国内の道路ではよく見かけますが、海外では滅多に見かけないモノ・・・それは、何でしょう?
いくつか他に答えがあるかもしれませんが、私なら
横断歩道橋
と答えます。
今日・4月25日は、その記念日なのだそうな。
私が生まれた頃・昭和30年代の日本ではモータリゼーションが急速に発達し、それに伴って交通事故が多発。
そこで考え出されたのが、歩行者が自動車との衝突をせずに道路を横断できる歩道橋の設置。
そんな中、松下電器の創業者・松下幸之助氏が大坂屈指の混雑地・大阪駅前交差点の架橋計画が資金難で頓挫している事を知り、大阪市に寄贈を申し出。
松下氏からの資金提供によって今から58年前の今日・1963(昭和38)年4月25日に〝当時日本最大〟の歩道橋が完成。
多くの大阪市民によって渡り初めが行われたことに因んで今日が記念日となりました。
記念日に制定されるのは大抵の場合それが初めて発売・設置された日になるものですが、この大坂駅前の歩道橋は日本最大ではあっても日本初ではありませんでした。
日本で初めて架けられたのは、それを遡ること4年前・・・1959(昭和34)年6月に愛知県清須市西枇杷島(にしびわじま)町に架けられた学童専用陸橋。
この歩道橋が架けられた旧国道22号線では、当時1日1回は交通事故が起きるといわれていた交通戦争の激戦地域。
そして遂に近くにあった小学校に通う学童が1957年1月にクルマに撥ねられて重傷を負ったことからPTAが市に歩道橋の設置を申請。
名古屋造船株式会社が造船技術を応用して設計した、階段が鉄筋コンクリート製で橋架部分が鉄骨製という横断歩道橋が造られたのです。
横断歩道橋はそれから昭和40年代にかけて集中的に設置されました・・・が、現在では信号機の整備や交通量の減少、また急な階段の上り下りが必要な事から高齢化社会にそぐわない等々の理由で新設は殆どなく、むしろ老朽化等の理由で撤去される方が多いとか。
前述の日本初・西枇杷島町歩道橋も、残念ながら2010年に撤去されています。
今はまだ数多く見かける歩道橋も、徐々に姿を消すのは確実・・・ということは、この記念日もやがては消滅する運命なのかも。😥
それにしても、何で海外には横断歩道橋がないんでしょうネ?