大学受験の世界史のフォーラム ― 東大・一橋・外語大・早慶など大学入試の世界史のために ―

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東大・一橋・外語大・早慶など難関校を中心とする大学受験の世界史の対策・学習を支援するためのサイトです。

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このブログについて

この「大学受験の世界史のフォーラム」は,大学受験世界史の学習に利用できる教材や情報を提供することで,受験生・高校生を支援するためのブログです。古代ローマにおける「フォーラム」(広場)のように,有意義な交流ができる場にできればと思っています。

管理人である東大世界史講師は,東京大学文科一類に入学して東京大学法学部を卒業し,現在,東京・神奈川の大学受験指導機関で,東大を中心とした大学入試対策の世界史を指導している者です。

このブログは,営業ではなく個人的な活動として行っています。(※指導・添削のサービスにご関心をお持ちの方は,「世界史の指導・添削サービスについての情報」をご覧ください。)

このブログのほかに,世界の文化史を紹介するサイト「世界の文化史のミュージアム」も運営していますので,よろしければそちらもご覧ください。

お知らせ

更新情報

はじめに


今日は子どもの日ということで、狭義の「子ども」(児童)ではないが広義の「子ども」に含まれる、受験生・高校生、あるいはそれより少し下の年の生徒の人に向けて文章を書きたいと思います。


現在の状況


現在、コロナウイルスの拡大を理由として、学年の開始時期や入試の内容の変更が議論されるなど、教育に関する制度の変更が叫ばれており、混乱が起こっています。

こうした教育制度に関する混乱は、なにもウイルスのせいだけではありません。

今回の件の前にも、新共通試験の導入、記述式問題の追加と中止など、多くの議論と混乱があったことも記憶によく残っているかと思います。


このようなことは、今後のみなさんの受験・卒業・進学・仕事などすべてに関わってくるので、不安になることもあるのではないでしょうか。

行政の稚拙な対応のために、みなさんが振り回され、戸惑ったり混乱したりすることを、大人の一人として、教育に関わる者の一人として、自分も非常に心苦しく思っており、度々心を痛めています。


対応


このような問題を改善するには、もちろん究極的には政治や教育を変えていく努力が必要ですが、残念ながらそれだけでは個人にとって直接的・即効的な対策にはならないでしょう。

自分はこの国の人間ですし、ずっとここに住み続けるつもりです。しかし、現在の国と社会の問題、そして未来の見通しは、苦しく深刻だと言わざるを得ません。

少なくとも当面、みなさんは、行政や教育が問題だらけななかにあっても、たくましく、したたかに、自分のことを守っていく力が必要になると思います。


受験生・高校生の人は、まず今できることとして、受験対策をはじめとする学習をがんばってください。

入試の時期や形式が多少変わったとしても、必要とされる本質的な学力は変わらないはずです。


受験に限定せずに言うならば、今後この世界で生きていくために、語学やコンピュータのスキルはとても有効だと思います。

語学のうち、特に英語は、単に外国人と会話するのに使えるというだけではなく、世界の最新の情報を取得することに利用でき、また学問や技術の世界でもベースとなっているので大きなアドバンテージになります。

また、コンピュータのリテラシー・スキルも絶対に必要でしょう。文書や表計算のような基本的なソフトウェアをはじめとして、必要に応じて一部のより専門的なスキルを身につけるとよいのではないでしょうか。

あとは、基本的な数学(または算数)は、ぜひできるようになっておきましょう。事務・プログラミング・デザイン・投資など、どんな仕事でも本当に役立ちます。

そのほか、世界史や地理なども、学問と教養の基礎として、基本的なことは知っておくとよいですね。


終わりに


最近の教育に関する問題や混乱については、私自身、失望し、疲れて、精神的に沈んでいました。

一番の当事者であって直接的な影響を受けるみなさんとしては、もっと精神的な負担があるかと思いますし、戸惑ったり悩んだりしたとしても当然だと思います。

教育にも社会にも多くの問題がありますが、みなさん自身のために現在できることに力を注いでほしいと思います。私も学習に関して多少なりとも貢献できるよう努力していこうと思っています。



※自分のクラスの生徒の人は、こちらの「通塾生への連絡」のページを確認してください。


コロナウイルスの流行の関係で緊急事態宣言が発表され、多くの学校や塾・予備校が休校になっており、受験生や高校生の人も大きな影響を受けているかと思います。


普段とは生活のリズムが変わり、模試などのイベントも中止になり、ニュースやSNSを見れば恐怖がかきたてられて,不安になることもあるかもしれません。


まず、健康は当然ながら最も重要なので、感染予防のための対策は万全にしておいてほしいと思います。

勉強や受験のためにも、新型肺炎であれ他の病気であれ、かからないよう注意して健康を維持してください。

人ごみの中に行くとか、集団で遊ぶといったことは今は控えないといけないですね。


ただ、このような状況にあっても、自分で学習するということに関しては、ほとんど支障はないはずです。

感染のリスクも皆無で、むしろ長く集中するという点では他の用事がないので普段よりもやりやすいかと思います。


現在、社会では、ウイルスだけでなく、恐怖とパニックが蔓延しています。

しかし、かつてのSARSや新型インフルエンザがそうであったように、時間が経てば、数ある感染症の一つとして人々の意識から薄れていき、また普通の日常が戻ってくるでしょう。

そして、日程や方式の多少の変更はあり得るにしても、いずれにせよ、皆さんは受験に直面することになります。


状況には気をつけつつも過度に惑わされずに、必要な予防の対策をしたら、後は自分の未来のためにこの期間に集中して長く深く学習をしておきましょう。

健康には気をつけながら、勉強を続けてください。



マラリアは,マラリア原虫を病原体とする感染症である。

マラリアとは


マラリアは,マラリア原虫という原生動物の寄生によって起こる感染症で,古くから現在まで熱帯や亜熱帯を中心に流行し,人類を苦しめてきた。


マラリア原虫は蚊を宿主としており,その蚊が人間の血を吸うことによって人間へと感染する。


感染すると,高熱が起こった後にしばらくして解熱し,これが間欠的に繰り返され,また体内の赤血球が破壊されることによって貧血なども起こる。


歴史


マラリアは人類の誕生後の早い時期から存在していたとみられるが,約1万前以降に農耕が開始したことによって蚊の生育に有利な環境ができ,急速に広まっていったと考えられている。


ユーラシア・アフリカ各地の古代の文明には,すでにマラリアとみられる病気が出現していた。

古代エジプトのミイラからは,マラリア原虫のDNAやマラリアによるとみられる臓器の膨張が発見されている。

古代のギリシアやローマでもマラリアと思われる伝染病の流行の記録があり,東方遠征中に急死したアレクサンドロスの死因もマラリアとする説が有力である。

中国でも,最古の医学書である『黄帝内経』に,マラリアとみられる周期的な発熱を起こす病気の記載がある。


15世紀末から16世紀の大航海時代には,ヨーロッパ人がアメリカ大陸に進出したのにともない,ヨーロッパからの植民者やアフリカからの奴隷を通じてマラリアはアメリカ大陸へと伝わり,以後,南北アメリカに定着して人々を悩ますようになった。


19世紀から20世紀初めに欧米諸国が世界に進出して植民地化や従属化を展開する際には,マラリアはその厄介な障害となった。

アフリカでは,やってきたヨーロッパ人の宣教師や兵士がこの病気のために次々とその途上で倒れ,内陸への進出を阻んだ。

中米では,フランスやアメリカがパナマ運河の建設を計画したが,マラリアは黄熱とともに技師や労働者を苦しめ,フランスは撤退することになり,アメリカも工事が大幅に遅延した。


治療法の発明と発展


17世紀前半頃,南米で活動していたキリスト教の宣教師は,先住民が解熱剤として使っていたキナノキという木の樹皮がマラリアに有効であることを発見した。

以後,キナノキの樹皮はマラリアの治療に用いられるようになり,まもなくヨーロッパにもたらされて利用されるようになった。


キナノキ
<キナノキ>

そして19世紀前半には,フランスの科学者がキナノキの樹皮から有効成分のキニーネを分離して取り出すことに成功する。

このキニーネはマラリアの特効薬として広く普及して使用されるようになり,多くの人を救うことになった。


その後,19世紀後半には,原虫によって起こされること,蚊によって媒介されることなど,マラリアの病理が科学者たちによって続々と明らかにされ,それにともなって予防や治療の手法も発展していった。


現在


このような予防法や治療薬の発展により,20世紀後半になるとマラリアによる被害は以前と比べれば大きく軽減されていった。


しかし,現在でもマラリアはアフリカや中南米の熱帯・亜熱帯を中心に広がり,年に約2億人が感染して45万人ほどが犠牲になっており,なおも人類にとっての困難な感染症であり続けている。