Solidworksユーザー日誌 -3ページ目

データシートから電子部品のモデリング④モデリング&完成

●データシートから電子部品のモデリング④


こんにちは、役に立たない系男子、こめです。
昨日に引き続き、JAE日本航空電子のIL-Gシリーズのストレートタイプピンヘッダを作っていきます。
(余談:IGES置いといて(以下略))


もう一度整理しておきますが、この部品は極数によって、細部の構成が違う4種類あります。

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4~6極を基準として、
2~3極:つめが変わる。途中で切れず、横断する。
7~12極:溝が変わる。二つに分かれる。
13~15極:左右端形状が変わる。端がなくなる。


これをひとつのファイルで対応するために、


つめの変更:とくに対応なし(同じように端から3.5mmで作っても横断する)
溝の変更 :6以前と7以降で別のフィーチャーにし、設計テーブルで不要なほうを抑制する。
左右端形状の変更:これも13以降のためのフィーチャーを作り、12以前では設計テーブルから抑制。

この左右端の変更は、つめの3.5mmの開始位置も内側にずれるという問題も引き起こします。これも2種類作って抑制に頼ることもできますが、今回は設計テーブル+平面で小細工して対応しました。

どのように対応したかは、一番下にあるダウンロード先からファイルダウンロードして見てみてください。


完成しました。関係式で直線パターンを変化させるのテクニックを使ってピン数を変化させています。


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フィーチャーの一覧はこんな感じです(画像クリックで拡大)。


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2極~15極まで、すべての型番が含まれたファイルができました(画像クリックで拡大)。


今回作成したIL-G風モデルのダウンロード(Solidworks Partファイル)はこちら

図面のDimXpert(2D図)の理論的に正確な寸法も「基準寸法」に

●面のDimXpert(2D図)の理論的に正確な寸法も「基準寸法」に

こんにちは、こめです。


Solidworks 2010から、図面のDimXpert(2D図)での「理論的に正確な寸法」の呼び方も「基準寸法」になっています。2009では、図面のDimXpertでは「ベーシック」(1バイトカナ笑)、部品のDimXpertでは「基準寸法」になっていましたので、統一された形です。

意味はもちろん「理論的に正確な寸法」のことです。四角で囲んでくれますので、「基準寸法」の訳は誤訳です。

~~おさらい~~

JISの意味

基準寸法:
指示された単位で示し、線と適切な記号によって図面上に示された寸法数値。(JIS Z8317)

理論的に正確な寸法:
位置度、輪郭度又は傾斜度の公差を一つの形体又はグループ形体に指定する場合、それぞれ理論的に正確な位置、姿勢又は輪郭を決める寸法(距離を含む)を”理論的に正確な寸法”という。(中略)
理論的に正確な寸法は、公差を付けず、長方形の枠で囲んで示す。(JIS B0021)


四角で囲むのは、日本語では「理論的に正確な寸法」です。
ですが、DimXpertでは、「基準寸法」を選びます。


●関連記事
理論的に正確な寸法(四角で囲む)の入れ方

データシートから電子部品のモデリング③関係式

●データシートから電子部品のモデリング①③関係式


こんにちは、役に立たない系男子、こめです。今日は忘年会です。最近は幹事すらやらせてもらえません(べつにやりたいわけではないですが・・・・・・。)


前回、設計テーブルを作りましたが、今回は同じスケッチの値を、後から参照(モデリング時にリンク値としていれる)しやすいように、関係式にも入れておきます。(関係式追加のやり方の記事はこちら


これはただ式を書き込むだけです。

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これでリンクできる変数が5つできました。
きちんと名前をつけておくとわかりやすいですね。


次回はいよいよモデリングします。

データシートから電子部品のモデリング②設計テーブル

●データシートから電子部品のモデリング②


こんにちは、役に立たない系男子、こめです。
将来の夢は、霞を食べて生きることです。今回は前回:電子部品のモデリングのつづきをやりたいと思います。

題材は前回紹介したJAE日本航空電子のIL-Gシリーズのストレートタイプピンヘッダです。
(余談: IGES置いといてほしいです(しつこい))

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さて、問題がひとつ。

図面(らしいもの)が2,3極、4~6極、7~12極、13~15極で別になっています。さらに、使われている変数Cの定義が6極以前と7極以降で違いますし、Dは13極以降にしか出てきません。


これは素直にやれば、それぞれ別の部品にしたほうがきれいです。が、わたしは同じような部品がいくつもできるのはイヤなので、ひとつのファイルで作ってしまいますよ!!


まずは前回のコンセプトどおり、設計テーブルから作ります。

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設計テーブルにパラメータを登録するには、スケッチ寸法が必要なので、設計テーブル用に下書きのスケッチを描きます。

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A~Dと極数を下書きに入れました(画像クリックで拡大)
(わかりやすくスケッチしたつもりですが、いかがでしょうか?)


これらを設計テーブルに放り込んでいきます(設計テーブル追加方法の記事はこちら

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せっかくなので、もうデータシートの値をいれちゃいます。なんだかんだでエクセルは便利ですよね。

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(Dの空白部分は、エラーを避けるためにどうでもいい値(999)を入れてあります)


これで必要なデータをもった設計テーブルができました。これで設計テーブルを終了すると・・・

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シリーズ全部のコンフィギュレーションが一気にできた!仕事をしてて一番気分がいい瞬間です(しょぼい 笑)


●関連記事
Solidworks設計テーブルはOpenOfficeOrg Calcをサポートしないのか?

●エクセルってそんなに便利かなあ? という方におすすめ
重いエクセル仕事を軽くする~「すごい改善」を実現するExcel関数とVBAの使い方




データシートから電子部品のモデリング①

●データシートから電子部品のモデリング①


こんにちは、役に立たない系男子、こめです。
このたび、思うところあり、(めんどうな)売ってる部品のモデリングをやりたいと思います。

題材は、とりあえずJAE日本航空電子のIL-Gシリーズのストレートタイプピンヘッダにします。
(余談: IGES置いといてほしいですよね)

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使うテクニックは、

・設計テーブル(コンフィギュレーション)
・関係式
・直線パターンの関係式駆動

です。

せっかく作るからには、使い勝手のよいものにしたい。そのためには、

・同系統の部品は一気に作って、コンフィギュレーションで選択できるようにする
・あとで変更/確認しやすいよう、データシートに対応したモデリングをする

ということで、完成のイメージは、

・データシート上に出てくる変数(A,B,C,そしてD)をそのまま関係式で使う
・データシートの表そのままの設計テーブル(エクセル)を作り、一気にシリーズ全部作る

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という方針で進めていきます。


●関連記事
データシートから電子部品のモデリング②設計テーブル