【注】アメリカによるシリア政府への攻撃後でもトランプ支援の方には、不愉快な内容ばかりです。無駄にご気分を害したくもありませんので、そういう方はぜひスルーしてくださいね!

 

シリア政府攻撃後から瞬く間に支援者を失い続けるトランプ政権
Trump Is Quickly Losing His Supporters Since Attacking The Syrian Government

4月8日【Anti Media】

 

 

 

シリアへの攻撃を決定したトランプ氏の目的の一つは、凄まじい始まりを迎えた政治家としてのキャリアのため、国内の民衆からさらなる支援を得ることであったのではないかと推測が幅広くなされてはいる。しかし結果として、彼の本来の支持層のかなりの部分を失う手痛いものになるかもしれないし、実際そうなっているようにも見受けられる。

 

再び独立国家へ違法な攻撃を行うというトランプ大統領の決断に対し、民主党およびメディアは駆け寄るように賞賛し、あるいは少なくとも批判は避けたその一方で、トランプ大統領の多くの支援者は彼の決断に対する不満を表明し始めている。

 

そのよい例は、彼の熱烈な支持者のイギリスUKIP(イギリス独立党)党首のナイジェル・ファラージに見ることができる。シリアへ空爆を行うという大統領の決断に対し、ファラージ氏は鋭い批判を行った

 

(ファラージとトランプ)

 

「トランプ氏へ投票した人の多くは、今朝目が覚めてから困惑した様子で『これは一体、どんな結末になるんだ?』とつぶやくことでしょう」

 

UKIP党首ファラージ氏「私は確固としたトランプ氏の支援者です。たしかに様相は酷いものですが、それでも驚きました。アサドがどのような罪を犯したとしても、彼は俗人なのですから」

 

 

テレグラフ紙によればアサド政権への攻撃という大統領の決断に対して不満を表明している極右系のトランプ支援者は多く、ファラージ氏はその一人にすぎないという。

 

ファラージ氏以外にはマイロ・ヤノプルス(Milo Yiannopolous)ケイティ・ホプキンズ(Katie Hopkins)、右翼系ブロガーのポール・ジョセフ・ワトソン(Paul Joseph Watson)アン・コールター(Ann Coulter)、そしてその他UKIP党内の関係者などが挙げられる。

 

 

非常に人気のあるYouTubeコメンテーターで、またアレックス・ジョーンズのInfowarsやPrison Planetで編集も務めるポール・ジョセフ・ワトソン氏は、次のようなツイートを発信している。

 

「(ドナルド・トランプが)ロシア・シリアとの間の戦争を始めようとした理由が感情的な反応だったとしたら、彼に核兵器のボタンはふさわしくない」

 

さらにワトソン氏は「これには反論の余地もないだろう」と見出しをつけてリツイートし、次のように続けている。

 

 

「6年間もシリア政府の不安定化に猛烈に反対し続けてきておいて、トランプがやったからというだけでそれを支援する、なんてことできるわけないだろう」

 

そしてワトソン氏の発言で最も重要なのは、次のツイートだろう。

 

「結局、トランプは『プーチンの操り人形』だったわけではなく、いつも通りの単なるディープステート(影の政府)/ネオコンの走狗だったに過ぎないようだ。

 

俺は公式に、トランプ支援から一抜けするよ」

 

 

マイロ・ヤノプルス氏(独立系極右誌「ブライトバート」の元幹部)は、彼のシリア攻撃の決断を「偽物」で「ゲイっぽい」としている。

 

アン・コールター(保守系の女性弁護士)は次のように発言している。

「トランプは、中近東の問題から手を引くという公約で選挙活動をしていました。それにより私たちの敵を助けることになり、さらなる移民を作り出すからと言っていたのです。

 

でも彼は、テレビで(訳注:シリアの無残な市民の)画像を見てしまったわけですよ(訳注:だから攻撃決定した、という程度の意味)

 

トランプによる軍事的攻撃に対する批判は、これらのトランプ支援の評論家だけから出ているわけではない。

 

 

最近、トランプ氏が「私が言いたいのは、アメリカはシリアから手を引くべきということだ」というツイッター上の発言に対し、一人の一般人女性がリツイートで次のように述べている。

 

「私はまったく同じことを言っていますし、あなたに投票した他のほとんど全員も同じことを言っていますよ」

 

トランプ氏支援の退役軍人の一人は、今回の空爆に対する異議を次のように唱えている。

 

「退役軍人の一人として言います。私たちはシリアから手を引くべきです。私たちの問題ではないのですから!

私があなたに投票したのは雇用と壁、国防のためなのですよ!」

 

他のユーザーは、次のような明敏なコメントをしている。

「新右派(AltRight、従来の右派とは異なる新しいアメリカの右派の潮流)は血に飢え、無知で残酷であるかのように言われていますが、現在のツイッター上の新右派の全員は戦争に反対しています」

 

多くのトランプ支援者は、トランプに完全な忠誠心を誓っていたわけでもなさそうであったが、しかしそれは、少なくとも一部は彼が特に対ロシア、対シリアの政策に関してヒラリー・クリントンの政策と力強くかけ離れていたことが理由であった。

 

しかしトランプ支援者の多くはこの考えに固執し続けており、最近の彼によるシリア攻撃の決断にもかかわらず、自らのシリア紛争および対ロシア外交政策に対する考えを改めていない、ということが最も驚くべきことである。

 

こうやって考えると、トランプの支援者はオバマやクリントンの支援者よりもよほど筋が通っていて、正直であると言えるだろう。オバマ支援者は彼の打ち出していたイラク戦争に反対する立場を評価していたにもかかわらず、オバマがわずか6か月の間に7カ国に空爆を行った際にも沈黙を保っていただけなのだから。

 

トランプは民主党と彼の背後にいる腐敗した政治家を一団にまとめ始めているのかもしれない。しかし彼に投票した支持者の相当数を失い始めている可能性もある。投票者らはクリントンの分身ではなく、クリントン女史のアンチテーゼとしてトランプに投票していたのだが。

 

【参考】http://theantimedia.org/trump-losing-support-base/

 

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【コメント】

 

アメリカ合衆国(トランプ)による、十分な証拠もないまま独立国であるシリアに対し違法な攻撃が行われた直後、あのトランプ推しすぎて気持ち悪いくらいだったInfowarsのアレックス・ジョーンズまでもが生放送で強烈な警告を発し、翌日にはすでにトランプ氏の決断に対して否定的な内容の記事で溢れかえっていました。

 

そしてワトソン氏のコメントが、私の考えを150%代弁してくれています。

 

「(ドナルド・トランプが)ロシア・シリアとの間の戦争を始めようとした理由が感情的な反応だったとしたら、彼に核兵器のボタンはふさわしくない」

 

「結局、トランプは『プーチンの操り人形』だったわけではなく、いつも通りの単なるディープステート(影の政府)/ネオコンの走狗だったに過ぎないようだ。

 

俺は公式に、トランプ支援から一抜けするよ」

 

ワトソン氏は、先日の記事で出てきた、トランプ氏の発言を擁護するために自腹を切ってスウェーデンに希望するジャーナリストを送り付けた人物です。信じていただけに、手痛い「裏切り」行為に映ったのでしょう。

 

【関連記事】

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そしてイスラエル首相の公式ツイッターアカウントでも、トランプ氏の決断を褒めたたえるツイートが続いていました。

 

 

https://twitter.com/IsraeliPM/status/851012025295802368
https://twitter.com/IsraeliPM/status/850371992247259136

 

ツイート(上):「ネタニヤフ首相の週次内閣報告:

イスラエルはアメリカによるシリアへの攻撃を全面的に支援します」

 

ツイート(下):「ペンス米国副大統領およびネタニヤフ首相は、イスラエルとアメリカの間の強力な同盟関係を再確認した」

 

 

 

 

トランプ氏はサイコパス感がにじみ出ていますし、パイプラインやメキシコの壁、対イスラエル政策などでかなりがっかりしていたのですが、シリア攻撃で私もすっきりしました。

 

一部では今の彼はトランプのクローン人間だという噂もありますが、それは熱烈に彼を指示していた人たちが失望感を紛らわせようと辿りついた仮説にすぎないようにも思われます。プーチン大統領もクローン説がありますが、クローンがいい仕事をしてくれている限りは私は気になりませんし。

 

彼に友好的な記事もいくつかアップしていましたが、やっぱり、この情報が正しかったのかなと思わざるをえません。

 

「トランプの素顔・少女への強姦容疑/イスラエル・ネオコンの走狗/911との関連」

http://ameblo.jp/wake-up-japan/entry-12164160275.html

 

 

ついでに数年前、記者会見の場にいたラテンアメリカ系の記者を追い出した時の様子がこちら。

 

 

この動画を一つ見るだけでも、トランプ氏のサイコパス的な要素がよく見て取れます。意見の異なる人間だからと言ってまともに説明もせず、猫が小動物を痛めつけるような会話の果てに会場から追い出すのは、一国の代表としてはどうなんでしょうね?

 

アメリカはヨルダンやイラクなどの国境から、米軍を陸路でシリアに送り込んでいますが、トランプ政権は米軍の周辺の動きや配置の情報開示を中止させています。ワトソン氏じゃないですが、「サイコパスに核兵器のボタン」を持たせてしまっては世界の平和も望めないのではないでしょうか。

 

これまでもアメリカは同じように、世界の諸国の国内の問題に勝手に首を突っ込み、一方的に攻撃を仕掛けて侵略してきました。本来であれば国連がその機能を担うべきであり、主権のある独立国にいきなり攻撃を仕掛けることは国際法規的にも違法行為です。シリアに関するロシアとの間の停戦合意にも、明白に反する行為です。これまでアメリカが同じことを何度も繰り返してきたため、何となくそれが受け入れられるような雰囲気になっているかもしれませんが、例えば同じことを別の国が欧州の国などに行った場合は大問題になるのが当然でしょう。

 

またシリア以外でも、アメリカ西海岸には北朝鮮の戦艦が、ドイツやスウェーデンでは「テロ攻撃」が、中国が北朝鮮の国境に軍を前進させ、ロシアはシリアに戦艦を向かわせ、さらに核攻撃も可能な装備をシリアに送るなど、各地できな臭い様子が続いていますが、これについても時間があれば逐次まとめます。