20080520 日本経済新聞 朝刊
日本経団連の御手洗冨士夫会長=似顔=は十九日の記者会見で、自らが推す年金の全額税方式や医療・介護制度の公費負担増が実現した場合について「超長期的には消費税率が一〇%に収まるとは思っていない」との見解を示した。社会保障改革にからみ御手洗会長が税率に言及したのは初。止まっている税や社会保障の改革を急ぐよう、政府に迫る狙いがありそうだ。
経団連は二〇一五年までの消費税率一〇%化をうたった提言をすでに公表済み。会見ではさらに「消費税を目的税として社会保障の財源にしてはどうか」と述べ、二〇年やそれ以降をメドに一〇%を超える税率を目指すべきだとの考えを示した。〇九年度の税制改正の議論に関しても「社会保障改革とあわせ、比較的早くスタートした方がいい」としている。
福田康夫首相が検討する三〇年ごろをメドにした温暖化ガスの国内排出量の中期目標について容認の構えを示した。「技術がないと(温暖化は)解決できない。技術の進歩を見込んで可能性を積み上げた方式というのが合理的だ」とも述べ、産業界にとって現実的な目標設定が望ましいとの認識を重ねて強調した。