20090127 日本経済新聞 朝刊

ネットで交換・一本化→欲しい物に 家計補助 小遣いに
 買い物でたまったポイントをインターネット上のサイトで交換できるサービスを利用する人が増えている。現金や電子マネー、他のポイントなどに広く“両替”できるようになり、レンタルビデオや旅行券など本当に欲しい商品を手に入れるため一本化しようという人が目立つ。コツコツためて、好きなモノにまとめて使う――。どうせ必要な買い物なら少しでも得を、と考える人をつかんでいる。
 「生活必需品はほとんどネットで買う」。埼玉県和光市在住の男性会社員(27)はペットボトル入り飲料水やシャンプーなども楽天の仮想商店街で購入する。狙いはひと月で三千ポイント程度がたまる「楽天スーパーポイント」。これを楽天のポイント交換サイトでレンタルソフト店「TSUTAYA」で使える「Tポイント」三千円分に替える。
 東京都杉並区在住の男性会社員(32)はワインや清涼飲料などをポイントがたまるネット通販などで買う。買い物が五万円分になり五千ポイントがたまると交換サイト「PeX」を通じて、仮想商店「アマゾン」用の五百円分のギフト券にする。「二カ月に一度、好きな雑誌がタダになる」という。
 自社の店舗やネット通販だけで使えるポイントを発行してきた家電量販店も対応し始めた。ヤマダ電機は昨年から、自社のポイントを大手交換サイト「ポイントオン」で電子マネーなどと交換できるようにした。
 野村総合研究所によると二〇〇六年度に利用者に発行されたポイントの総額は六千六百億円以上。ネット関連業界の調べではネット上で発行されたポイントに限ると〇七年の発行額は約八十億円。この分野で交換サービスが急拡大。ポイントオンの〇八年度の交換件数は前の年度比約六〇%増える見通しだ。
 大手のネットマイル(東京・千代田)でも昨年七-十二月のポイント交換件数が前年同時期比二〇%増と好調。同社サイトは買い物やアンケート回答など約五百のサービスでためたポイントを、現金や電子マネー、食事券など約二百種類と交換できるのが受けている。
 札幌市内の大学に務める男性職員(35)はネットマイルで一回につき五マイル(二・五円相当)程度もらえるアンケートに回答。一カ月に二百五十-三百マイルたまるポイントを全日本空輸(ANA)のマイレージに交換する。提携クレジットカードでためていた分も合わせ、昨年は家族四人の本州への里帰り旅費を二度もマイルだけで賄った。「六十万円は浮いた」とソロバンをはじく。
損失回避へ消費者保護策 経産省、制度周知を要請
 ポイントが現金や電子マネーに交換しやすくなったことで、ポイントを現金としてみる人が増えている。一方で、ポイント発行企業がポイント制度を突然中止するなど、消費者が不利益を被る例が後を絶たない。
 そのため経済産業省は消費者保護のための指針(ガイドライン)を作成した。ポイントを発行する企業の倒産や合併などでポイントが失効されるといったトラブルを避けようと、企業はあらかじめ消費者にポイント制度を周知させることなどを盛り込んだ。
 ポイントの利用条件を消費者にわかりやすく示すように要請。ポイントの価値や利用条件を変更する可能性がある場合は加入時に明記するよう求める。

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