20080630 日本経済新聞 朝刊

 額賀福志郎財務相は二十九日、NHKのテレビ番組に出演した。二〇〇六年にまとめた「骨太の方針」に盛り込んだ社会保障費の自然増を五年間で一・一兆円抑制するとの目標について「三年目で挫折しては世界の信認を得られないし、国民の将来不安もぬぐえない」と語った。
 七月中にも財務省が策定する〇九年度予算の概算要求基準(シーリング)で、社会保障費を年二千二百億円抑制する従来路線を維持する姿勢を示した。抑制実現へ(1)後発医薬品の利用拡大(2)雇用保険の国庫負担の見直し――を検討すると語った。
 「消費税率が二〇%前後になっている一方で、所得税や法人税を下げているのが世界の姿だ」とも指摘。社会保障費の増大は国民が幅広く負担する消費税で賄うべきだとし、国際競争の観点から法人税率の引き下げに理解を示した。消費税の税収の全額を社会保障給付に充てる案については「有力な意見のひとつ」と評価した。