20080519 日本経済新聞 朝刊

 大手銀行が二〇〇七年十二月に全面解禁となった保険商品の窓口販売で体制を強化し始めた。三菱東京UFJ銀行が保険の取扱店舗を全体の四割近くに広げ、りそな銀行は担当者を六倍以上に増員した。当初は法令順守の徹底を優先したが、適切に販売できる体制が整ったと判断。投資信託などの販売が伸び悩むなか、保険を新たな収益源に育てたい考えだ。
 三菱東京UFJ銀は当初、約六百七十店の四分の一に限っていた取扱店舗を先月下旬から約四割の二百五十六店に拡大、今後も段階的に増やす。商品もマニュライフ生命の介護保険など計六種類にした。
 保険会社からの出向者や中途採用者を軸とする「保険プランナー」を三月末時点の三百七十人から秋までに五百人規模に拡充する。同行の保険商品の販売実績は三月末までに約三百件。永易克典頭取は「保険商品の販売は着実に増えるはずだ」と期待する。
 りそな銀行は担当者の大幅増員で保険窓販に力を入れる。解禁直後は保険会社の出身者など約二百三十人が販売に当たっていたが、行員に対する研修を実施し、販売担当者を千五百人に増やした。今年度中に保険会社出身者を新たに百人採用するほか、六月に保険商品専用のコールセンターを設置して顧客の相談に乗る。
 みずほ銀行は昨年末に約四十人だった保険会社からの出向者を先月までに約八十人に増員、近く百人規模にする。三井住友銀行は昨年末までに約二百五十人の生保出身者を中途採用。解禁当初から終身、医療、がん、介護など十六商品を取り扱う。
 銀行は昨年末から死亡保険や医療保険などを全面的に窓口で扱えるようになった。