にいみ(新見市)探検隊初陣!Season6 -2ページ目

第55回 西方公民館(西方ふれあいセンター)

今回、私たちは、大学のすぐそばにある西方公民館(西方ふれあいセンター)を訪問しました。職員さんたちは、私たちの突然の訪問にも関わらず、快く受け入れてくださいました。
 

           


この西方公民館は、昭和51年3月に建設されました。現在の公民館の役割としては、様々な団体などに場を提供する貸館業務と、公民館が自ら主体となり目的を持ってイベントを開催していることの2つが柱となっていると教えていただきました。
イベントの例では、糸のこ教室、健康教室などを開いて地域の方の居場所作りなどを目的とし活動されています。
また、館長さんは趣味として革細工、三線をされており、特に革細工は実際に教室を開いて、地域の人に教えておられます。
西方とんどまつりなどのイベントで、館長さんの革細工のケースなどがクジで当たったという学生もいます!

           

今回の訪問で、公民館は社会教育の役割を担っているということも教えていただきました。新見市は他の地域と違って振興会などの住民組織が無いのですが、人と人との繋がりは地域にとって重要ですので、その役目を公民館が果たしているとお聞きしました。
今回の訪問前は公民館は主に「お年寄りが集まり話をしたりするところ」という印象でした。しかし、お話を聞いた結果、地域に根付き、子どもからお年寄りまで幅広く繋がりを作り、社会教育としての役割を担っている場所(社会資源)であるということを知ることができました。
かつて、新見公立短大本館の建て直しの時に、この西方公民館の中に「にいみ子育てカレッジ・にこたん」が一時的にあったそうです。
公民館ににこたんがあったということも、重要な社会資源として公民館が市民の方々に利用されていたんだなぁと、私たち保育学生は思いました。

これからも今回のように私たちの想像とは違う場所がまだまだあると思うので、実際に足を運んでお話を聞かせていただき、このブログでお伝えしていきたいです。

館長さん、お話ありがとうございました!

 

           

 

第54回 ファッション・リサイクルショップ ベクトル

今回、私たちは国道沿いにある古着屋のベクトルさんを訪問しました。
行ってみたことがある方はおわかりだと思いますが、こちらは元々ガソリンスタンドの場所に改装してお店を出されています。

           

ベクトルさんは衣類を中心に取り扱っているリサイクルショップですが、店内には鞄や時計、靴なども売られていました。どれも状態の良いものばかりで、とても可愛らしい服がたくさんありました!

 

           


新見市にこのようなお店ができて、私たち学生にとってもすごくうれしいです!
店頭で買ったり売ったりできる他、インターネットでも売り買いできるそうです。ヤフーショップ、楽天、ベクトルパーク、ヤフーオークションの4つで行われているので、皆さんもお店に足を運んでみたり、インターネットで検索してみてくださいね。

           

今回は店長さんが取材に答えてくださいました。フレンドリーでお話も面白く、とても楽しい方でした(^。^)

 

            


仕事をされていてうれしいことは、お客様の思いがこもった品物が売れることだそうです。そして、「若者にもたくさんベクトルを利用してほしい」とおっしゃっておられました!
とても優しい店員さんがおられるベクトルへ、皆さんも是非一度足を運んでみてください!

 

 

第53回 (旧)新見市立図書館

今日は新見市立図書館に本を借りに行ってきました。新見市の中心的な図書館で、本の数は全部で10万869冊もあり、移動図書館も行っています!

           

訪れたこの日は高齢の方から小学生まで幅広い年代の読書好きがたくさん利用されていました。とても落ち着いた環境で読書などできます(^-^)/

           

私たち新見公立短期大学の学生たちは、教養を身につける目的から、日ごろから読書を積極的に行い、感想文を提出することが義務付けられています。
いつもは大学敷地内の学術交流センターの大学付属図書館を利用していますが、気分転換にこちらに来るのも良いと思いました。
また、この新見市立図書館は1968年にできて、今の場所に開館したのが1986年です。
29年の歴史を持つ図書館で、老朽化が進んできていることから、来年4月にはまなび広場にいみの近く(新見市役所前)に新しく建て直されることになっています。
現在休館日は毎週月曜日、祝日の翌日、第4金曜日、年末年始ですが、移転後は休館日が減るかもしれないとのことでした。
その頃、私たちは卒業していて新見市を離れてしまっていますので、後輩たちが少しうらやましくも思います。

新見市は教育の町です。私たち探検隊メンバーも、一生懸命、読書に励みたいと思います!

中山八幡神社(萬歳地区)で駄菓子屋を開催しました!

7月18日(海の日)、私たち八尋ゼミは哲多町の中山八幡神社で駄菓子屋をさせていただきました。



この夏祭りは、地元の方が集う小さなお祭りですが、地域の方に愛されているお祭りのひとつであるとお聞きしました。
準備をしている時に、地域の方から「駄菓子屋が出ると聞いて、楽しみにしていたよ」などのお言葉をいただき、私たちは大変嬉しい気持ちになりました。
そして、「私たちは地域の方に支えられてこの駄菓子屋ができているのだなぁ」と改めて実感しました。




夏祭りは、他の屋台もあり賑やかな雰囲気の中で行われました。

駄菓子屋の店員をする中で、たくさんの方と出会い、交流ができ、また繋がりができていくことを感じました。
ある男性は、メンコは昔、投げるとペチッという音がすることからペチと呼ばれていたという話をしてくださいました。
子どもたちは昔のおもちゃに興味深々な様子で、おじいちゃんやおばあちゃんから遊び方を教えてもらっている光景などを見ることができました。同じおもちゃでも今の流行りのおもちゃではなく、昔のおもちゃなら、それを介して世代間の交流をはかることができるのだなぁと思いました。



今回もここで駄菓子屋を開かせていただけたことで、たくさんの人たちと出会えました。
そう考えると、積極的にイベントに関わり、このような駄菓子屋を開かせていただくことは、人と人とを繋なぐ意義あるものだと感じました。

子どもたちが「秋も絶対来てね!」と言ってくれ、「駄菓子屋をやってよかった!」と、とてもうれしく思いました。



最近は、駄菓子屋を見ることも少なくなり、子どもたちにとっては大変珍しいものであると思います。それだけに子どもたちもとても喜んでくれたのだとも思いました。
これからも駄菓子屋を色々な場所で開催し、子どもや地域の方々に笑顔になっていただくことに取り組んでいきたいと思います。
また、この駄菓子屋模擬店が新見市でよりたくさんの方々に愛されていただけるように、地域の方々との一つひとつの関わりを大切にしながら、私たちも誇りを持って活動を続けていきたいと思いました。

夏祭りを通して、協力していただいた哲多町万歳地区のみなさんには、貴重な体験をさせていただいた感謝の気持ちでいっぱいです。
お祭りが始まる少し前にいただいたおにぎりの美味しさと、夜に打ち上がった花火の綺麗な景色は、新見市を離れてしまってもずっと忘れないと思います。



哲多町万歳地区の地域の方々、本当にありがとうございました。
この夏祭りは、これからも私たちの心に残したい大切な思い出のひとつとなりました。

第52回 井倉洞

前回の記事で報告したとおり、私たちは5月5日に井倉洞のレストハウスをお借りして、駄菓子屋さんを開催しました。
そして、駄菓子屋さん終了後、井倉洞へ行ってきました!




井倉洞に来たのが初めてという隊員がほとんどでした。
以前から一度は来てみたいと思っていただけに、中はどうなっているのだろうかと皆ワクワクしながら入りました。




この日の天気は快晴で、歩いているだけで汗をかくほどでした。
しかし、井倉洞の入り口に来ると空気がヒヤッとするほど冷たく、中は涼しかったのでうれしかったです。

中に入ってみて驚いたのは、階段がとても多かったことです。




「こんなに登るのか!!」と思うほど階段が続き、高い所が苦手な隊員にとっては大変でしたが、天井を眺めたり、逆に下を見下ろしたりすると不思議な光景が広がり、とても面白かったです。



また井倉洞の中には様々なスポットがあり、「虹の谷」や「水衣」、「瀬戸の海」等とても幻想的で、井倉洞の中でしか見ることが出来ない景気を堪能することができました(^_^)
長い年月を経てあのような素晴らしい姿になったのだと思うと、自然の力は凄いということを改めて感じました。




出口まで来ると外の光が眩しくて、解放感が気持ち良かったです。お花見に続き新たに新見の良さを発見することができ、とてもうれしいです。
井倉洞は新見市の財産です。JR井倉駅から徒歩でも10分少々で到着します。
これからの季節、井倉洞は最高だと思いますので、新見市にお越しの際はぜひお立ち寄りください!




井倉洞で駄菓子屋を開催しました!

5月5日の日曜日、私たち八尋ゼミは、井倉洞のレストハウスをお借りして駄菓子屋をしました。
この日は「井倉洞ゴールデンウィークイベント」の2日目で、連休ということもあり、大勢の観光客で賑わっていました。

駄菓子屋にもたくさんの方々が寄ってくださいました!

大人のお客さまは、「このお菓子、懐かしい!」と言って、何種類も買っていかれました。小さいお子さんは、おじいちゃんやおばあちゃんに、「このお菓子食べたことない、おいしい?」 と聞いていたり、「これ欲しい!」とお願いしたりして、楽しく和やかな雰囲気の中で駄菓子を買っていました。
テレビゲームやスマホゲームが当たり前のようになり、デジタル化が進んだ時代だからこそ、駄菓子や駄玩具は、大人にとっては懐かしい、子どもにとっては新鮮な商品になってきているんだなぁと実感しました。




井倉洞の入口付近で駄菓子屋の看板を持って宣伝をしていると、たくさんの方が「あとで買いに行くからね!」とか、「暑いのに頑張ってるね!」と声をかけてくださったり、「宣伝しといてあげる!」と言ってくださる方もいて、新見の人の優しさや、観光客の方々のあたたかさに触れることができました。
駄菓子屋から出てきた子どもたちが「買いに行ったよ~!」と宣伝活動中の私たちに笑顔で声をかけてくれ、とても嬉しかったです。駄菓子屋をしてみて、このような触れ合いを経験でき、良かったなぁと思いました。





お客さまとの会話のなかで、多くの方が市外の方で、中には県外の方もいらっしゃることがわかりました。
「新見に大学があるんだねぇ」とか、「机の上でする勉強も大事だけど、人と触れ合う勉強はもっと大事だと思うよ」とおっしゃっていただいたことが、とても印象に残りました。


八尋ゼミの歴代のメンバーが携わってきた地域貢献活動の駄菓子屋模擬店は、今年度からは「地方創生にいみカレッジ・鳴滝塾」のプロジェクトのひとつとして継続されることになりました。
私たち2年生の他に、1年生もたくさんヘルプで参加してくれました。

今回の井倉洞開催で得たことを、まずは次の大学祭(鳴滝祭)での駄菓子屋活動につなげていき、その後も新見市に少しでも貢献できるよう、新見市内各地で開催していきたいと考えています。

最後になりましたが、開催のお声掛けをくださいました株式会社井倉洞の社長さんはじめ、従業員のみなさん、大変お世話になりました!
ありがとうございました!




※今回の駄菓子屋模擬店は、新見ロータリークラブさんよりご支援をいただき、開催することができました!ありがとうございます!

第51回 城山公園の桜 (2016年編)

みなさん、こんにちは!
5年目のにいみ探検隊は、私たち幼児教育学科36期生の八尋ゼミ6名が担当します!(^_^)
これから1年間、新見の良さを知り、それを全国に向けて発信していこうと思います。
一生懸命頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします!




私たち36期生の隊員の初めての活動は城山公園でのお花見でした!
お花見に行く2日前は天候が悪く、桜が散ってしまうのではないかと心配していたのですが、見頃の桜もまだ残ってくれていて安心しました。
また、地域の方々もたくさんおられ、とても愛されている場所なんだなぁと思いました。




私たちがお花見していると、いろいろな種類の桜があることに気付きました。調べてみると、八重桜、ソメイヨシノ、しだれ桜であることが分かりました。色や形の異なる桜を見ながら、みんなで学校生活や進路のことなどを何時間も話し、親睦を深めることができました。
城山公園のことは、「城の山と書くのだから、きっと小高い山の上にお城があったのだろうな」くらいにしか思っていませんでした。
検索してみると、江戸時代に新見藩ができた時、この城山公園の場所に屋敷(陣屋)が建てられたそうです。現在も城山公園の下が商業地なのは、この時代に屋敷や商家が建てられたことからきていると書いてあるものもありました。
新見に引っ越してきて1年、そもそも城山公園に行ったことのないメンバーもいて、もしこの活動が無ければ、この桜の名所に一度も来ることもなく新見を離れてしまったと思います。
そして、新見の街を見下ろすことのできる、とても気持ちの良い場所を見つけた気分になれました。
実際に足を運び、そこで色々なものを見て、多くのことを感じることの大切さを城山の桜から学びました。




このように新見のことはまだまだ何も知らない私たちですが、これから新見の様々な所に足を運び、ひとりでも多くの新見市民の方々にお会いしたいと思います。
未熟なメンバーですが、新見の良さを伝えていけるよう頑張りたいと思います。
5年目のにいみ探検隊をよろしくお願いいたします!


第50回 石蟹山城 後編 ~ Season4終了のご挨拶

私たちは卒業研究で「保育学生が地域の歴史・文化を学ぶ意義~石蟹山城の学習会を通して~」に取り組んできました。
その集大成として、石蟹山城の登山を、昨年12月11日に新見南小学校の児童たちと行う予定でした。残念ながら悪天候のために何度も延期となり、卒業研究には間に合いませんでした。しかし、私たちは、卒業研究の内容には反映できなくても、自分たち自身が取り組んできたことを深め、新見市を離れても新見のことを思い出し、そして、自分たちが働く地元の保育・教育に生かしていけたらと思い、迷わず参加させていただくことにしました。




登り終えた後、3名は次のように感じました。


No.24
山道は、想像していたよりもとても狭く急で、自分自身安全に登ることに一生懸命でした。同時に、ここが敵を排除し身を守る「城」であったことを身をもって学んだ1日でした。
そんな山を整備された保存会の方は素晴らしいと思いました。20歳の私でさえ登ることに苦戦した山道で、危険も多かったと思います。出来上がったパンフレットを見て、「歴史・文化を後世に伝えたい。地元を語れる人間を育てたい」という保存会の方々の熱い思いが伝わってきました!


No.35
山城は遠くから見るだけではただの山のように見えました。しかし、登ってみると平らになっている部分があったり、細く道ができていたりと、実際に登ってみないとわからないものだと知り、実際に見て触れることの大切さを学びました。児童たちも私たちも新見の地の大切な歴史を身をもって学ぶ本当に貴重な体験となりました。この学習の機会がこれからも繋がっていき、下の学年の小学生たちももちろんそうですが、その後、中学生になっても、高校性になっても継続的に学べたら良いだろうなと思いました。


No.5
私は今回の山城登山を通して、自分が住んでいる地域について知ることで、地域の魅力を理解したり、地域を好きになったりして、親や友人など、自分の周りの人に伝えていけるようになると思いました。また、継続して伝えていくことで、地域をより詳しく知ったり見ることができ、その地域にずっと長く残りたいと思えるようになると思いました。



地域の団体と教育機関が協力して、子どもを中心とした地元住民に地域の大切な歴史・文化を伝えていくというこの活動はとても重要で、大きな効果をすぐに求めていくことは難しいかもしれませんが、継続的に実施されるべきだと私たちは思いました。
なぜなら、このような活動に参加することで、新見に2年しかいない私たちが、新見に対してこんなにも愛着を持ったからです。新見市のみなさん、たくさんの思い出をありがとうございました!


これで35期八尋ゼミ生の にいみ探検隊Season4を終了します。
51ヶ所目の訪問から始まるSeason5の探検隊も どうぞよろしくお願いいたします!


第50回 石蟹山城 中編

いよいよ山頂です!


【主郭】
普段、城主はふもとの“根古屋”にいるが、戦いの時にはこの主郭へ立てこもる


久しぶりの平地!平面!(笑)
不思議な開放感と安心感!
そして、今まで頑張って登ってきたという達成感がありました。
石蟹の街を一望でき、見晴らしがとても良いです。
児童たちも思わず大きな声で「やっほー!」と叫んでいました。



見渡しながら、来た道を「結構距離あるんやな」と振り返る児童たち。
自分の知っている店などを探す様子も見られました。
自分たちの小学校や、次行く中学校を指さしながら私たちに教えてくれました。
いつもは何気ない、慣れ親しんだ場所でも、このような活動を経て「自分の場所」として愛着や繋がりを深めていくのだろうなと感じました。



小川さんは、幼い頃、友達と山に登った時のことを今でも鮮明に覚えているそうです。児童たちに
「教室で学んだ歴史の場所に実際に行ってほしい。若い時に行くことで、大人になっても覚えておくことができる。歴史を知って育ってほしい。そして、自分が大人になり親になったら、子どもに教えてほしい。」
と語っておられました。
静かに、一つひとつ言葉を噛み締めるように児童たちは聞いていました。
児童たちが将来大人になって、次世代の子どもたちに石蟹の歴史を伝え、地元の大切さを繋いでいく日が来るのだろうと思いました。



~「自分たちの街」を見下ろしながら、先生方からの甘いお菓子の差し入れを食べて休憩~


さあ!下ります!
行きよりは楽かな~なんて、甘い期待はすぐに砕け散りました。
狭くて急な下り坂!登りとは違いスピードがでます。なかなかの恐怖でした!
道は整備され、木はある程度伐採されていましたが、残された多くの木は一本一本がとても細く感じました。隠れることができないので、敵としては不利なのかな~っと考えながらの下山でした。


下る途中には、防備堤として使われた土塁や、水を得る場所の水の元へ行きました。


【土塁(防備堤)】
土居ともいい、城や舘の周囲に気付かれた土手



ここで身を隠しながら、銃で攻撃していたそうです。敵はどこから撃たれているのか分からないので、防衛としての機能も果たされていたようです。


【水の元(水源地)】
山城での生活に欠かせない水を得るところ



1500年頃から存在していたとされます。今でも透き通った水が流れ出していました。

担任の先生「ここで水を汲んで、主郭(山頂)まで運んでたんだって」
先生は小川さんの説明を受け、児童を水の元の周りに集めて伝えました。
児童は、昔から水が止まっていないという事実に驚いている様子でした。
そんな中、児童たちに疑問が…
児童「でも、少ない…?」
言われてみれば、水の量は生活水と考えると少なかったです。時が経っているため、土などで穴が埋まったのではないかと考えられます。


短大の保育の授業でもよく言われましたが「なぜ?どうして?」という疑問はとても大切です。疑問が出てくるということは、そのことに興味を持ったということであり、それだけで実際に登ったことが意義のあることであったことがわかります。


最後に、石蟹山城の史跡【五輪塔】です。
全部で7箇所にあります。墓の大きさ・規模は位の高さを意味していると考えられています。
石蟹の西光寺の南側にある五輪塔は、昭和56年7月に新見市重要文化財に指定されていて、高さ180cm、幅75cm四方の大きなものとなっており、室町初期のものと推定されています。



五輪塔を見た児童は「名前が掘ってあるよ」と、一番下の石に書いてある文字を興味津々に見ていました。




小川さんに「これはお墓だから下に人が眠っている」と言われると、自分たちの足元を見て踏んでいることに気付き「え…」と後ずさりしていました。
その様子に笑顔をこぼす小川さんでした。


最後に、小川さんは児童たちに、「歴史ある人間に育ってほしい」と改めて伝え、今回の登山は終了しました。


なにより、みんな無事に笑顔で帰れてよかったです!
児童たちからは「楽しかった」という感想がたくさん聞かれまいた。
今日の活動が、経験として子どもたちの記憶に残ってほしい。そして語り継いでいってほしいと思いました。




後編につづく

第50回 石蟹山城 前編

私たちはこの1年間、新見の町を探検してきました。そこで多くの新見市民の方々と出会い、そして、いつも優しく新見についてたくさんのことを教えていただいてきました。


卒業が近づいた頃、第48回で訪問した石蟹駅の小川さんから、石蟹には山城があり、保存会もあると教えていただき、すぐに保存会の方々を紹介していただきました。
その縁で、新見南小学校の児童向けに開かれた石蟹山城に関する講演会(岡山の歴史家・山本範先生)の内容を、南小の福田校長先生の特別のご配慮で勉強させていただくことができました。


知れば知るほど謎の多い石蟹山城に惹かれていった私たちは、南小の児童たちの石蟹山城登山にも参加させていただき、子どもたちが地元新見の歴史文化をどのように吸収していくのか、そして私たち「よそ者」が同じ体験をすることで、新見の人になっていけるのかを肌で感じさせていただきました。


そこで、卒業で新見を離れる私たちは、この1年の集大成として、そして、にいみ探検隊の活動4年間の通算50回目の訪問地として、「石蟹山城」登山について報告したいと思います!



本当は12月に登山の予定でしたが、度々の悪天候で3回ほど延期となり、2月26日にようやくの登山決行となりました!
何度も何度も延期となり、私たちははたして登山できるのかと心配になりましたが、悪天候が重なるあたりも「新見らしさ」として、とても思い出深いものとなりました!


そして2月26日。
いよいよ、待ちに待った石蟹山城登山スタートです!!!
転んでも足がはまっても大丈夫!そんな完全装備の元気な児童12名が集まりました。八尋ゼミからは隊員No.5、24、35の3名が参加しました。




石蟹山城保存会の会長である小川克巳さんからは全員に麦茶を、石蟹公民館長さんからはホッカイロをいただきました。
小川さんが、共に登るメンバーを紹介し、登山開始!



山城の道は思った以上に険しい道や坂道があり、息を切らしながら登りました。


(登りながら)
「今どこ?」「長屋かな?」
「ここはどこだ?」「山の中の細い道!(笑)」


児童は足元に気をつけながら、友達と会話を弾ませたり、日常ではあまり見ない自然の物を手に取り、それぞれが楽しそうに登っていました。


それでも思っていたよりも疲労がたまるようで、時々はさんだ休憩時には
「お茶がこんなに美味しいとは……」
と、普段とは少し違うお茶の美味しさに感動する児童たちなのでした。


初めに“堀切”というところへ行きました。


【堀切(落とし穴)】
敵の侵入を阻止するためのもの



“落とし穴”って、何故か馴染みのある単語ですよね。いたずらで作ったことがある方も多いのではないでしょうか?
本物の落とし穴を目にした児童たちは……


「落とし穴だ!」
「すげぇ急じゃな」
「あそこから落ちたら……」


素直な驚きと恐怖の思いを口々にしていました。


そして、曲輪という意味の出丸へ行ったあと、城の正面である“大手”に着きました。


【大手門】
城の正面で、東北方に位置する



道が細く斜めで、とても危険でした!正直、行くのをためらいました……。


「怖い……」
「落ちたら……」
「すげぇ楽しい」


敵を排除することが目的なのですから、優しい道なんて存在しません。それにしても、中でもここは一番怖かったです。
しかし自然の絶叫アトラクションであるかのように、その恐怖を楽しむ元気な児童も!


そうして、城の玄関(出入口)である虎口や、連絡道として使われていた武者走りへ進みました。




小川さんの説明の中、講演会などで習ったことのある用語に「聞いたことある!」と反応する児童たち。
歴史上の学んだことを実際に目にすることは、本当に貴重な体験になるんだなと感じました。


登っている途中には何本にも枝分かれしているような大きな木がありました。




木の周りは約4mにもなるそうで、石蟹の神社にある大木の次に大きい木であると小川さんが説明されていました。
城ができるよりも前に芽がでたそうです!
ということは、少なくとも500年以上前……!
某有名アニメ映画を思わせる佇まいに、感動しっぱなしの一同でした。


中編につづく