新種牡馬を知ろう
新種牡馬について、①競争成績、②父系ライン、③牝系ラインの3つの視点から分析してみようという企画記事です。
この記事が納得感をもって出資できる一助になれば幸いですし、私自身も記事を書きながら勉強したいと思います。
あくまでまだ産駒も走っていない段階での考察なので、妄想に近い内容であることをご了承ください。
ナダルを知ろう
競争成績
米国ダート4戦4勝
主な勝鞍
1 2020 アーカンソーダービー GI USA ダ 9.0F
1 2020 サンヴィセンテS GII USA ダ 7.0F
1 2020 レベルS GII USA ダ 8.5F
2020年はコロナの影響でケンタッキーダービーが順延され、アーカンソーダービーは本来ケンタッキーダービーが行われる予定だった5月に開催されたため、有力馬が集まっていました。
その中で、3馬身差の勝利を挙げたのですが、その後骨折してしまい、引退となりました。
日本で言えばフジキセキにイメージが近いでしょうか。
実績は一流です。
2歳戦は使っておらず、3歳未勝利戦から始動したようなので、仕上がりが早いかはわかりませんが、3歳G1を勝っているので、遅くはなさそうです。
血統分析
父:Blame ロベルト系
① 競争成績
米国ダート13戦9勝
1 2010 BCクラシック GI USA ダ 10.0F
1 2010 ホイットニーH GI USA ダ 9.0F
1 2010 スティーヴンフォスターH GI USA ダ 9.0F
② 産駒成績:重賞ウィナー11頭
芝重賞ウィナー 5頭
ダート重賞ウィナー 5頭
両刀重賞ウィナー 1頭
母父:Pulpit エーピーインディ系
① 競争成績
米国ダート6戦4勝
1 1997 ブルーグラスS GII USA ダ 9.0F
1 1997 ファウンテンオヴユースS GII USA ダ 8.5F
② 産駒成績:重賞ウィナー40頭
芝重賞ウィナー 13頭
ダート重賞ウィナー 25頭
両刀重賞ウィナー 2頭
母母父:Plesant Colony リボー系
① 競争成績
米国ダート14戦6勝
1 1981 ケンタッキーダービー GI USA ダ 10.0F
1 1981 プリークネスS GI USA ダ 9.5F
1 1981 ウッドメモリアルS GI USA ダ 9.0F
1 1981 ウッドワードS GI USA ダ 9.0F
② 産駒成績:重賞ウィナー30頭
芝重賞ウィナー 8頭
ダート重賞ウィナー 21頭
両刀重賞ウィナー 1頭
父系分析
父Blameは、あのゼニヤッタに唯一黒星をつけた馬です。芝、ダート両方でバランスよく重賞馬を出しており、日本にもなじみのあるロベルト系(シンボリクリスエス、グラスワンダー、ブライアンズタイムなど)のラインで米国の中では芝も走れる系統です。
母父、母母父もダート一辺倒という感じではないので、ダートしか無理、というタイプではないと思います。
とはいえ、ベースはさすがにダートでしょう。
最近の輸入種牡馬との比較で言うと、父が芝馬だったドレフォンよりはダートに寄った成績になると思います。
牝系分析
母、母母からの派生で重賞勝ちは本馬のみですが、母母からGⅠ2着馬とリステッド勝馬が出ています。
3代母からブラックタイプ3頭(うち1頭はBCジュヴェナイル勝馬)出ていますが、強調材料にするには少し遠めです。
牝系の活力は種牡馬の中ではそこそこといったところでしょうか。
総合評価
競争能力は4戦しかしていないので、超一流の競争能力かどうかは不明ですが、サイアーラインが日本と相性のいいロベルト系で、母父、母母父も種牡馬として成功した馬なので、輸入種牡馬としては及第点はありそうです。
芝が全くダメということはないでしょうが、やはりベースはダートでしょう。
そうなると、ナダル産駒の牝馬はかなり買いづらくなりますね。
基本的にはダート路線で活躍した牝馬との組み合わせでゴリゴリのダート路線を狙うか、ダート血統が混っていない芝オンリーの血統と組み合わせてパワーを兼ね備えた芝馬を狙うかといった選択になりそうです。
関連記事