20080520 日本経済新聞 朝刊

 読売新聞社は四月に保険方式による年金改革案を提言した。概要は(1)基礎年金満額を月額六万六千円から七万円に引き上げ(2)年収二百万円以下の高齢者世帯に最低五万円を支給する最低保障年金の創設――など。〇九年度導入の場合、それぞれ消費税率を〇・五%程度引き上げ財源を賄う必要があると社会保障国民会議は試算した。
 ただ最低保障年金を導入すると、低所得者の間で保険料を納める意欲が低下しかねないという問題点がある。加入期間が短くても年収が低ければ月額五万円を受け取れることになるからだ。
 読売案は医療・介護も含めた財源を確保するため、消費税を衣替えして税率一〇%の「社会保障税」を新設することも提唱している。出産後三年間、夫婦の基礎年金部分の保険料を免除する制度も提言したが、年一兆一千億円の税財源が必要になる。

20080520 日本経済新聞 朝刊

 日本経団連の御手洗冨士夫会長=似顔=は十九日の記者会見で、自らが推す年金の全額税方式や医療・介護制度の公費負担増が実現した場合について「超長期的には消費税率が一〇%に収まるとは思っていない」との見解を示した。社会保障改革にからみ御手洗会長が税率に言及したのは初。止まっている税や社会保障の改革を急ぐよう、政府に迫る狙いがありそうだ。
 経団連は二〇一五年までの消費税率一〇%化をうたった提言をすでに公表済み。会見ではさらに「消費税を目的税として社会保障の財源にしてはどうか」と述べ、二〇年やそれ以降をメドに一〇%を超える税率を目指すべきだとの考えを示した。〇九年度の税制改正の議論に関しても「社会保障改革とあわせ、比較的早くスタートした方がいい」としている。
 福田康夫首相が検討する三〇年ごろをメドにした温暖化ガスの国内排出量の中期目標について容認の構えを示した。「技術がないと(温暖化は)解決できない。技術の進歩を見込んで可能性を積み上げた方式というのが合理的だ」とも述べ、産業界にとって現実的な目標設定が望ましいとの認識を重ねて強調した。


20080520 日本経済新聞 朝刊

 第一生命保険が二〇〇八年三月末で、りそなホールディングス(HD)の普通株を二・四%保有し、国に次ぐ第二位の株主になったことが明らかになった。保有比率は〇七年九月末の〇・八七%から三倍弱に上昇。第一生命は安定株主として普通株を買い増し、提携関係を強化する。
 りそなHDは〇七年八月に千億円の優先株を発行し、全額を第一生命に割り当てた。両社は同時に、りそなグループによる保険商品の窓口販売などで業務提携に踏み切った。
 第一生命はりそなHDの普通株取得も表明していたが、実際に買い増すのは初めて。市場内で購入したとみられる。

5月19日3時6分配信 読売新聞


 DNAの並び方に1か所違いがあると、胃がんになる危険性が約4倍高まることが、国立がんセンターの吉田輝彦部長らの研究で分かった。

 この違いは、胃で働くたんぱく質の量に関連しているとみられる。胃がん発症の仕組み解明に役立つとともに、リスクの高い人が喫煙を控えることなどで、予防につながると期待される。ネイチャー・ジェネティクス電子版に19日発表する。

 遺伝情報が収められているDNAは、4種類の塩基が対になって並んでいて、時折、人によって異なる並び方が現れる。吉田部長らは、こうした塩基配列の個人差を約9万か所選び、胃がんの半数を占める未分化型胃腺がんの患者188人について、病気でない752人と比較した。

 その結果、ある1か所の違いが、発がんリスクを4.2倍高めることが分かった。韓国人を対象にした研究でも、約3.6倍と同様の結果が得られた。

 日本人の約6割が、リスクの高い並び方になっているという。

20080519 日本経済新聞 朝刊

 大手銀行が二〇〇七年十二月に全面解禁となった保険商品の窓口販売で体制を強化し始めた。三菱東京UFJ銀行が保険の取扱店舗を全体の四割近くに広げ、りそな銀行は担当者を六倍以上に増員した。当初は法令順守の徹底を優先したが、適切に販売できる体制が整ったと判断。投資信託などの販売が伸び悩むなか、保険を新たな収益源に育てたい考えだ。
 三菱東京UFJ銀は当初、約六百七十店の四分の一に限っていた取扱店舗を先月下旬から約四割の二百五十六店に拡大、今後も段階的に増やす。商品もマニュライフ生命の介護保険など計六種類にした。
 保険会社からの出向者や中途採用者を軸とする「保険プランナー」を三月末時点の三百七十人から秋までに五百人規模に拡充する。同行の保険商品の販売実績は三月末までに約三百件。永易克典頭取は「保険商品の販売は着実に増えるはずだ」と期待する。
 りそな銀行は担当者の大幅増員で保険窓販に力を入れる。解禁直後は保険会社の出身者など約二百三十人が販売に当たっていたが、行員に対する研修を実施し、販売担当者を千五百人に増やした。今年度中に保険会社出身者を新たに百人採用するほか、六月に保険商品専用のコールセンターを設置して顧客の相談に乗る。
 みずほ銀行は昨年末に約四十人だった保険会社からの出向者を先月までに約八十人に増員、近く百人規模にする。三井住友銀行は昨年末までに約二百五十人の生保出身者を中途採用。解禁当初から終身、医療、がん、介護など十六商品を取り扱う。
 銀行は昨年末から死亡保険や医療保険などを全面的に窓口で扱えるようになった。