20080513 日本経済新聞 朝刊

 アメリカンファミリー生命保険(アフラック)は十二日、持病を抱えていたり健康診断で異常を指摘された人でも一定の条件を満たせば加入できる終身保険を代理店を通じて販売すると発表した。過去二年の糖尿病での入院歴など四つの告知項目に該当しなければ加入することができる。
 死亡保険金の上限は満四十―六十歳で一千万円、六十一―八十歳までは八百万円。


20080513 日本経済新聞 地方経済面

 ■鳥取銀行 十五日、保険販売を拡大する。新たに鳥取、鳥取東、湖山、鳥取南、旗ケ崎の五支店で医療保険とがん保険の取り扱いを開始。個人年金保険にはアクサフィナンシャル生命保険の変額個人年金を追加する。
20080512 日本経済新聞 朝刊

 七十五歳以上を対象とする後期高齢者医療制度(長寿医療制度)で与党は、今年九月末までとなっている一部の高齢者の保険料の免除措置を十月以降も延長する検討に入った。今年度いっぱいもしくは来年度中まで延長する案が出ている。ただ、延長に伴う財源も必要で、社会保障費の伸びを抑制する政府目標との調整も課題になりそうだ。(後期高齢者医療の保険料免除は3面「きょうのことば」参照)
 後期高齢者医療制度の導入前の今年三月末まで、会社員の子供に扶養されていた二百万人が対象。こうした人は今年九月までは本来払うべき保険料が免除されている。与党はこの免除措置を十月以降も延長する方向で検討を進める。
 現状のままなら十月以降にこの二百万人が保険料の一割を年金から天引きされるため、制度への不満がさらに広がる懸念があった。与党は今後、免除措置をどの程度、延長するかについて議論する見込み。政府・与党内には後期高齢者の低所得者を対象にした保険料減免を求める声もある。
 七十―七十四歳の負担軽減も検討する。すでに窓口負担が三割となっている現役並み所得者以外は、来年四月から負担率が現行の一割から二割に上がる。この措置を一年程度、延長する案が浮上している。
 問題は財源の確保。一部の後期高齢者の保険料免除を今年度いっぱい延長するなら四十億円強、来年度まで継続するなら三百億円程度が必要になる。七十―七十四歳の窓口負担引き上げを一年間、凍結すると約千四百億円の財源が要る。
 来年四月以降にかかる財源は二〇〇九年度予算で手当てする必要があることから、年末の来年度予算編成までに方針を詰める。
 財政収支の黒字化のため毎年の社会保障費の伸びを二千二百億円圧縮する〇六年の「骨太の方針」との整合性も焦点となる。
 与党は、終末期医療の意思確認をした場合に医療機関に報酬が払われる制度も根強い批判があるため廃止を検討する。
 回復が難しいと診断された七十五歳以上の後期高齢者と医師らが相談し、病状急変時の治療方針を事前に文書にまとめておくと、二千円の報酬が医療機関に支払われる制度。野党や医師団体などから「患者に延命治療の中止を無理強いする」との批判が強い。政府・与党が六月にまとめる後期高齢者医療制度の見直し案に盛り込む方針だ。

20080512 日本経済新聞 朝刊

 二〇〇九年度予算での社会保障費の抑制をめぐる政府・与党の攻防が激しさを増してきた。厚生労働省は「削減策は限界にきている」として年間二千二百億円ずつ抑制する政府目標の見直しを要望、与党内にも同調論がある。財務省や内閣府は「歳出削減路線の転換につながる」と警戒。六月下旬の経済財政運営の基本方針(骨太方針二〇〇八)の策定に向け、前哨戦は熱を帯びそうだ。
 ■関係議員が幹部会合 「これ以上削り込めといっても無理だ」。九日午前、自民党の尾辻秀久参院議員会長や鈴木俊一社会保障制度調査会長ら厚生労働関係議員は幹部会合を都内で開催。社会保障費の伸びを二〇一一年度まで年二千二百億円ずつ圧縮する「骨太方針二〇〇六」で定めた方針の見直しを求めていくことを確認した。
 政府管掌健康保険の国庫負担を企業の健康保険組合に肩代わりさせる法案は、民主党の反対で今国会成立の見通しが立たない。与党候補が敗北した衆院山口2区補欠選挙では後期高齢者医療制度が批判された。
 丹羽雄哉前総務会長は十一日のフジテレビ番組で、自民党の伊吹文明幹事長は同日午後の山形市の講演でそれぞれ社会保障費の圧縮方針は「限界にきている」との認識を強調。厚労省は近く医師増員と財政出動の必要性を提言、政府の社会保障国民会議による六月の中間報告に反映させ、「骨太〇八」で路線修正するシナリオを描く。
 ■「改革路線の象徴」 だが、小泉政権が最後にまとめた「骨太方針二〇〇六」は二〇一一年度に基礎的財政収支を黒字化する目標を初めて掲げ、安倍政権にも引き継がれた「改革路線の象徴」。政府高官は「社会保障でタガが外れれば歳出拡大圧力が止まらなくなる」と解説する。
 「歳出削減路線は堅持すべきです」。五日の「骨太〇八」の勉強会での大田弘子経済財政担当相の訴えに、首相は大きくうなずいた。社会保障国民会議を担当する伊藤達也首相補佐官も「病院や医師の配置の見直しなど医療システムの再構築が必要だ」と強調する。
 歳出・歳入一体改革は〇六年当時、自民党政調会長だった中川秀直氏と、経済財政担当相の与謝野馨氏が中心となってとりまとめた。枠組みの見直しは、両氏がそれぞれ主張する「増税なしの経済成長」と「増税も辞さぬ財政再建」の路線対立を先鋭化させるだけではない。「財政収支黒字化」という重しが外れ、政府・与党の議論が混迷する恐れがある。
 ■内閣の命運左右も 政府内には「道路特定財源の一般財源化で浮く分を通常の概算要求基準(シーリング)の枠外と位置づけ、社会保障などに回す」案も浮上。ただ道路族には一般財源化への抵抗が強く、浮く財源も数千億円規模とみられる。
 年金記録漏れ問題、後期高齢者医療制度など社会保障分野は内閣支持率の低下を招く「政権の鬼門」。取り扱いを誤れば、福田内閣の命運が左右される可能性もある。


20080512 日本経済新聞 朝刊

 国会は今週、道路特定財源を二〇〇八年度以降も十年間延長する道路整備費財源特例法改正案を巡る与野党攻防の最終局面を迎える。同法案は十二日の参院本会議で否決される見通しだが、与党は十三日の衆院本会議で再可決して成立させる方針だ。
 「地方は同改正案を前提に予算を組んでいる。憲法に基づきやらせていただく」。自民党の大島理森国会対策委員長は十一日のNHK番組で衆院再可決に理解を求めた。町村信孝官房長官も同日、札幌市での講演で再可決方針を明言した。政府は十三日の再可決直前に「道路特定財源制度の規定は〇九年度から適用されない」と明記した基本方針を閣議決定する。
 一方、民主党は後期高齢者医療制度などの追及を続けるため、参院での福田康夫首相の問責決議案提出は会期末まで温存する方針。山岡賢次国対委員長は同番組で再可決に関し「それよりも大きな問題は後期高齢者医療だ」と強調した。
 同制度について公明党の漆原良夫国対委員長は、同番組で六月をメドに新たに保険料負担が生じた人や低所得者層の負担軽減策をまとめる意向を表明した。ただ政府・与党は「制度の趣旨は間違っていない」(町村氏)としている。
 民主党は十三日に共産、社民、国民新三党と同制度廃止法案の参院への共同提出に向けた協議に入る。与党側に後期高齢者医療をテーマにした予算委員会集中審議の開催も迫る構え。鳩山由紀夫幹事長は十一日、「廃止後どうするか、財源の手当てなども議論をする」と語った。