上司のための、「人が成長する」マネジメント法 -17ページ目

上司のための、「人が成長する」マネジメント法

部下を一人でも持っている方。
自ら考えて行動できる部下の育て方を学んでみませんか?
組織をつくる、人を育てるマネジメントの方法を、
企業向けにアドバイス、コンサルティングしている専門家のショートエッセンスをお届けします。

仕事は、自分が主体になればなるほど面白い。


「やらされている」感覚では、

いつになってもやりがいや充実感は生まれないだろう。


よって、仕事を面白くするのもしないも自分次第で、

「仕事は大変だ、つらい」と文句を言う部下は成長しない。


大変なら、どうすれば少しでも容易に処理することができるか。


苦しい思いをせずに自分の仕事として

進めるためには、どんなやり方がいいのか。


よく考え、工夫することが大事。


不満ばかりを言っていても何も解決しない。


タクシー運転手を例にすると、こちらの行きたい先に、

もし1本の道しか知らなければどうなるか。


その道が混んだり、事故で渋滞したりしたら、打つ手はない。


できる運転手は、日ごろから地図をよく調べ、

暇な時間に別の道をいろいろ走っておき、

事前に先輩や同僚などから情報を仕入れておく。


仕事の進め方も同じ。


1つのやり方しか知らなければ、

うまく行かない場合は先に進めない。


道は無限にある。


自分なりの工夫をいくつ持つか、が仕事の力量の差になる。

日本では、同じ職場の人間と

飲んでばかりいるという人が、今なお多い。


これではネットワークは広がっていかない。


そこで、おすすめしたいのは貢献。


よく言われるギブ&テイクとは、似ているようで異なる。


「相手が望んでいることは何か」

「誰と引き合わせれば喜んでもらえるか」

を常に考え、人と人とをつなぐ。


そうすることで、よい循環が生まれる。


人脈を金儲けのツールとして考える人はいるが、

それでは人間関係は長続きしない。


「この人は、金儲けのために近づいてきたんだな」

ということは、必ず相手に伝わる。


そうなると、次には会ってもらえない。


もちろん、人間関係が先にできていて、

あとからビジネスチャンスが生まれることもある。


しかし大切なのは、会話を通じて互いの

知的好奇心を刺激し合い、損得勘定なしに

情報交換できる人間関係を長く維持すること。


そのためには「あの人に会いたい」

「つながっていたい」と思われる人間であればよい。


よって勉強や読書など、

常に自分自身を高める行動が必要になる。

今回の参院選を見ていて、1つ思った。


だいたい2000年を境に、

日本のビジネスも社会も大きく変貌した。


それまでは終身雇用が中心で、

会社は一生面倒を見てくれるものだった。


国や政府はかつて、

もう少し頼りになる印象だったのではないか。


状況は様変わりした。


これからは誰もが自分のことは自分で考え、

責任を持って動かなければならない時代といえる。


この時代には長期間の計画を立て、

1つひとつの行動にきちんと意味を見出せる人間が勝ち残っていく。


しかし、これはなかなか難しいこと。


仕事においても同様で、

組織にありながらも、それぞれが役割を認識し、

自発的に行動しなければ、もはや生き残りは不可能だろう。


この時代、短期間でしか行動計画を立てられない上司は、

チームを最終ゴールに導くことができない。


長期の視点で、仕事の道筋を具体的に

考えることができたとき、マネジメントは変わり、

部下も変化を遂げ、チームは自発的に動くようになる。

食事の席などで、たまに本の話をするが、

「いつ本を読むのか、よく暇がありますね」

と言われることが少なくない。


苦笑いしてしまうのだが、質問した人に聞きたい。


「例えば、忙しいときには顔を洗わないのか」と。


「いや、朝起きて顔を洗わないと1日中気持ち悪い」

とおそらく大半の人は答える。


忙しくても本を読む、のも同じこと。


本はビジネスに必要な想像力・思考力を高めるだけでなく、

人間の残す知的財産の宝庫といえる。


人類や国家の歴史も、かつての巨人の思想も、

会えないような偉大な人のものの考えや作品に、

本を通じて接触し、吸収することができる。


暇があったら本を読む、というのは私の考えでは

変な話であって、読書は人生の一部だと思う。


本から学ぶべきことは、いつになっても多い。


かつて読んだ良書を、読み返すのもおすすめ。


以前とは違った気づきが得られる。


生活の中に読書を組み込んで、まだ余裕があったら、

好きなことに時間を費やしてはどうか。

上司が信頼を得る1つの要素は、顔だと感じる。


企業で行う研修等で、参加者の顔をよく観察すると、

よい環境でよい仕事をしている人の顔はやわらかくて豊か。


また、逆境で努力している人の

表情は厳しくもあるが、引き締まっている。


これを繰り返しながら、人間の顔は完成されていき、

また反対の場合は崩れていくのだろう。


「顔は口ほどにものを言う」

「顔に人生が刻み込まれている」

というのは間違っておらず、顔はごまかせない。


もともと人間の形質は、ほとんど遺伝子によって定められる。


しかし、顔の構造や輪郭は決定したとしても、

それを肉付けする筋肉や細部、まして表情は

自分の育ってきた境遇や精神に支えられて、

日々刻々と変わっていき、完成していくもの。


普段はどうやって、その変化を自分で確かめるのか。


鏡を見ればよくわかる。


1日でも表情は変化する。


言葉や態度も大事だが、日ごろの顔つきもまた、

上司の発信するメッセージの1つなので気をつけたい。