上司のための、「人が成長する」マネジメント法 -18ページ目

上司のための、「人が成長する」マネジメント法

部下を一人でも持っている方。
自ら考えて行動できる部下の育て方を学んでみませんか?
組織をつくる、人を育てるマネジメントの方法を、
企業向けにアドバイス、コンサルティングしている専門家のショートエッセンスをお届けします。

部下を根底から信用していない、上司をよく見かける。


それは態度でも明確。


また「今どきの部下の話など、

のんびり聞いている暇はない」との考え方にも問題がある。


「今どきの部下は」と嘆く上司は、たいてい陰で

「今どきの上司は」と疎まれることを知っておくべき。


そもそも年長者は、いつの時代でも目下の者を悪く思う傾向にある。


ここに大きな落とし穴があることを、よく認識しておきたい。


人は相手を悪く言えば言うほど、

ますます悪いところしか見えなくなる。


「今どきの部下は」と言えば、

自分の部下が悪く見え、これは一種の脳への刷り込みともいえる。


もし、部下の能力を少しでも伸ばしたいと思うなら、

反対に「今どきの部下はたいしたもの」と本気で考えること。


今までは欠点ばかり目についたのが、よいところが見えてくる。


わざと過大に評価する必要はない。


ただ「そう捨てたものではない」と思うことからはじめる。


少しスタンスを変えてみるのがポイント。

部下の力を伸ばすため、上司はどうすればよいのか。


大事なのは、人と競わせることではなく、

それぞれの部下のやる気を維持し、能力の向上を図ること。


順位の比較ではなく、自己記録(ベスト)の更新をサポートする。


部下の側に立った視点が重要になる。


仕事において、もしその年が不本意や結果に終わったなら、

反省と、次の対策立案に時間を割いて、

翌年にそれを具体的な行動にして活かせるように導くこと。


そのために上司は、1年の目標を決めさせ、

定期的に話し合いの場をもつことは当然のこととして、

普段から目標と現実との差異をチェックし、

できてないところがあればいつでもサポートする姿勢が大事。


何がうまくいっていて、何がうまくいっていないのか。


来月はどんなふうに取り組むつもりなのか。


報連相がスムーズに行われる中で、助言と励ましを与える。


何もフォローしなくても一定の成果をあげられる部下もいれば、

上司のサポートがなければ難しいレベルの部下もいるため、

個別のニーズに即した指導を心がけたい。

話を聞く表情に、不愉快な印象がにじみ出ている上司は多い。


その顔を前にして、

部下は建設的な意見や相談などできるわけがない。


ただでさえ、大半の部下は世代や経験が異なり、

かつ管理する者とされる者という立場の違いがあるため、

同僚に比べれば上司は苦手で、ときには怖い存在になる。


では、不愉快な表情とはどういうものか。


人にプレッシャーを与えるような、

普段以上に深く刻まれた眉間のシワや、

相手を見下ろすような冷たい視線、ヘの字に曲がった唇、など。


ため息もその1つ。


人間は年齢を重ねるごとに、こうした表情に

近づいていくのは仕方ないが、部下に接するときは配慮をしたい。


望ましい、すがすがしい表情とは、これらの逆になる。


目をしっかり開き、

まなざしを相手と合わせ、唇の両端を少し上げる。


つまり、人が楽しいとき自然にする表情。


「なぜ上司が部下に合わせるのか」と思う気持ちもわかるが、

ほんのわずかな配慮で人の心を前向きにさせ、

仕事が円滑に進むメリットを考えれば、努力する価値はある。

上司の思うように、多くの部下は動いてくれない。

例えば、ホウレンソウ(報告・連絡・相談)の大切さは
部下指導の基本で、知らない人はまずいない。

では、それをどう教えるか。

ポイントは「どんどん相談をもちかけなさい」と、
日ごろから言い続けること。

もっとも重視すべきは相談である。

その理由は部下が一番、上司に話をもっていきにくいから。

報告や連絡は、上司の顔色を
うかがわなくてもでき、それほど心理的負担は感じない。

よい報告であれば、普通に伝えられる。

しかし相談の多くはグットニュースではなくバッドニュース。

危機を未然に防ぐ意味でも、相談にはしっかり応じることが大事。

また、部下の立場では、報告や連絡は機械的に行えるが、
相談は両者の信頼関係が必要になる。

大切なのは、どんなアドバイスをするかより、
まず相手の心に寄り添って話を丁寧に聞くこと。

聞く耳を持たず、部下を正面から
見ようとしない上司は意外に多いので注意したい。

研修などで、部下を持つ立場の人から聞く言葉。


「職場に活気がない」

「若手にやる気が見られない」

「みんな真面目だが、面白みがない」

と、その一方で、業績のよい会社というものは、

たいてい職場に活気がみなぎっている。


社員の表情や会話などに生きのよさが感じられ、

仕事の手ごたえのようなものが伝わってくる。


そのリズムが一種のパワーとなり、

見ているうちに「元気だな」と晴れやかな気分になる。


リスクがひそんでいるのは「静かな職場」である。


その裏側には、実はかなりの確率で

深刻な問題を抱えていることがわかる。


仕事に打ち込むあまりに社内が静かなら問題はない。


しかし、たいていは決まりきった仕事、

ルーチンワークをこなしているだけのマンネリ感で、

空気が重くよどんでいるもの。


そこには部下の仕事への不満、上司への不満、

さらには会社への不満が表面化している場合が多い。


部下とのコミュニケーションの見直しが急務になる。