20080701 日本経済新聞 朝刊

 生命保険協会が三十日発表した生保四十二社合計の四月の保険料収入は前年同月比〇・四%増の一兆九千百九十一億円だった。保険料収入が前年同月比で増加になるのは二〇〇七年五月以来十一カ月ぶり。年金商品などの販売回復が寄与したとみられる。個人年金保険の新規契約高は同二・七%増の五千六百五十億円。

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20080630 日本経済新聞 朝刊

 額賀福志郎財務相は二十九日、NHKのテレビ番組に出演した。二〇〇六年にまとめた「骨太の方針」に盛り込んだ社会保障費の自然増を五年間で一・一兆円抑制するとの目標について「三年目で挫折しては世界の信認を得られないし、国民の将来不安もぬぐえない」と語った。
 七月中にも財務省が策定する〇九年度予算の概算要求基準(シーリング)で、社会保障費を年二千二百億円抑制する従来路線を維持する姿勢を示した。抑制実現へ(1)後発医薬品の利用拡大(2)雇用保険の国庫負担の見直し――を検討すると語った。
 「消費税率が二〇%前後になっている一方で、所得税や法人税を下げているのが世界の姿だ」とも指摘。社会保障費の増大は国民が幅広く負担する消費税で賄うべきだとし、国際競争の観点から法人税率の引き下げに理解を示した。消費税の税収の全額を社会保障給付に充てる案については「有力な意見のひとつ」と評価した。


20080630 日本経済新聞 朝刊

 与野党で「たばこ増税」論議が活発になっている。日本の男性の喫煙率は四〇%弱で、米国の二四%や英国の二七%を大きく上回る。喫煙率が下がらない大きな要因が価格の低さにあるため、増税によってたばこの値段を上げて喫煙者を減らし、肺気腫や肺がん、循環器疾患などの病気を削減。国民の健康増進、国全体の医療費抑制にもつなげようとの考え方だ。
 二十本入り一箱の値段が英国並みの千円程度になるよう増税した場合、販売数量の大きな落ち込みがなければ八兆円程度の税収増につながるという皮算用もある。年金改革に来年度から二兆三千億円の財源が必要になるという国の台所事情が背景にある。
 だが、値上げの喫煙抑制効果は、健康と税収増の一石二鳥を狙う議員らの想定をはるかに超えるかもしれない。一箱千円になったらどうするか、喫煙者千人強に尋ねてみると、四人のうち三人にあたる七五%が「禁煙する(またはその努力をする)」と答えた。五百円に上げた場合でも四二%が禁煙に向かうという。「従来と同じだけ吸い続ける」は千円だとわずか四%、五百円でも一一%にすぎない。
 増税幅がどうあれ、たばこ増税に対する政府への反発は強い。「納得できない」「増税理由が理解できない」とした人が合わせて七〇%に上った。反発の理由では「まず税金の無駄遣いをやめるべきだ」が八二%を占めた。
 米国では連邦・州政府がたばこメーカーに医療費負担増の賠償を求める訴訟を起こし、数十兆円にのぼる賠償を勝ち取っている。これに対し、株主としてたばこ会社の収益配分を受け続けながら、医療費を抑制しようとする日本政府はいかにも筋が通らない。今回の調査でも「政府が日本たばこ産業(JT)株の半分を保有しながら健康のため増税するのは矛盾する」と考える人が四四%もいた。
 健康増進でも医療費抑制でも、先に考えるべきはJT株の扱いではないか。国が保有するJT株の合計時価は、年金改革財源の一年分に近い二兆二千億円強にのぼる。
(編集委員 小柳建彦)
 調査の方法 調査会社マクロミルを通じて六月二十―二十一日にインターネットで実施。全国の二十歳以上の喫煙者千三十人が回答。

20080630 日本経済新聞 朝刊

 資産運用の世界でよく耳にする「リスク」と「リターン」。このうち、リターンは一定期間の平均騰落率のことで比較的理解は簡単。逆に、勘違いしやすいのがリスクという言葉だ。
 リスクとは「ブレの大きさ」のこと。価格の上昇・下落幅が大きいかどうかで判断する。例えば、国債と日本株とを比較した場合、価格変動リスクが小さい国債の方が、値動きの激しい日本株よりリスクは低い。また、リスクの高い資産に投資するほど、その分リターンも大きくなるのが普通だ。
 ラップ口座などを通じて分散投資すると、リスクの軽減効果が期待できる。これは値動きの異なる複数の資産に投資することで、ポートフォリオ全体が一つの資産の値動きに引っ張られないようになるからだ。投資先の資産の組み入れ比率を変えるだけでリスクは変動することから、運用においては資産分散のさせ方が重要だ。


20080630 日本経済新聞 朝刊

 ファイナンシャルプランナーの八ツ井慶子氏 ファンドラップは長期・分散投資することが基本。従って、短期的な収益を狙う人には向かない。期待する収益と取れるリスクを測定した上で、自分に合った資産配分比率を算出してくれるのが利点だが、半面、契約後に一気に投信を組み入れるため、積み立てのような時間分散効果は期待しづらい。長所・短所を見極めて契約するか判断すべきだ。
 ファイナンシャルプランナーの目黒政明氏 高い手数料を払ってファンドラップを使い、指数連動型の投信で運用するのは意味がない。販売手数料が無料のノーロード投信などを自分で購入すればよい。結局はどれだけ有益な運用方法を提案してもらえるかにかかっているから、一任契約を結ぶ前に複数の証券会社で話を聞くのがよいだろう。
 マネックス・ユニバーシティの内藤忍社長 コストが高い上に、ラップ口座専用の投信でしか運用できず、どこまで相談員の目利きの効果が期待できるか不透明。コスト分を相殺できる運用成績をコンスタントに上げるのはなかなか難しいのではないか。例えば、ファイナンシャルプランナーに自分のニーズに合った投信と保有割合を定期的に相談した方が低コストで効果的な資産運用ができると思う。