大友 工

1925(大正14)年2月19日~2013(平成25)年4月12日

兵庫県出身

 

 

軟式野球出身だが、速球が評価され1949年巨人に入団。

プロ入りしてから硬式野球を経験するという環境の中

サイドスローに変更。

 

自信のある速球に磨きをかけるため、ステップを広げるうちに

サイドスローになった。

 

プロ入り3年目の1951年から、速球とスライダーを武器に

11勝4敗2.42の成績を上げ、3年目から主軸投手になる。

 

1953年には27勝6敗、勝率.818

防御率1.86で最多勝、防御率1位、最高勝率のタイトルを取る。

 

1955年にも30勝6敗、勝率.833で最多勝、最高勝率のタイトルを取り

19人しかいないシーズン30勝投手クラブに入った。

 

1955(昭和30)年 大友工 全登板

 

そして、水原監督時代の巨人投手、別所毅彦、藤本英雄と並ぶ大投手に成長した。

歴代30勝投手の中で、1955年の大友が303.2回と、

投球回数が一番少ないのは、黄金時代の巨人に在籍したからだろう。

 

 

しかし、1956年に右腕の親指に死球を受け怪我をしてから

成績が下降し、1960年近鉄に移籍したものの、1勝2敗で引退した。

 

 

サイドスローのイメージとは違う

国鉄スワローズの金田正一投手と並ぶ速球投手として双璧をなした。

金田投手も「大友さんのほうが速い」と評価していた。

 

怪我のため、現役期間は11年と短いが

1951年から1956年までの全盛期に

118勝46敗、勝率.7195

1363.2回を投げて自責点286、防御率1.89という抜群の成績を残した。

 

通算130勝57敗で、投球回数も1591.2回と2000回を達成していないため

野球殿堂入りはできなかったが、巨人の第二期黄金時代を支えた投手であり、

忘れていけない野球人のひとりだ。

 

もし、巨人が球団の野球殿堂を作るのなら

必ず殿堂入りする投手だ。

 

 

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データ協力 日本プロ野球記録

データ協力 たばともクラシックSTATS鑑賞

データ協力 篠浦孝氏

 

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