続くコロナ禍の影響…「婚姻率」からみる令和の恋愛観

 結婚という大きな人生の節目に向けて、多くの人が憧れを抱いています。しかし、現実にはそもそも結婚相手と出会うことすら難しいと感じる人も少なくありません。条件に合う相手と出会うことがなかなか難しく、その理由や背景にはさまざまな要因が絡み合っています。本記事では、女性が結婚相手に求めるものと、その現実との間に生じるズレについて掘り下げていきます。  コロナ禍が長引く中、日本の婚姻率は減少の一途をたどっています。2022年の出生数が80万人割れという報道を見た方も多いのではないでしょうか。しかし、この数字が示すのは単なる統計だけではありません。結婚という決断に対する人々の見方や、恋愛に対する価値観が深刻に変わりつつある現実を反映しているのです。  コロナ禍での婚姻数の減少は、2023年から2026年にかけてさらに顕著になると見られています。交際期間を経て結婚にいたるまでのプロセスが、コロナ禍により出会いの機会は減少しており、今後の婚姻数にも大きな影響を与えることでしょう。  社会が解放されつつある今、若者たちにとって恋愛や結婚は単純な話題ではなく、生活の一部として捉えられていることが伺えますね。

婚期を逃してしまうのは「お金」だけが理由じゃない

「結婚はお金だけでするものではない」という言葉がありますが、現実には経済的な安定が結婚を後押しする要因の一つであることも事実です。しかし、近年の若者たちは経済的な要因よりも結婚を後回しにする理由があります。それは「出会いがない」ということです。  20代の収入はほとんど増えず、中央値で年収300万円前後という現実がありますが、それでも「結婚はお金だけで成り立つものではない」という議論は理解できますが、恵まれた人の言葉であり、お金がなければ日々の生活に追われるだけで、恋愛や結婚のことを考える余裕はないでしょう。  しかし、若者たちにとって「出会いがない」という現実的な問題があります。2021年の調査によれば、18~34歳の若者の約4割が「出会いがない」と答えており、結婚資金や将来の生活を心配する前に、相手と出会う機会がないことから恋愛に発展しないケースが増えているようです。  近年、婚活サイトやマッチングアプリの利用者が増えているのは、若者から中年世代まで多くの人が出会いを求めているということなのでしょう。

 

良縁を意識する男女の考え方の違い

 男性と女性の間には、結婚に対する考え方にはっきりした違いがあります。女性の場合、「条件に見合う相手がいない」という悩みを抱えている人は少なくありません。  年収〇〇万円以上といった経済的な条件のほかに、「いいと思った人は既婚者だった」という、最初から結ばれる可能性のない恋愛をしていたケースもあり、女性にとってはより現実的で幸福度の高い男性像を求めているようです。  一方で、男性はさまざまな条件よりも「身近に未婚者がいない」という深刻な問題を抱えている人が多い傾向にあります。加えて、自分は相手に好意はあるが、相手は自分のことを好きになってくれないという結果が2018年の内閣府による意識調査でわかりました。  経済面での不安定さはもちろんのこと、自分に自信がないと考える男性が多いのかもしれませんね。こうした違いが、結婚を望む人々にとって「マッチング不全」を引き起こし、理想のパートナーとの出会いを難しくしているのです。  ただし、この問題を解決するためには、単に条件を満たすだけではなく、お互いの理解とコミュニケーションで補える部分だと思うのです。良縁が生まれるためには、両者が理想のパートナー像を調整し、適切な出会いの場を模索することが欠かせません。

手遅れではない「大人の男性」の魅力

 女性から好意をもらうことは容易いことではありません。ましてや中年世代の男性にとっては年齢といった大きなハンディキャップを抱えています。  女性からの信頼を得るためには凝り固まった考え方をなくして、相手の気持ちを敏感に感じ取り、コミュニケーション能力を磨くことが大切です。相手の立場や感情を理解し、適切に対応することで良好な関係を築くための一歩となるでしょう。  女性は、相手の思いやりや誠実さを大切にする傾向がありますから、それを感じさせることが鍵となります。  また、恋愛や結婚だけが幸せの条件ではないことも覚えておきましょう。未婚の状態であっても充実した趣味や生活を楽しむ人もいますし、それは彼らの幸福度を高める一因となっています。笑顔にあふれた幸せそうな男性は、女性にとってもどこか惹かれてしまう存在です。  つまり、自分の幸せを追求し、相手に対しても誠実であり続けることが、女性から好意を得る一番の近道なのではないでしょうか。