20090128 日本経済新聞 朝刊

 生命保険協会は二十七日、生保四十四社合計の二〇〇八年十一月の保険料収入が前年同月比一九・三%減の一兆七千八百五億円だったと発表した。株安を受けて、運用成績に応じて年金の受取額が変わる変額年金保険の販売が低迷したことが主因。単月の保険料収入が二割近く大幅に減るのは比較可能な〇二年以来、初めてになる。

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20090127 日本経済新聞 朝刊

ネットで交換・一本化→欲しい物に 家計補助 小遣いに
 買い物でたまったポイントをインターネット上のサイトで交換できるサービスを利用する人が増えている。現金や電子マネー、他のポイントなどに広く“両替”できるようになり、レンタルビデオや旅行券など本当に欲しい商品を手に入れるため一本化しようという人が目立つ。コツコツためて、好きなモノにまとめて使う――。どうせ必要な買い物なら少しでも得を、と考える人をつかんでいる。
 「生活必需品はほとんどネットで買う」。埼玉県和光市在住の男性会社員(27)はペットボトル入り飲料水やシャンプーなども楽天の仮想商店街で購入する。狙いはひと月で三千ポイント程度がたまる「楽天スーパーポイント」。これを楽天のポイント交換サイトでレンタルソフト店「TSUTAYA」で使える「Tポイント」三千円分に替える。
 東京都杉並区在住の男性会社員(32)はワインや清涼飲料などをポイントがたまるネット通販などで買う。買い物が五万円分になり五千ポイントがたまると交換サイト「PeX」を通じて、仮想商店「アマゾン」用の五百円分のギフト券にする。「二カ月に一度、好きな雑誌がタダになる」という。
 自社の店舗やネット通販だけで使えるポイントを発行してきた家電量販店も対応し始めた。ヤマダ電機は昨年から、自社のポイントを大手交換サイト「ポイントオン」で電子マネーなどと交換できるようにした。
 野村総合研究所によると二〇〇六年度に利用者に発行されたポイントの総額は六千六百億円以上。ネット関連業界の調べではネット上で発行されたポイントに限ると〇七年の発行額は約八十億円。この分野で交換サービスが急拡大。ポイントオンの〇八年度の交換件数は前の年度比約六〇%増える見通しだ。
 大手のネットマイル(東京・千代田)でも昨年七-十二月のポイント交換件数が前年同時期比二〇%増と好調。同社サイトは買い物やアンケート回答など約五百のサービスでためたポイントを、現金や電子マネー、食事券など約二百種類と交換できるのが受けている。
 札幌市内の大学に務める男性職員(35)はネットマイルで一回につき五マイル(二・五円相当)程度もらえるアンケートに回答。一カ月に二百五十-三百マイルたまるポイントを全日本空輸(ANA)のマイレージに交換する。提携クレジットカードでためていた分も合わせ、昨年は家族四人の本州への里帰り旅費を二度もマイルだけで賄った。「六十万円は浮いた」とソロバンをはじく。
損失回避へ消費者保護策 経産省、制度周知を要請
 ポイントが現金や電子マネーに交換しやすくなったことで、ポイントを現金としてみる人が増えている。一方で、ポイント発行企業がポイント制度を突然中止するなど、消費者が不利益を被る例が後を絶たない。
 そのため経済産業省は消費者保護のための指針(ガイドライン)を作成した。ポイントを発行する企業の倒産や合併などでポイントが失効されるといったトラブルを避けようと、企業はあらかじめ消費者にポイント制度を周知させることなどを盛り込んだ。
 ポイントの利用条件を消費者にわかりやすく示すように要請。ポイントの価値や利用条件を変更する可能性がある場合は加入時に明記するよう求める。

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20090127 日本経済新聞 朝刊

 「三社統合はむしろチャンス。今こそ攻めに出ろ」。東京海上ホールディングスの隅修三社長は、社内でこう檄(げき)を飛ばしている。
主戦場は自動車
 三井住友海上ホールディングス、あいおい損害保険、ニッセイ同和損害保険の三社統合が実現すれば東京海上は一八七九年の創業以来、初めて国内首位の座を譲る。全分野で三〇%以上のシェアを持つ巨大保険グループを追う立場に変わる。
 東京海上は昨年まで、保険金の支払い漏れや保険料の取りすぎ問題を踏まえ、営業の「質」を重視する姿勢を打ち出していた。だが「今年は質も量も追う」(幹部)。三社統合が実現し、ほかの大手が動かなければ、国内損保は新たな「二強」による全面戦争の様相を見せることになる。
 「新二強」の主戦場の一つが、国内事業の収益の柱となっている自動車保険。とりわけトヨタ自動車のディーラー向けの保険だ。現在は東京海上とあいおい、三井住友海上が三つどもえで激戦を繰り広げているが、統合会社のシェアは五―六割に達し、優位に立つ。しかし東京海上は「トヨタは取引先を競わせて有利な価格を引き出す文化。逆にそれ以上シェアを高めるのは難しいはず」(幹部)と読む。
 三社統合が実現したとしても、あいおいとニッセイ同和の合併会社と三井住友海上の担当者が入り乱れる営業現場では混乱が生じる可能性が高い。東京海上は機を逃さず攻勢をかける構えだ。
 一方、海外事業では英米損保の大型買収を昨年進めた東京海上に対し、統合三社は「アジアに最重点を置く」(三井住友海上の江頭敏明社長)。海外事業を成長戦略の核と位置づけ、生損保を問わずM&A(合併・買収)を検討する。経営戦略の違いは鮮明だ。
直販分野も火種
 代理店を通さずにインターネットや携帯電話を使って保険を販売する「直販」分野も、新たな火種となりそうだ。
 東京海上は二十六日、NTTグループの金融子会社、NTTファイナンスと共同で、直販損保の準備会社を設立した。
 低価格を売りにした直販は頭打ちが続く国内損保市場で数少ない成長分野。すでに三井住友海上グループは子会社損保を通じ、事業を展開している。東京海上はこれまで販売代理店に配慮して参入していなかったが、“通信のガリバー”の技術力を生かした新サービスで追撃する構えだ。
 昨年はセコムと業務提携するなど多彩な手を繰り出す東京海上も、国内大手損保とのM&Aについては「相乗効果が見込みにくい」と消極的。金融危機の先行きが見えない当面は国内外の足場固めに重点を置く方針だ。
 ただ昨年の大型買収を例に取るまでもなく、決めたら早いのが“隅流”。「隅の即断」が幕を開けた業界再々編の二度目の号砲となる可能性はある。

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20090127 日本経済新聞 朝刊

 国内の景気後退が深刻化し、個人消費の「安値シフト」が鮮明になってきた。昨年一月から昨年十一月までの約百五十品目の消費動向を調べたところ、六割近くの購入価格が実質的に下がった。雇用・所得環境の悪化で家計の防衛行動が強まり、インターネットを使った安い商品の購入や、セールの際のまとめ買いなどが広がったようだ。
 総務省は毎月の家計調査で、商品ごとに平均的な購入価格を算出している。全国消費者物価指数(CPI)と比較可能な約百五十品目について、昨年一月と昨年十一月の数字を比べた。
 商品をいくらで買ったかを示す平均購入価格が下がった品目は全体の四八%。平均購入価格が上がっても物価上昇率ほどではなく、平均購入価格が実質的に下がったと見なせる場合も含めると、値下がり品目は五八%に達した。
 昨年十一月のCPIは昨年一月に比べ一%上がった。CPIが上がっているのに平均購入価格が下がるのは、セールの時にまとめて購入するといった節約志向が広がったためだ。
 例えば、カップめんについては、昨年十一月のCPIが昨年一月に比べ一五・一%上昇。これに対して平均購入価格は〇・五%のわずかな上昇にとどまった。しょうゆは物価が上がったのに、平均購入価格は低下した。
 インターネットを使った通信販売で、購入価格を抑える動きも広がっているもようだ。第一生命経済研究所によると、二〇〇八年に入って一世帯当たりの支出総額は減っているが、ネットを使った買い物は一貫して増えている。

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20090127 日本経済新聞 朝刊

 政府は二十六日、「厚生労働行政の在り方に関する懇談会」(座長・奥田碩トヨタ自動車取締役相談役)を開き、厚生労働省の組織や体制の見直しについて議論した。複数の委員が、年金記録問題の早期解決のため人員の増強が必要と指摘した。
 浅野史郎前宮城県知事は「年金記録問題への人員増強を打ち出せなかったら、懇談会は何をやっているのかと言われる」と強調した。
 一方で別の委員から「安心・安全の看板の下で、組織の肥大化があってはならない」との意見も出た。

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