1970年8月15日米国コネチカット州はニューヘイブンのイェール・ボウル公演を皮切り，9月19日ニューヨークの マディソン・スクエア・ガーデン公演（『 Madison Square Garden 1970 （No Label） 』）で幕を閉じた レッド・ツェッペリン（Led Zeppelin）の 1970年夏の北米ツアー．
そのツアーから約半年振りに行われた 1971年のツアーは，3月5日アイルランドはベルファストのアルスター・ホール公演を皮切りに，3月23日英国はロンドンのマーキー公演，1週間強空いて BBCのラジオ・プログラム 「 In Concert 」 収録の為に 4月1日ロンドンのパリス・シネマ・シアター公演まで行われた 春の UK&アイルランド・ツアー（「 Back To The Clubs Tour 」）でした．
今回，商品を 2組購入すると希望者に配布されるギフト・アイテムとして，本ツアー初日（1971年初演）に当たる 3月5日ベルファストのアルスター・ホール公演のオーディエンス録音を収録した 『 Belfast 1971 : Master Cassette （Gift 2CDR） 』 が登場，
私的に，この日の音源の全長版を聴くのは多分初めてだと思います．
音像は若干遠く， ”Heartbreaker" の途中までは録音レベルが低く，ライヴ中盤～後半に行くに従い録音レベルが少し上下する感じがする（マイク位置の関係かも知れません）のですが，同時に歪みも大きく感じます．また余り気にはなりませんが曲中のオーディエンス・ノイズもあり，高音質と言えるべきものではありませんが，私的には充分聴くことができるレベルのオーディエンス録音です．
残念な事に，メーカー情報にもあるように曲中，曲間のカットも多く，特に ”Moby Dick" はイントロから大幅カット，また ”Stairway To Heaven” も曲間カットが多く聴き辛いのは事実ですが，何せ 1971年11月リリースのオフィシャル・アルバム 『 IV 』 に収録されている ”Black Dog"，”Stairway To Heaven”，”Going To California”，”Rock And Roll” の初演が収録されているというのが大きなアドヴァンテージですし，名演とされる ”Black Dog” のハイトーン・ヴォイスは強烈なインパクトがあります．
既発では，翌日に当たる 3月6日ダブリンのナショナル・ボクシング・スタジアム公演とカップリングで Empress Valley Supreme Discレーベルから 4枚組の 『 Black Velvet （EVSD 61/62/63/64） 』 が，2001年にリリースされていますが，私的には所有していないので比較はできまん．ただ今回はマスター・カセットからのトランスファーとの事なので，将来的にもこれ以上のものは期待できないのでしょう．
メーカー情報では
『ZEP栄光の1971年はリターン・トゥ・ザ・クラブと名打たれた小会場ツアーからスタートしています。
人気が爆発して既にLAフォーラムやマディソン・スクエア・ガーデンにまで上り詰めた彼らが原点回帰と母国のファンへの感謝を込めて行った、所謂「クラブ廻り」ツアーでした。
5月から7月にかけてのヨーロッパの音源が希少であることは今回のミラノ公演のリリースが物語っていますが、このクラブ・ツアーに関しても音源が乏しい。ライブの場所が大会場でないということが災いしたのでしょう。
しかし幸いなことに、ツアー初日のベルファストに関してはオーディエンス録音が存在しています。おまけにツアー初日ということは、これが歴史的名盤「IV」収録曲の初披露、中でも不朽の名曲「天国への階段」のライブ初演という非常に歴史的な一日でもある。
極めて重要な一日ですので、21世紀を迎えるといくつものアイテムが登場したもの。ところが、それらは頻発するカットを補うべく同じ71年でも全然違う時期のライブ（＝イプスイッチ）音源が強引に補填された一方でピッチの狂いは放置プレイ、とどめは目玉の「天国への階段」でのカットに加えてテープの劣化による奇妙な音の発生という、音源の貴重さを通り越してマニア泣かせなアイテムがいくつも登場してしまいました。それでも話題を呼んだのは、一重に「天国への階段」初演が聞けたということに他なりません。
カットが頻発するという問題以外にも、「Moby Dick」（これも途中からの録音）以降になると音が歪んで聞き辛くなるという問題も挙げられます。それでもなお一聴の価値がある音源であるという点に関しては、「天国への階段」初演だけに留まりません。この音源で数少ない無傷な状態での収録かつ、これまたライブ初演となった「Black Dog」がとにかく強烈。
驚いたことに、プラントが完全に「IV」アルバムバージョンのメロディ、つまりスクリーム全開で歌っているということ。71年は同曲が高いメロディラインで歌われた唯一の年としてマニアに愛されていますが、ここまでアルバムと同じメロディで歌い上げてみせているのが本当に珍しい。これもライブ初演ということに加え、この年最初のライブであったということが大きいのでは。ここでの壮絶なプラントのスクリームを聞いてしまうと、あの928や929ですら抑え気味に歌っているかのように映ってしまうほど。
先の理由から「Whole Lotta Love」以降は歪みが生じて聞き辛い箇所も多いのですが、それでもプラントのスクリームが強烈な様はしっかりと伝わってきます。その雰囲気の中で歌われた、これまたライブ初演の「Rock And Roll」でもプラントは当たり前のようにハイピッチで歌い上げている。
この歴史的だが難ありなオーディエンス録音は幸いにも近年になってマスターカセットが発掘。カットの頻発は今回も変わりませんでしたが、往年のアイテムのような雑で脈略のない別音源編集、さらにはテープ劣化による笛のような奇妙な音も払拭され、格段に聞きやすくなりました。それでもまだマニア向けなレベルであることに変わりはありませんが、衝撃的ですらあるプラントの全開スクリームと「IV」収録曲の歴史的なライブ初演というドキュメントを是非このギフトにてお試しください！』
Belfast 1971 : Master Cassette （Gift 2CDR）
Live At Ulster Hall,Belfast,IRELAND 05th March 1971
Disc 1
1. Immigrant Song
2. Heartbreaker
3. Since I've Been Loving You
4. Black Dog (※)
5. Dazed And Confused
6. Stairway To Heaven (※)
7. Going To California (※)
8. What Is And What Should Never Be
TOTAL TIME (54:31)
Disc 2
1. Moby Dick
2. Whole Lotta Love (medley incl. Let That Boy Boogie, Bottle Up And Go, Long Distance Call)
3. Communication Breakdown
4. Rock And Roll (※)
5. Bring It On Home
TOTAL TIME (49:26)
(※) 初演
Immigrant Song
Black Dog
Roack And Roll
[参考]
Black Velvet （EVSD 61/62/63/64）
1971 Tour Dates
[UK Spring Tour
/ Back To The Clubs Tour]
March
05 Ulster Hall,Belfast,Ireland
06 National Boxing Stadium,Dublin,Ireland
09 Leeds University,Leeds,UK
10 University Of Kent,Canterbury,UK
11 Southampton University,Southampton,UK
13 Bath Pavillion,Bath,UK
14 Trentham Gardens,Stoke-on-Trent,UK
18 Mayfair Ballroom,Newcastle,UK
19 Manchester University,Manchester,UK
20 The Belfry,Sutton Coldfield, UK
21 Boat Club,Nottingham,UK
23 The Marquee,London,UK
April
01 Paris Cinema Theatre,London,UK
May
[European Tour]
03 K.B. Hallen,Copenhagen,DENMARK
04 Fyns Forum,Odense,DENMARK
10 Liverpool University,Liverpool,UK
July
05 Vigorelli Velodrome,Milan,ITALY
：：：：
：：：：
[関連記事]
「Milan 1971 : Riot Show （No Label）」
「Best Of The Rock Hour （EVSD-1164/1165）」
「BBC 1971 : Japanese Broadcast Edition （Gift CDR）」
「POP Spectacular In Concert Restored Edition （Gift CDR）」
「BBC Session 1971 （No Label）」
「IV : US Original Reel To Reel （Gift CDR）」
「IV : Classic Records Reissue 12", 45 RPM （Gift CDR）」
「Untitled : Ⅳ Pecko / Pecko Duck Edition （Gift CDR）」
「Untitled：Lilac Vinyl Edition （Gift CDR）」
#2020-03-03
そのツアーから約半年振りに行われた 1971年のツアーは，3月5日アイルランドはベルファストのアルスター・ホール公演を皮切りに，3月23日英国はロンドンのマーキー公演，1週間強空いて BBCのラジオ・プログラム 「 In Concert 」 収録の為に 4月1日ロンドンのパリス・シネマ・シアター公演まで行われた 春の UK&アイルランド・ツアー（「 Back To The Clubs Tour 」）でした．
今回，商品を 2組購入すると希望者に配布されるギフト・アイテムとして，本ツアー初日（1971年初演）に当たる 3月5日ベルファストのアルスター・ホール公演のオーディエンス録音を収録した 『 Belfast 1971 : Master Cassette （Gift 2CDR） 』 が登場，
私的に，この日の音源の全長版を聴くのは多分初めてだと思います．
音像は若干遠く， ”Heartbreaker" の途中までは録音レベルが低く，ライヴ中盤～後半に行くに従い録音レベルが少し上下する感じがする（マイク位置の関係かも知れません）のですが，同時に歪みも大きく感じます．また余り気にはなりませんが曲中のオーディエンス・ノイズもあり，高音質と言えるべきものではありませんが，私的には充分聴くことができるレベルのオーディエンス録音です．
残念な事に，メーカー情報にもあるように曲中，曲間のカットも多く，特に ”Moby Dick" はイントロから大幅カット，また ”Stairway To Heaven” も曲間カットが多く聴き辛いのは事実ですが，何せ 1971年11月リリースのオフィシャル・アルバム 『 IV 』 に収録されている ”Black Dog"，”Stairway To Heaven”，”Going To California”，”Rock And Roll” の初演が収録されているというのが大きなアドヴァンテージですし，名演とされる ”Black Dog” のハイトーン・ヴォイスは強烈なインパクトがあります．
既発では，翌日に当たる 3月6日ダブリンのナショナル・ボクシング・スタジアム公演とカップリングで Empress Valley Supreme Discレーベルから 4枚組の 『 Black Velvet （EVSD 61/62/63/64） 』 が，2001年にリリースされていますが，私的には所有していないので比較はできまん．ただ今回はマスター・カセットからのトランスファーとの事なので，将来的にもこれ以上のものは期待できないのでしょう．
メーカー情報では
『ZEP栄光の1971年はリターン・トゥ・ザ・クラブと名打たれた小会場ツアーからスタートしています。
人気が爆発して既にLAフォーラムやマディソン・スクエア・ガーデンにまで上り詰めた彼らが原点回帰と母国のファンへの感謝を込めて行った、所謂「クラブ廻り」ツアーでした。
5月から7月にかけてのヨーロッパの音源が希少であることは今回のミラノ公演のリリースが物語っていますが、このクラブ・ツアーに関しても音源が乏しい。ライブの場所が大会場でないということが災いしたのでしょう。
しかし幸いなことに、ツアー初日のベルファストに関してはオーディエンス録音が存在しています。おまけにツアー初日ということは、これが歴史的名盤「IV」収録曲の初披露、中でも不朽の名曲「天国への階段」のライブ初演という非常に歴史的な一日でもある。
極めて重要な一日ですので、21世紀を迎えるといくつものアイテムが登場したもの。ところが、それらは頻発するカットを補うべく同じ71年でも全然違う時期のライブ（＝イプスイッチ）音源が強引に補填された一方でピッチの狂いは放置プレイ、とどめは目玉の「天国への階段」でのカットに加えてテープの劣化による奇妙な音の発生という、音源の貴重さを通り越してマニア泣かせなアイテムがいくつも登場してしまいました。それでも話題を呼んだのは、一重に「天国への階段」初演が聞けたということに他なりません。
カットが頻発するという問題以外にも、「Moby Dick」（これも途中からの録音）以降になると音が歪んで聞き辛くなるという問題も挙げられます。それでもなお一聴の価値がある音源であるという点に関しては、「天国への階段」初演だけに留まりません。この音源で数少ない無傷な状態での収録かつ、これまたライブ初演となった「Black Dog」がとにかく強烈。
驚いたことに、プラントが完全に「IV」アルバムバージョンのメロディ、つまりスクリーム全開で歌っているということ。71年は同曲が高いメロディラインで歌われた唯一の年としてマニアに愛されていますが、ここまでアルバムと同じメロディで歌い上げてみせているのが本当に珍しい。これもライブ初演ということに加え、この年最初のライブであったということが大きいのでは。ここでの壮絶なプラントのスクリームを聞いてしまうと、あの928や929ですら抑え気味に歌っているかのように映ってしまうほど。
先の理由から「Whole Lotta Love」以降は歪みが生じて聞き辛い箇所も多いのですが、それでもプラントのスクリームが強烈な様はしっかりと伝わってきます。その雰囲気の中で歌われた、これまたライブ初演の「Rock And Roll」でもプラントは当たり前のようにハイピッチで歌い上げている。
この歴史的だが難ありなオーディエンス録音は幸いにも近年になってマスターカセットが発掘。カットの頻発は今回も変わりませんでしたが、往年のアイテムのような雑で脈略のない別音源編集、さらにはテープ劣化による笛のような奇妙な音も払拭され、格段に聞きやすくなりました。それでもまだマニア向けなレベルであることに変わりはありませんが、衝撃的ですらあるプラントの全開スクリームと「IV」収録曲の歴史的なライブ初演というドキュメントを是非このギフトにてお試しください！』
Belfast 1971 : Master Cassette （Gift 2CDR）
Live At Ulster Hall,Belfast,IRELAND 05th March 1971
Disc 1
1. Immigrant Song
2. Heartbreaker
3. Since I've Been Loving You
4. Black Dog (※)
5. Dazed And Confused
6. Stairway To Heaven (※)
7. Going To California (※)
8. What Is And What Should Never Be
TOTAL TIME (54:31)
Disc 2
1. Moby Dick
2. Whole Lotta Love (medley incl. Let That Boy Boogie, Bottle Up And Go, Long Distance Call)
3. Communication Breakdown
4. Rock And Roll (※)
5. Bring It On Home
TOTAL TIME (49:26)
(※) 初演
Immigrant Song
Black Dog
Roack And Roll
[参考]
Black Velvet （EVSD 61/62/63/64）
1971 Tour Dates
[UK Spring Tour
/ Back To The Clubs Tour]
March
05 Ulster Hall,Belfast,Ireland
06 National Boxing Stadium,Dublin,Ireland
09 Leeds University,Leeds,UK
10 University Of Kent,Canterbury,UK
11 Southampton University,Southampton,UK
13 Bath Pavillion,Bath,UK
14 Trentham Gardens,Stoke-on-Trent,UK
18 Mayfair Ballroom,Newcastle,UK
19 Manchester University,Manchester,UK
20 The Belfry,Sutton Coldfield, UK
21 Boat Club,Nottingham,UK
23 The Marquee,London,UK
April
01 Paris Cinema Theatre,London,UK
May
[European Tour]
03 K.B. Hallen,Copenhagen,DENMARK
04 Fyns Forum,Odense,DENMARK
10 Liverpool University,Liverpool,UK
July
05 Vigorelli Velodrome,Milan,ITALY
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[関連記事]
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「Best Of The Rock Hour （EVSD-1164/1165）」
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「POP Spectacular In Concert Restored Edition （Gift CDR）」
「BBC Session 1971 （No Label）」
「IV : US Original Reel To Reel （Gift CDR）」
「IV : Classic Records Reissue 12", 45 RPM （Gift CDR）」
「Untitled : Ⅳ Pecko / Pecko Duck Edition （Gift CDR）」
「Untitled：Lilac Vinyl Edition （Gift CDR）」
#2020-03-03