歯周病原菌をゼロにはできませんが、極力数を減らすことが歯周病の進行を抑えたり、再発を少なくすることにつながります。

 

やはり大事になってくるのは歯科医院でのプロフェッショナルケアです。

日々のブラッシングはご自身でしっかりと行っていただきながら、定期的な歯科医院でのメンテナンスをお勧めいたします。

 

位相差顕微鏡は、口の中の細菌をリアルタイムで観察できるものすごい顕微鏡なんです!

是非当院にいらっしゃった際には、位相差顕微鏡でご自身の口腔内細菌を観察してみましょう!

 

みなさんもお口の中の世界を見てみませんか?

 

 

こんにちは。

歯科医師の坂上です。

 

皆さん、お口の細菌はどのくらい種類があるかご存知でしょうか。

 

実は口腔中には約700種、100億個の細菌が常在しているとされてます。

この口腔常在菌が体の別の部分にたどり着くと、別の病気を引き起こすことが徐々にわかってきています。

 

今回は、お口の細菌が大腸がんに関与している可能性がある、と最近報告されましたので、それについてお話したいと思います。

 

鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 顎顔面疾患制御学分野の杉浦 剛教授の研究チームは、鹿児島大学病院消化器外科、大阪大学微生物病研究所との共同研究により、大腸がん患者の口内にある常在菌4種類が、健康な人より多くなっていることを発見しました。

 

論文は7月2日付の国際学術誌「Cancers」に掲載されております。

 

つまり、これは口腔から大腸へ細菌が供給され、口腔細菌が大腸がんの発生に関与している可能性があることを示唆しております。

 

本共同研究では、大腸がん患者52名と健康な人(対照群)51名から唾液と便のサンプルを採取し、遺伝子レベルで細菌叢解析を行いました。

 

その結果、大腸がん患者の唾液・便サンプルに共通して存在する特異的な口腔常在菌が4種類あることを世界で初めて発見しました。

 

大腸がん患者と健康な人では、口腔内と大腸内の細菌構成が異なっており、これら4種の常在菌(Peptostreptococcus stomatis、Streptococcus anginosus、Solobacterium moorei 、Streptococcus koreensis )は、これまで大腸がんから検出されてきたFusobacterium属とは異なる菌種であり、また、大腸がん患者に特異的であることから、大腸がんおよび発がんに関わる細菌であることが示唆されます。

 

中でも、S. moorei は早期がん患者に比べ、進行期がん患者で唾液と便の両検体で検出量が有意に多い結果でした。

 

主に歯内感染や歯周病に関連する細菌種とされますが、S. moorei は大腸がんの発生だけでなく、がんの進行にも影響を及ぼしている可能性が示唆されます。

 

 

 

教授らは、腸内の細菌は口から運ばれたものであり、直接か間接かは不明ですが、口内の特定の細菌が大腸がんの原因になっているのではないかと考察されております。

 

研究チームは、大腸がん患者に多い口内細菌発見したことで、唾液に含まれる菌の検査で大腸がんの発生やリスクが分かる方法を研究中であり、唾液を用いた口腔細菌叢解析による大腸がん診断法の確立および大腸がんリスク診断法の開発・実用化を目指しているそうです。

 

 

口腔衛生環境についても、残存歯の平均本数は大腸がん群の17.7本に対し、対照群では24.9本でした。虫歯の割合は、それぞれ34.6%、11.8%でした。プラーク(歯垢)が歯の3分の1以上に付着していた割合は、大腸がん患者群の78.8%に対し対照群では35.3%と、大腸がん患者群では口腔内の衛生状態が悪い結果でした。

 

なお、1日当たりの歯磨き回数が3回以上の割合は、大腸がん患者群の34.6%に対し、対照群では72.5%と顕著な差が見られました。

 

したがって、歯科治療や口腔ケアなどの歯科的介入や食事による口腔細菌叢の管理により、口腔内から腸内への細菌の移行が減り、大腸細菌叢をコントロールすることで大腸がん予防につながる可能性も示唆されます。

 

日頃患者さんの口腔内の管理にあたるかかりつけ歯科の役割がより重要になってくると思われます。

 

歯を守るだけでなく、ご自身の健康を守るために徹底した専門的な歯周病治療・予防を行っていただきたいと思います。

 

今後も引き続き患者様に有益な情報を発信して参りたいと思います。

 

【原著論文情報】

<タイトル>

Colorectal Cancer Patients Have Four Specific Bacterial Species in Oral and Gut Microbiota in Common—A Metagenomic Comparison with Healthy Subjects

<著者名>

Yoshinori Uchino, Yuichi Goto, and.et.al

<雑誌> Cancers 2021, 13(13), 3332

 

皆さん、こんにちは。

歯科医師の坂上です。

 

さて今回は「TCH」についてお話したいと思います。

 

TCHという言葉を聞いたことがありますか? 

 

TCHとは、Tooth Contact Habitの略で、上下歯列接触癖のことです。

 

TCHは、東京医科歯科大学の木野孔司先生が提唱したもので、ブラキシズム(歯ぎしり・咬みしめ)のクレンチングのように強い力で咬みしめるのではなく、日中に食事などをしていないときでも無意識にずっと弱い力で上下の歯を接触させている状態を指します。

 

このTCH は顎関節症に深く関わっていることが明らかにされてきています.

 
 
 

実は、上下の歯が触れている時間は1日でたった20分程度といわれていて、その中には、食事や会話、唾を飲む時も含まれています。 

 

通常、咬む筋肉や口を開ける筋肉が活動していない状態であれば、上下の歯の間にわずかなすき間が生じます。

 

しかし、会話や食事以外の時は歯が触れていないのが正常ですが、無意識に歯を接触させていることがあります。

 

TCH がある方は常に上下の歯を接触させてしまうため、咬む筋肉が常に緊張した状態となり、長い時間続いた後にはとても疲労してしまいます。

 

 
 

ヒトは何らかの作業をする際、軽い緊張が持続することがとても多いと思います。

 

TCHが出やすい生活の場面としては、パソコンやスマートフォンの操作、勉強、読書、運転中、下を向いて集中するような作業(料理、裁縫、草取り等)、緊張する場面などがあげられます。

 

約10年前までは、一般にTCHの認識がありませんでした。

しかし、たとえごく弱い力での接触であっても、TCHがあると歯や歯肉、顎の関節やまわりの筋肉に長時間余分な力を加え続けることになるため、歯も顎も悪くなっていくことが明らかになってきました。

 

・噛むと痛くなったり、しみたりする。 

・お口の回りの筋肉にこわばりがある。顎が痛い。 

・歯がすりへる、欠ける。 

・歯が割れる。

・歯周病が悪化し、歯がグラグラしてくる。

・詰め物がとれる、割れる。

・頭痛、肩こり

などの様々な要因になっています。

 

少し意識してみてください。思い当たることがございませんか? 

 

今まで原因不明の痛みだったものが、TCHの考え方によって理解できて対策ができるようになりました。 

では、どのように診断・治療するのでしょうか。

 

まずは当院で診査、診断を行い、その上で治療を行う必要があります。

なぜならTCHと思われる症状があっても、必ずしもTCHとは限らないからです。

 

無意識で行っているため、本人が気付きにくいTCHの改善方法は、歯科医院で指導を受けながら、上下の歯を接触させない癖をつけていきます。

 

TCHは、やっているかどうか、はたから見てもわからないので、まわりの人に注意してもらうこともできません。

 

「歯を接触させないように気をつける」という方法自体はとてもシンプルですが、どうしても癖がやめられないという経験をもつ方はたくさんいるはずです。

ここで、ひとつ手助けになる有効な手段があります。

 

「貼り紙法」です。

 

パソコンやテレビなど職場と自宅の目に付くところに、

 

「唇を閉じて歯を離す」、「力を抜く」、「リラックス」

 

などと書いた貼り紙(リマインダー)、シールを貼り、それを見たら上下の歯を接触していないかを確認するようにしていくのも一つの方法です。

 

接触していた場合は、鼻から大きく息を吸い込み、口から息を吐き、体全体の力を抜きます。

睡眠中の歯ぎしりとは異なり、患者さん自身で治していくことが可能です。

 

単純でばかばかしいと思いがちですが、ずっと常に意識し続けるのは不可能です。

 

そこで、この「貼り紙法」を繰り返すことによって、TCHを思い出して、少しずつ「歯を離す・リラックス」という行為が習慣づいてきて、貼り紙をみなくても身についてきて、TCHの改善につながります。

 

外出を控え、ご自宅におられる時間も増えているかと思いますので、ぜひセルフチェックしてみてください。

 

今後も引き続き患者様に有益な情報を発信して参りたいと思います。

 

皆さん、こんにちは。

歯科医師の坂上です。

 

今回は親知らずについてご説明していきます。

 

親知らずとは・・・

なんとなく、一番奥の歯ということはご存知だと思います。

 

親知らずは、前歯から数えて8番目の歯であり、「第三大臼歯」といいます。

他の永久歯は6~12歳ごろに生え変わりますが、親知らずは10代後半から生えてくることが多く、「智歯」とも呼ばれます。

 

なぜ『親知らず』と呼ぶようになったのか、いくつか由来があるようなのでご紹介します。

 

1、昔の日本人の寿命が短く、親知らずが生えてくるころには親はすでに亡くなっているから、

 

2、多くの場合親元を離れてから生え始めるため、親が歯の生え始めを知ることがないから、

 

3、親知らずは乳歯から生えかわることがないため、乳歯を永久歯の親に見立てて対応する乳歯がないことから、「親知らず」と呼ぶようになったといわれています。

 

ちなみに、英語では『wisdom tooth(知恵の歯)』と言います。

これは、『物事の分別がつくようになった年頃に生えてくる歯』という意味のようです。

 

 

親知らずはそもそも人間に生えてくる歯の1つであり、決して無駄な歯ではありません

もし、まっすぐに親知らずが生えていて、ちゃんと上下でかみ合い、しっかりと磨けてあげれば、親知らずを抜く必要はございません。

 

しかし、食生活の影響などもあり、顎の骨のサイズがどんどん人類は小さくなってきているため、親知らずは生えてこなかったり、横に向いて生えてきます。

 

横に向いていたり、中途半端な生え方をしてしまうといろいろな問題が起きてきます。

例えば、歯ブラシが届きにくく、汚れがたまり、親知らずやその手前の歯がむし歯になったり、体が疲れて抵抗力がない時に周りの歯肉に腫れや痛みなどの炎症(智歯周囲炎)が生じたりします。

このように、むし歯や智歯周囲炎などにより、親知らずを抜歯する必要性があるケースが出てきます。

 

 

 

親知らずを抜歯した方が良い場合を下記に示します。

 

(1) 手前の歯と同じように生えてきているが、歯磨きが上手にできない場合。

 

(2) 横向きなど中途半端に生えていて、歯の一部だけが見えている場合。

 

(3) 親知らずや手前の歯がむし歯になっている場合。

 

(4) 骨の中に完全に埋まっているが、レントゲン写真上問題がある場合。

 

(5) 歯並びを悪くする恐れがある場合(矯正治療前後など)。

 

 

しかし、お身体の病気の状態によっては容易に抜歯を行うことができない方もいらっしゃいます。

 

重度の糖尿病・リウマチで加療中の方や、心疾患などで血が止まりにくいお薬を飲まれている方、抗がん剤治療を行っている方、骨粗鬆症で使用される骨吸収抑制剤を服用されている方などは主治医の先生と相談後、全身状態を考慮しながら無理のない処置を行うよう努めています。

 

もちろん親知らずの抜歯は、術後に痛みや腫れ、出血などの合併症を伴います。

 

痛みや腫れの出方は個人差がありますが、術中・術後の合併症やリスクに関しては、術前に丁寧にご説明いたします。

当院は、術前のレントゲンで細かく治療計画を立て、困難な親知らずの抜歯も傷口を最小限にとどめ、なるべく短い時間で行っています。

 

また症例によっては、難抜歯といわれる神経に近接した親知らずに対してCT撮影を行い、顎の中にある神経や血管との位置関係などを確認した上で、血管や神経などを傷つけないように考慮しながら手術を行います。

 

 

親知らずの抜歯をはじめとした口腔外科領域は当院の専門分野であり、柱の1つです。

院長と私は、大学卒業後に口腔外科に在籍していたため、親知らずの抜歯も多数の症例を経験しております。

幸いなことに、他院からも多くの親知らずの抜歯依頼のご紹介を頂いております。

 

 

コロナ渦のなか、患者様の安全安心のため、当院ではより一層感染予防対策に取り組んでおります。

 

親知らずのことでお悩みを抱えておられる方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご連絡ご予約いただき、ご来院ください。

こんにちは。

歯科医師の坂上です。

 

皆さまのご家族、周囲の方で、歯科医院への通院が困難な方はいらっしゃいませんでしょうか?

 

歯が痛い、入れ歯が合わない、お口の掃除をして欲しいなどの悩みはあるけど、自力で通えない・・・

ご家族が高齢なため歯科医院へ毎回連れていくのもなかなか難しい・・・など、お困りの方がいらっしゃいましたら、まずは当院にご気軽にご相談いただき、訪問歯科診療をご利用されてみてはいかがでしょうか。

 

当院でも、通院の難しい患者さま向けに訪問歯科診療を実施しています。

そこで今回は訪問歯科診療についてご説明します!

 

訪問歯科診療では、ご高齢の方やお身体が不自由な方、障害をお持ちの方、入院中の方など、歯科医院への通院が困難な方のご自宅や入居施設などにスタッフが伺って歯科診療を行います。 

 

患者さまの日常生活圏内で診療するので、患者さまやご家族、介護される方の心身の負担を軽減することができます。

 

歯科医院に行けないことを理由にお口のトラブルを放置してしまうと、生活に支障が起きたり、誤嚥による肺炎など全身の健康にも影響が出たりする可能性があります。

 

 

いつまでも患者さまが充実した生活を送れるように、訪問歯科診療で口腔ケアを行い、お口の健康の維持をサポートいたします。

 

 

訪問歯科診療は、

施設や病院に入居・入院中で通院が困難な方、

通院が困難な在宅の方などを対象としています。

 

訪問歯科診療の費用として、医療保険と介護保険が適応となります。

介護保険は自宅または居住系施設に入居されている方で、介護認定を受けられている場合に適応されます。

居住系施設入居者等とは、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、サービス付高齢者向け住宅、小規模多機能型居宅介護、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に入居されている方のことです。

 

訪問歯科診療では、さまざまな境遇を持つ患者さまを診療いたします。

ご高齢で嚥下機能が低下している方、外部との接触が少ない方も多くいらっしゃいます。

訪問歯科診療ならば、通院困難な方の生活や介護の状況も理解しやすいので、より適切な口腔ケアを提案することが可能になります。

そのため、当院では患者さまの口腔内に注目するだけでなく、身体的・精神的な負担にも目を向け、誠実・丁寧な診療をするよう心がけています。

 

また、訪問歯科診療を受ける患者さまの多くが、食事に必要な咀嚼や嚥下機能の低下を抱えています。

これらの機能は疾患や加齢によって低下することがあり、悪化すると消化が悪くなったり、誤嚥性肺炎などを引き起こしたりしてしまうこともあります。

 

当院では、誤嚥性肺炎の予防や食べる楽しみの回復のため、摂食や嚥下の訓練指導(リハビリテーション)も行い、患者さまの口腔機能を高めるお手伝いをしています。

もちろん体力に合わせて無理のないように進めていきます。

 

 

日頃から口腔内の状況を理解し診療を行っているかかりつけ歯科が訪問歯科診療を行うことは、いざ介護が必要になった時、治療やケアを安全に進めるために大きな助けになります。

そのため、当院も通院できる時からのお付き合いを、とても大切に考えています。

 

皆さまのご家族、周囲のなかで、歯科医院の通院が困難な身体の不自由な方や寝たきり状態の方で、歯や口腔内のお悩みを抱えておられる方がいらっしゃいましたら、ぜひ当院にお気軽にお問い合わせください。