『着こなせ!アジアンファッション WE LOVE ASIAN FASHION』 -18ページ目

中国の携帯電話事情

近代化が急速に進んでいる中国。

田舎のほうでは、家庭用電話をすっとばして携帯電話が普及しています。


山道を天秤棒を担いで下ってきた民族衣装の女性が、

携帯片手におしゃべりしている、という

何ともミスマッチな光景も見られるのです。


そして不思議なことに、「日本だったら絶対電波入らないよね~」と

いうような山奥でも、何もない川べりでも、

電波が入らない場所がないのです。


余談ですが、時折政府から強制的にメールが届くことがあるのだそうです。

現地の知人によると、「カルフール騒動のときに対外関係が悪くなるのを

恐れた政府が『暴動など起こさぬよう』とメールを寄越してきた」のだとか。

何とも中国らしい話ですね。

中国で警察に拘束される

田舎の市場でいわゆる観光写真を撮っていたら、警察署に連行されてしまいました。

「何なに~、私悪いことしてないよ~」と無邪気を装ってみたのですが、

ダメでした(イヤ、ほんまに何も悪いことしてないんですけどね)。


外国人が珍しすぎて、怪しまれたらしいのです。

中国では県を移動するごとに外国人登録が必要ですが、

それは通常宿泊したホテルがやることになっています。

でも、昨晩泊まったホテルがそれを怠っていたのが災いしたようで……。


狭い取調室の陰鬱な空気の中、1、2時間ほど待ったところで

近隣の町から上官と思われる警察官がやってきました。

随分と高圧的に中国語でまくしたてていましたが、こちらは中国語がわかりません。

英語で答えていると、多少気後れするのでしょう、態度が軟化してきました。


次第に場もなごんでゆき、最後には「ウェルカム・トゥ・チャイナ!」という

セリフまで飛び出しました。

拘束されてから3時間ほど経ったでしょうか、

やっと解放されると、あちらから「記念写真を撮らせてくれ」と言うのです。


つくづく外国人が珍しい土地だったようです。

ヘタすると、「村始まって以来の外国人」だったのかもしれません。

油桃で知った現地(中国)感情

移動中の路線バスがなぜか田園の中で停車しました。

すぐそこの果樹園で「油桃」が500g2元(30円)で買えるから、

みんな買って帰るんだ、といいます。


ひとつ木からもぎってかじってみると、

食感はリンゴ、味は桃でなかなかおいしい。

乗り合わせた中国人がよく熟れたおいしそうな油桃を

たくさん渡してくれました。


せっかくなので買おうとお金を出すと、

「外国人からはもらえない」とどうしても受け取ってくれません。

「日本人は地震のときに一番に助けに来てくれたから」、と。


戦争もののドラマでは必ず日本が敵で、

「日本鬼子(リーベングイズ)」を連発している中国にあって、

ちょっと嬉しいできごとでした。


プラスの感情や行動にはプラスの感情や行動が返ってくるのですね。

たとえ国同士の仲が悪くとも、個人レベルでは自国人と同様に

思いやり、お互い人間らしく接していれば、草の根的ではあっても

憎悪の増幅を少しは弱められるのではないでしょうか。

交通指導員と牛

中国の田舎では、横断歩道でないところで道を渡るのは当たり前。

でも、従江にはなぜか交通指導員がいて、

ルール違反を発見したら笛と拡声器で指導をしていました。


写真は、そのルールを知らず道のど真ん中を進んでいた牛連れのおっちゃんに、

「歩道を歩け」と指導員が命令しているところ。

初めはキョトンとしていたおっちゃんも、

何度も言われてあきらめたのか歩道に移動したのですが、

牛には人間の言葉がわかるわけもなく、

変わらず悠々と車道を歩き、車が牛をよけて走るという状況に。


周囲から注目を浴びてメンツを気にした指導員は

ずいぶんとしつこくがなりたてていたんですが、

牛はどこ吹く風(笑)。

それがまるでコントのようでした。

そのうち牛は指導員とは関係なく飼い主とは反対側の歩道に

ゆっくりと歩いていきました。

中国のお化け屋敷病院

連れが食中毒になってしまい、夜中の病院に駆け込みました。

血液や尿のシミがついた臭くて湿っぽいベッドに寝かされ、

点滴を打ってもらったのですが、痛み止めが滴下されたとたん

「節々が痛くなってきた……!」と悲鳴をあげる連れ。


気持ち悪くなったときのためにと吐き気止めの処方をお願いしたのですが、

看護婦が飲み薬でなく臀部用の注射針を持って現れたため、

連れは泣いて拒否。


看護婦は怒って出て行き、ドアをバッターン! 注射針のトレイをガッシャーン! 

……私まで病気になりそうだったお化け屋敷のようなこの病院には、

“二級乙等医院”という看板がかかっていました。

あなおそろしや、中国の病院。。。


※痛み止めは、通常点滴に混ぜてゆっくり滴下するもののようです。

原液のまま滴下するのは日本ではありえないとのことでした。