20080512 日本経済新聞 朝刊
七十五歳以上を対象とする後期高齢者医療制度(長寿医療制度)で与党は、今年九月末までとなっている一部の高齢者の保険料の免除措置を十月以降も延長する検討に入った。今年度いっぱいもしくは来年度中まで延長する案が出ている。ただ、延長に伴う財源も必要で、社会保障費の伸びを抑制する政府目標との調整も課題になりそうだ。(後期高齢者医療の保険料免除は3面「きょうのことば」参照)
後期高齢者医療制度の導入前の今年三月末まで、会社員の子供に扶養されていた二百万人が対象。こうした人は今年九月までは本来払うべき保険料が免除されている。与党はこの免除措置を十月以降も延長する方向で検討を進める。
現状のままなら十月以降にこの二百万人が保険料の一割を年金から天引きされるため、制度への不満がさらに広がる懸念があった。与党は今後、免除措置をどの程度、延長するかについて議論する見込み。政府・与党内には後期高齢者の低所得者を対象にした保険料減免を求める声もある。
七十―七十四歳の負担軽減も検討する。すでに窓口負担が三割となっている現役並み所得者以外は、来年四月から負担率が現行の一割から二割に上がる。この措置を一年程度、延長する案が浮上している。
問題は財源の確保。一部の後期高齢者の保険料免除を今年度いっぱい延長するなら四十億円強、来年度まで継続するなら三百億円程度が必要になる。七十―七十四歳の窓口負担引き上げを一年間、凍結すると約千四百億円の財源が要る。
来年四月以降にかかる財源は二〇〇九年度予算で手当てする必要があることから、年末の来年度予算編成までに方針を詰める。
財政収支の黒字化のため毎年の社会保障費の伸びを二千二百億円圧縮する〇六年の「骨太の方針」との整合性も焦点となる。
与党は、終末期医療の意思確認をした場合に医療機関に報酬が払われる制度も根強い批判があるため廃止を検討する。
回復が難しいと診断された七十五歳以上の後期高齢者と医師らが相談し、病状急変時の治療方針を事前に文書にまとめておくと、二千円の報酬が医療機関に支払われる制度。野党や医師団体などから「患者に延命治療の中止を無理強いする」との批判が強い。政府・与党が六月にまとめる後期高齢者医療制度の見直し案に盛り込む方針だ。
七十五歳以上を対象とする後期高齢者医療制度(長寿医療制度)で与党は、今年九月末までとなっている一部の高齢者の保険料の免除措置を十月以降も延長する検討に入った。今年度いっぱいもしくは来年度中まで延長する案が出ている。ただ、延長に伴う財源も必要で、社会保障費の伸びを抑制する政府目標との調整も課題になりそうだ。(後期高齢者医療の保険料免除は3面「きょうのことば」参照)
後期高齢者医療制度の導入前の今年三月末まで、会社員の子供に扶養されていた二百万人が対象。こうした人は今年九月までは本来払うべき保険料が免除されている。与党はこの免除措置を十月以降も延長する方向で検討を進める。
現状のままなら十月以降にこの二百万人が保険料の一割を年金から天引きされるため、制度への不満がさらに広がる懸念があった。与党は今後、免除措置をどの程度、延長するかについて議論する見込み。政府・与党内には後期高齢者の低所得者を対象にした保険料減免を求める声もある。
七十―七十四歳の負担軽減も検討する。すでに窓口負担が三割となっている現役並み所得者以外は、来年四月から負担率が現行の一割から二割に上がる。この措置を一年程度、延長する案が浮上している。
問題は財源の確保。一部の後期高齢者の保険料免除を今年度いっぱい延長するなら四十億円強、来年度まで継続するなら三百億円程度が必要になる。七十―七十四歳の窓口負担引き上げを一年間、凍結すると約千四百億円の財源が要る。
来年四月以降にかかる財源は二〇〇九年度予算で手当てする必要があることから、年末の来年度予算編成までに方針を詰める。
財政収支の黒字化のため毎年の社会保障費の伸びを二千二百億円圧縮する〇六年の「骨太の方針」との整合性も焦点となる。
与党は、終末期医療の意思確認をした場合に医療機関に報酬が払われる制度も根強い批判があるため廃止を検討する。
回復が難しいと診断された七十五歳以上の後期高齢者と医師らが相談し、病状急変時の治療方針を事前に文書にまとめておくと、二千円の報酬が医療機関に支払われる制度。野党や医師団体などから「患者に延命治療の中止を無理強いする」との批判が強い。政府・与党が六月にまとめる後期高齢者医療制度の見直し案に盛り込む方針だ。