京都のモーゲージプランナー 児嶋雅幸 の住宅ローン相談室 | 京都 大阪 奈良 滋賀| ファイナンシャルプランナー | 社長ブログ -3ページ目

失業時の健康保険③ 国民健康保険への加入

前回は、失業時の健康保険の選択肢の一つとして
任意継続被保険者について書きました(> コチラ

今回は、国民健康保険についてです。

健康保険は、会社などの従業員が加入する「職域保険」(健保、共済、船員保険など)
居住している自治体が運営する「地域保険」(国民健康保険)の2つに分かれます。

ですから、失業して会社の健康保険の任意継続被保険者にならない場合は
国民健康保険に加入する必要があります。


誰でも入れると思われがちな国民健康保険ですが、
加入できる条件は、下記の4つです。

1.会社の健康保険に加入していない人(任意継続被保険者も含む)

2.会社などの健康保険の被保険者(加入者)の被扶養者でない人

3.後期高齢者医療制度に加入していない人(原則75歳未満)

4.生活保護を受けていない人



保険料について

所得割・資産割・均等割・平等割の4つの中から
各自治体が組合せを決定し、一世帯当たりの年間保険料を算出します。
そのため、居住している自治体によって保険料は大きく異なります。

所得割は、大半の自治体が採用しており、失業しても前年の所得に応じて
保険料が算出されるため、高額になる事が多いようです。

ただし、上限が決められており、平成23年度の限度額は年間65万円です。

ただし、ご安心ください。
倒産や解雇などの非自発的失業者に対しては、保険料の軽減措置があります。

また、非自発的失業に該当しなくても、
自治体によっては、災害、病気、
失業などにより収入が激減した場合などに
減免する制度を設けている自治体も多くあります。

一方で、たとえ減免の対象にならなくても
分割納付や納付の猶予などをして貰える可能性もあります。

まずは、相談行きましょう。
それも、できるだけ早めがいいのです。

国民健康保険料や住民税などは、
相談に行った時以降に納付期限のあるものしか減免の対象にならないからです。
苦しいなと感じたら、滞納する前に必ず早めに自治体の窓口に相談に行きましょう。

失業時の健康保険② 任意継続被保険者

前回の記事「失業時の健康保険①」で(> コチラ

失業時の健康保険の必要性や選択肢について書きました。

今回は、失業時の健康保険の選択肢の一つである
任意継続被保険者の説明をします。

任意継続被保険者とは
退職前に加入していた健康保険に
退職後も引き続き2年間継続して加入できる
制度です。

但し、任意継続被保険者となっている期間に
1度でも保険料を滞納すると、すぐに資格喪失しますのでお気をつけください。


加入できる条件は、下記の2つです。

・健康保険の被保険者期間が、2ヶ月以上ある人

・被保険者で無くなった日から20日以内に手続きをする事



保険料については、下記の2つのどちらか低い方が算出されます。

・退職前の保険料

・全被保険者の標準報酬月額の平均額から算出された保険料

注:在職時は保険料の半額を会社が負担していますが、
任意継続被保険者になると全額自己負担する必要があります。

ちなみに、中小企業の従業員が加入している協会、
けんぽの平成23年度全被保険者の標準報酬月額平均は、28万円です。
保険料率は各都道府県によって多少異なりますが、
月額保険料は、約26,500円前後になります。

単純に計算すると、

在職中に天引きされていた健康保険料の2倍
もしくは、
上記、約26,500円のどちらか低い金額になると考えましょう。

国民健康保険に比べ任意継続被保険者は、
配偶者や子等の被扶養者がいる場合などは、
人数割りがないため割安になる事が多いようです。

失業時の健康保険①

長引く不況の影響で、現在、失業中の方も多くいらっしゃるでしょう。
また急激な円高の影響から、
製造業を中心にこれからの雇用情勢も一層厳しくなりそうです。

万が一、失業してしまった時に不安になる事の一つに
健康保険の問題がありますね。

失業時に健康保険の手続きを忘れていたり、
手続きをしなければいけない事はわかっていても、
国民健康保険に入ると保険料が高くなるので、
あえて加入しない方もおられます。

ですが、健康保険制度は、国民全てが何かの健康保険に加入する事を
義務づけられています。
その上、万が一の病気やケガの時に健康保険に加入していないと、
治療費を全額自己負担しなければなりません。

例えば、ちょっとした風邪で病院に行ったとしましょう。

健康保険に加入していれば、
2,000円ほどで済んでいたとします。

これは、健康保険から7割が支払われるため、
実際に必要な治療費の3割しか支払っていないのです。

しかし、健康保険に加入しないで、風邪などで病院に行くと、
約7,000円弱ほど支払うことになります。

風邪ぐらいでもこの金額ですから、
もっと大きな病気をしたときに支払う金額は、
とても失業中に支払えるものではありませんね。


失業時の健康保険の加入には、下記の3つから検討し、
少しでも健康保険料が安く済む方法を選択してください。

1.任意継続被保険者になる
2.国民健康保険に加入する
3.家族の被扶養者になる


それぞれの保険には、加入できる条件があります
また国民健康保険には、お住まいの地域によっては、
保険料の減免や支払い猶予などの制度もあるのです。

決して、健康保険に未加入のまま放置する事だけはしないでください。