【新種牡馬を知ろう】クリソベリル編 | バッタの一口馬主データ分析室

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  新種牡馬を知ろう

 新種牡馬について、①競争成績、②父系ライン、③牝系ラインの3つの視点から分析してみようという企画記事です。

 この記事が納得感をもって出資できる一助になれば幸いですし、私自身も記事を書きながら勉強したいと思います。

 あくまでまだ産駒も走っていない段階での考察なので、妄想に近い内容であることをご了承ください。

 今年は、シルクで募集予定のコントレイル、クリソベリル、インディチャンプ、ポエティックフレア、シスキンを予定しています。(シスキンは新種牡馬ではありませんが)

 

  クリソベリルを知ろう

 

 

  競争成績

日本ダ11戦8勝

主な勝鞍

2019/7/10    大井    ジャパンダートダービ(JpnI)    1    ダ2000    (デルマルーヴル)
2019/12/1    4中京2    チャンピオンズC(GI)    1    ダ1800    (ゴールドドリーム)
2020/6/24    大井    帝王賞競走(JpnI)    1    ダ2000    (オメガパフューム)
2020/11/3    大井    JBCクラシック競走(JpnI)    1    ダ2000    (オメガパフューム)

 

 クリソベリルは、GⅠ馬3頭を生み出した超優良繁殖クリソプレーズの仔であり、キャロットクラブでゴールドアリュール産駒としては高額な5600万円で募集がかかりました。

 当時のダート馬としては高額でしたが、クリソベリルはその期待に見事に応え、怪我での頓挫もありつつ、デビューから3連勝で兵庫CSを制します。

 その後は、3歳ダートの頂上決戦、ジャパンダートダービーに臨み、0.6秒差の圧勝。同世代に敵はいないことを証明しました。

 その後、日本テレビ盃をこれまた圧勝した後、長くダート界を牽引してきたゴールドドリームとの対決となります。

 人気はゴールドドリームに譲りますが、レースではゴールドドリームとの追い比べを首差制して勝利。ダート界の王者となります。

 4歳になると新設されたサウジCへと参戦して惨敗するも、日本では相変わらずの強さを見せ、帝王賞、JBCクラシックとオメガパフュームに連勝します。

 しかし、連覇をかけて臨んだチャンピオンズCで右後肢靭帯を損傷して4着に敗れると、その後、長いリハビリの後臨んだ日本テレビ盃では往年の強さは影を潜め惨敗。そのまま引退となりました。

 完全同配合の兄クリソライトは韓国に売り払われてしまいましたが、本馬は無事、社台SSで種牡馬入りとなりました。

 ゴールドドリーム、オメガパフュームと全盛期に破った相手は強力で、新しいダート種牡馬として期待される1頭です。

 

  血統分析

 

父:ゴールドアリュール サンデーサイレンス系

① 競争成績

日本ダート19戦13勝

1    2002    ジャパンダートダービー JpnI    大井 ダ2000
1    2002    ダービーグランプリ JpnI    盛岡    ダ1800
1    2002    東京大賞典 JpnI    大井    ダ2000
1    2003    フェブラリーS GI    東京    ダ1600
② 産駒成績:重賞ウィナー22頭

芝重賞ウィナー 3頭

ダート重賞ウィナー 19頭

 

母父:エルコンドルパサー キングマンボ系

① 競争成績

日本芝17戦10勝

1    1998    NHKマイル GI    東京    芝1600
1    1998    ジャパンカップ GI    東京    芝2400 
1    1999    サンクール大賞 GI    仏    芝2400
2    1999    凱旋門賞 GI    仏    芝2400 
② 産駒成績:重賞ウィナー9頭

芝重賞ウィナー 5頭

ダート重賞ウィナー 4頭

 

母母父:リヴァーマン ナスルーラ系

① 競争成績
欧州芝11戦6勝
1    1972    仏2000ギニー GI    仏    芝8.0F     
1    1972    イスパーン賞 GI    仏    芝10.0F     
1    1972    ジャンプラヤ賞 GI    仏    芝7.0F     
② 産駒成績:重賞ウィナー64頭
95%以上が芝馬

 

父系分析

 派手さこそないが、父、母父ともに優秀な種牡馬であり、母母父は欧州の大種牡馬。

 父はゴリゴリのダート種牡馬だが、母父は芝の長距離でも結果を出し、母母父は欧州の芝血統。

 いかにもスタミナ、パワーをバランスよく求められる日本のダート中距離が合いそうな血統。

 

牝系分析

 母母は、欧州芝馬だが、その後は配合によっては芝、ダート両方で活躍馬を出しており、芝馬もダンビュライト、リアファルなどダートでも結果を出す両刀馬がいる珍しい牝系。マリアライトもディープ産駒でありながら荒れた馬場を得意とするパワー型だった。

 芝での実績はダイナカール牝系、シーザリオ牝系に劣るものの、それはさすがに比べる相手が悪すぎる。

 日本最高クラスのパワー型牝系であることは間違いない。

 

  総合評価

 ダートでの実績は申し分なく、父系も堅実、牝系は日本最高クラスと成功する要素はそろっている。

 純粋な強さという意味では昨年度からの新種牡馬ルヴァンスレーヴに軍配が上がるように思うが、牝系は比べるまでもなくクリソベリルに軍配が上がる。

 中途半端に芝を見るよりかはダートに振り切ったタイプの方が結果が出そうで、牝馬よりは牡馬を狙いたい。

 種付料は、初年度から3年目まで据え置きの300万円で、毎年満口。

 ゴールドアリュール系は、コパノリッキーが失敗気味でエスポワールシチーは堅実だが大物出せる気配がないため、血がつながるかは本馬にかかっている。

 価格帯も手ごろだと思われるので、初年度こそ狙い目か。

 

  2024年度