以前小径車は機械的にあんまり有利じゃないよ的な記事 をまとめました。
しかし輪行の機会が多いと15ミリと10ミリのコンビネーションレンチを持ち歩く必要のあるピストは面倒くさいと感じることが多く折りたたみ自転車が欲しくなってきてしまいました。そこで性能が比較的妥協範囲内の折りたたみ自転車で採用率の多い20インチの大きい方(ETRTO28-451 20x1-1/8での最適ギア比をちょっと考えてみました。
以前の
小径車は機械的にあんまり有利じゃないよ的な記事 でも書いたのですが小径の特性として外乱に非常に弱いというのがあります。道の段差、うねり、障害物、グレーチング⋯ 他、とにかく車輪が小さいということはそういったものに対してフォークオフセットやホイールベースでいくら工夫をしても機械的に覆せない弱さを持っています。700cと16インチを視覚的に比較した以下の図を見るとわかりやすいかと思います。
くぼみに対する弱さ
段差に対する弱さ
なので、いざ外乱を受けても立て直しやすいよう速度は出さないギアの範囲にします。
また、小径のかかりの良さを前面に生かすためにも登りで楽、平地で普通、くだりでは休む(漕がない)という低速に振ったギア比は合理的なのではないかと思います。(ロールアウト問題的にも小径車で高速側を目指すとドミフォンレーサー的なギア比になって破綻するのが目に見えています)
また、漕ぐ平地と登りで極力足にダメージを与えないためにクロスレシオははずせません。
使用するコンポはパーツの入手性、壊れた時の対処のしやすさ、耐久性を考慮して現行品のシマノの8速のもので考えます。コンポ売りしているものとなるとロードコンポのクラリスになります。部品単位だとコンポ外のMTB製品やコンフォートバイク向け製品の一部もヒットします。
現行のシマノカタログから8sのスプロケットを探すと型番 CS-HG50-8SPL のものと CS-HG50-8 が存在しています。
コンポ外のMTB製品(?) CS-HG50-8SPL
11-13-15-17-19-21-24-28 255%
11-13-15-17-20-23-26-30 273%
11-13-15-18-21-24-28-32 291%
ロード向け製品のクラリスに属する製品 CS-HG50-8
12-13-14-15-16-17-19-21 175% (カタログ上は存在しているものの生産終了でメーカー在庫なし流通在庫のみ)
12-13-14-15-17-19-21-23 192%
12-13-15-17-19-21-23-25 208%
13-14-15-16-17-19-21-23 177%
13-14-15-17-19-21-23-26 200%
もっともクロスレシオの製品はクラリスの CS-HG50-8 12-21の175%ですが自転車屋さんに問い合わせたところ生産が終了していたので
13-23の177%
13-14-15-16-17-19-21-23
ということになります。トップギアが13丁はいくら平地と登りのみ考慮でもちょっと心配な気もしますのでトップギアが12丁でもっともクロスレシオの
12-23丁の192%
12-13-14-15-17-19-21-23
トップギアが11丁でもっともクロスレシオの
11-28丁の255%
11-13-15-17-19-21-24-28
も考慮に入れてギア比の計算をしてみたいと思います。
まずは純粋なギア比の表がこちら。考慮するクランクは入手を考慮してクラリスのオリジナルの50-34と46-34、一昔前の一般的なロードクランク52-39、もう1時代前の一般的なロードクランク52-42とします。(もっとも運用していて不具合が出るようならばPCD130に限っても小は38丁から大は60丁までスギノさんが安価にロード用の大ギアを販売してくれています。PCD130にこだわらなければ小は24丁から大は60丁まで入手可能なのでスプロケットほど選択肢が狭いわけではありません。参考、
スギノエンジニアリングのチェンリングのラインナップ )
ギア比のみでは直感的にペダルの重さが推測できないのでロールアウトに換算してみます(単位はmです)。ロールアウトの概念に関しては
こちら にまとめてあります。
ここからサイクリングペース(ケイデンス70)での速度を求めてみます(単位はkm/hです)。
13丁トップでも意外と25km/hキープはできそうです。12丁トップや11丁トップだと30km/hキープも視野に入ってきます。 また23丁ローでもケイデンス70を保ったまま10km/h付近まで減速が可能です。 かなりキツい登りのダンシング時(ケイデンス40)はどうでしょう?
ロー側28丁だとほぼ徒歩みたいな速度まで減速が可能です。23丁でもコンパクトドライブのロードレーサーのローギアと同等以下の速度まで行けそうです。 逆にペースを上げようとするとどうでしょう。ケイデンス100くらいのハイペースでの速度を見てみます。
トップ側12丁だと40km/hは視野に入りますね。小径車であんまり速度を出すと外乱に弱い特性上危怖いので僕の場合出して30km/hだから11丁トップは完全に不用になります。トップは12か13が現実的でしょう。 これでスプロケットは12-23(歯数差11の192%)と13-23(歯数差10の177%)に絞り込めました。チェンリングも52-39(歯数差13丁の133%)で乗り始めて余裕があるようなら52-42(歯数差10丁の124%)にすればいい感じです。 ⋯と、いうところまで計算して結局20インチの自転車を買うんでしょうか。走行性能の低さ的に結局買わない気もします。