新種牡馬を知ろう
新種牡馬について、①競争成績、②父系ライン、③牝系ラインの3つの視点から分析してみようという企画記事です。
この記事が納得感をもって出資できる一助になれば幸いですし、私自身も記事を書きながら勉強したいと思います。
あくまでまだ産駒も走っていない段階での考察なので、妄想に近い内容であることをご了承ください。
今年は、シルクで募集予定のコントレイル、クリソベリル、インディチャンプ、ポエティックフレア、シスキンを予定していたのですが、出張の移動中暇だったのでウインの検討のときに必要層だったので、ベンバルトもやっておきましょう。
ベンバトルを知ろう
競争成績
芝23戦10勝
ダート2戦1勝
主な勝鞍
2018 独国 ダルマイヤー大賞 GⅠ 1 芝2000m
2018 豪州 ラドブロークスS GⅠ 1 芝2000m
2018 UAE ドバイターフ GⅠ 1 芝1800m
3歳4月と遅いデビューながら初戦を勝ちあがると、その後、欧州の重賞を転戦し、3歳時の重賞成績は1-1-1-3とそこそこ。
4歳になると本格化し、重賞を2連勝し、ドバイターフをヴィブロス、リアルスティール、ディアドラを抑えて優勝を果たし、初GⅠを手にします。結局、4歳は、ドバイターフ勝ち、コックスプレートでウィンクスに次2着を含む5-2-0-2と素晴らしい成績を残します。
しかし、4歳暮れから連戦がたたり長期休養に入り、5歳時はわずか2戦。休養明けこそ勝利しますが、続くクイーンエリザベス2世ステークスでは16着と大敗します。
6歳はなんとダートに挑戦し、ダート初戦でマクトゥームチャレンジR2を勝ち切ると、第1回サウジCに挑戦し、3着と大健闘します。
7歳になっても走り続け、芝マイルGⅡを勝つなど、非常に息の長い活躍を見せました。
血統分析
父:Dubawi Dubawi系
① 競争成績
欧州芝8戦5勝
2005 愛国 愛2000ギニー GⅠ 1 芝8.0F
2005 仏国 ジャックルマロワ賞 GⅠ 1 芝1600m
2004 愛国 愛ナショナルS GⅠ 1 芝7.0F
② 産駒成績:重賞ウィナー120頭
芝重賞ウィナー 113頭
ダート重賞ウィナー 7頭
母父:Selkirk ノーザンダンサー系
① 競争成績
欧州芝15戦6勝
1991 英国 クイーンエリザベス二世S GⅠ 1 芝8.0F
② 産駒成績:重賞ウィナー44頭
芝重賞ウィナー 44頭
ダート重賞ウィナー 0頭
母母父:ジェネラス ニジンスキー系
① 競争成績
欧州芝11戦6勝
1991 英国 英ダービー GⅠ 1 芝12.0F
1991 愛国 愛ダービー GⅠ 1 芝12.0F
1991 英国 Kジョージ六世&QエリザベスS GⅠ 1 芝12.0F
1990 英国 デューハーストS GⅠ 1 芝7.0F
② 産駒成績:重賞ウィナー19頭
芝重賞ウィナー 17頭
両刀重賞ウィナー 2頭
父系分析
父Dubawiは世界的な大種牡馬であり、両手で数えきれないほどの後継種牡馬を残しており、日本にもマクフィ、モンテロッソが導入されました。
しかし、ノーザンのバックアップがなかったということも影響し、今のところインパクトを残せていません。母父としてもリバティハイツぐらいで、もしかしたら、日本とあまり相性がよくないのではという不安はあります。
母父、母母父は種牡馬としてボチボチというところで、日本との相性も特段言及するほどのものはありません。
牝系分析
母はGⅠ2勝馬、母母はGⅡ勝馬で、母母からの派生で重賞馬が複数出ていることから、かなり評価できる牝系の本流といえます。
配合される種牡馬的にも欧州芝を中心とする牝系ということが言えそうです。
総合評価
Dubawiの日本馬場への適性は気になるところではあります。
しかし、メイダン競馬場という平坦コースで日本馬を打ち破ったのは評価に値しますし、これだけの成績を芝で残しておきながら、サウジC3着とダートでの世界レベルの力を持っていることを示したのは高い評価に値します。
問題は早熟性です。かなりの晩成型に見えます。配合する牝馬は早熟性の高い血統を考えたいところで、全体的な傾向としてはデビューはかなり遅くなりそうです。
種付料は初年度から据え置きの250万円でした。
ビッグレッドファームで繋養されていることもあり、岡田一族系列の馬につけられています。
とても好きなタイプの馬なのですが、血統的には日本ではスピードが足りない気もします。
早熟傾向のあるスピードタイプの母と組み合わせてみたいです。
産駒は、血統構成的にも割と幅がありそうです。ダートでも走れる産駒がでそうで、勝上率はそこそこの数字を出すんじゃないでしょうか。
最近のビッグレッドファームが導入した中では期待感がある種牡馬な気がします。
競走馬としては個人的にはとても好みですが、果たして。
2024年度