20080707 日経MJ(流通新聞)

 この夏のボーナスが「増えた」人は昨年より一割少ない――。損保ジャパン・ディー・アイ・ワイ生命保険(渋谷達雄社長)がサラリーマン世帯の主婦に聞いた調査で、家計が「苦しい」と答えた人が半数を超えるなど厳しさを増す家計の実態が浮き彫りになった。ボーナスの貯蓄志向も強く、消費の先行き不透明感は解消されそうにない。
 今夏のボーナスと家計の実態をサラリーマン世帯の主婦五百人を対象に調査した。
 ボーナスの平均手取りは七十五万三千円で、昨夏に比べ二・六万円少ない。金額が「増えた」と答えた人は三七・〇%で昨夏より一二・二ポイント減った。逆に「減った」は二六・〇%で昨夏を五・八ポイント上回っている。
 ボーナスの使い道(複数回答)は貯蓄が五五・八%で最多。生活費の補てん(三六・四%)、ローン・クレジットの支払い(三三・二%)と続く。「国内旅行(帰省を含む)」は昨夏の三〇・四%から二二・四%に落ち込んだ。
 家計が「苦しい」としたのは昨夏より三・八ポイント多い五四・六%。「楽である」の四五・四%を上回っている。家計が苦しい中で削りたくない支出(複数回答)は、日々の食費(四四・八%)や子供の教育関連費(四三・二%)が上位だった。

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20080706 日本経済新聞 朝刊

 全国各地の中核的な病院を対象に日本経済新聞社が実施した調査で、回答した約五百五十病院の約六割が二〇〇七年度までの四年間に「医師が確保できない」という理由で診療体制を縮小していたことが分かった。復旧は一部にとどまり医師不足が病院の機能低下を招いている実態が浮かんだ。(医師不足は3面「きょうのことば」参照)=関連記事を医療面に
 世界的な大流行が懸念される新型インフルエンザに備え、行動計画やマニュアルを整備しているのは三割どまり。今の状態で流行が始まれば、医療現場は大きく混乱することが予想され、早急な対策が必要といえる。
 調査は五―六月、二百病床以上の約二千病院を対象に実施。有効回答率は二七・五%だった。
 診療体制の縮小は内科や産婦人科、小児科で目立ち、診療科を廃止した病院も約二割あった。医師の確保が難しいのは、厳しい労働実態を嫌って開業する勤務医が増えていることが大きな要因とみられる。
 救急医療の負担については約七割が「重くなった」と回答。救急搬送された患者の受け入れ先が長時間決まらない問題の背景の一つといえそうだ。
 新型インフルエンザへの備えに関しては、半数以上が自治体などと協議していなかった。流行時の診療体制について「未定」とした病院は入院で三七・七%、外来でも三五・一%。二割弱は発生に対応する組織や責任者を決めておらず、医療を提供し続ける体制づくりの遅れが目立った。
 経営面では半数以上が「経営状態が三年前より悪化した」と答えた。〇六、〇七年と二年連続で赤字の病院数が黒字の病院数を上回り、「医療費の抑制政策が経営を圧迫している」などの声が多く寄せられた。一方で、キャッシュフロー計算書を作成していない病院が半数を超え、経営努力が及んでいない側面も明らかになった。


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20080706 日本経済新聞 朝刊

 二〇〇八年四月にスタートした後期高齢者医療制度(長寿医療制度)と〇九年から始まる金融商品の新証券税制。この二つは表から見える負担だけでなく、制度がもたらす影響によって、意外な家計負担増につながる可能性がありそうだ。一回目は、後期高齢者医療制度や国民健康保険の保険料が年金から天引きされることによる「隠れた増税」について検証した。
 四月の開始早々から揺れに揺れる後期高齢者医療制度。同制度に対する批判の一つに「保険料の年金天引き」がある。「一方的な取り立て」「無慈悲」というのが批判の理由だ。
 年金からはこれまで、介護保険料と所得税が天引きされていた。四月からはこれに、後期高齢者医療制度の保険料と、一部自治体の六十五―七十四歳の国民健康保険加入者を対象に国保保険料の天引きも加わった(図A参照)。
 天引きを始めるのは今年十月以降という自治体も少なくないが、今後も実施自治体は増える見通しだ。さらに地方税法の改正を受け、〇九年十月からは住民税も天引きされることになった。
 「天引きに協力するのはやぶさかではないが、天引き額にミスがあった。目に余る行政の失態」(福岡県の七十代後半の男性)。「税や保険料の天引きは政治や税制度への関心の低さにつながる。新たな保険料の天引きは絶対反対」(東京都の七十代後半の男性)
 六月、日経生活モニターに年金から保険料や税金が天引きされることについて意見を聞いたところ、反対する読者からはこのような声が寄せられた。
口座振替は届け出を
 モニターの中には、こんな意見もあった。「妻の年金から介護保険だけでなく後期高齢の保険料まで天引きされるということは、自分の所得控除の額が減ることなので困る」(東京都の七十代後半の男性)。保険料を個々人の年金から天引きすることによって生じる「隠れた増税」に、気が付いている読者が既にいるわけだ。
 政府・与党による後期高齢者医療制度の見直し策を受け、厚生労働省は六月末、保険料を口座振替でも納付できる選択の要件を明らかにした(表B参照)。過去二年間、国保保険料を確実に納付した人や、収入が百八十万円未満で代わりに保険料を納付する家族がいれば、年金からの天引きではなく、口座振替を選択できる。ただし放っておけば天引きのままで、十月に支給される年金から天引きを止めるには、八月上旬までに市区町村に届け出る必要がある。
 では実際、年金からの天引きと口座振替では税金がどのように違うのか。
 表Cは世帯主である子供が後期高齢者医療制度に加入する七十五歳以上の両親と同居しているケース。両親は共に年金収入が百八十万円未満で、表Bの(2)に該当する。両親がそれぞれの年金から保険料を天引きされた場合、子供の社会保険料控除の中に、両親分の保険料を入れることはできない。
 口座振替にすれば、世帯主の口座から保険料を支払えるが、天引きの場合はそれぞれが支払うことになる。税理士の佐藤正明さんは「(天引きだと)支払った人が明らかである以上、それ以外の人の社会保険料控除には使えない」と説明する。
 表Cのケースでは、もし親の保険料を子供が口座振替で支払い、子供の社会保険料控除の対象にできれば、世帯で所得税と住民税を合わせて二万二千八百円節税できる。
きちんと説明なく
 表Dは夫婦二人世帯で共に後期高齢者医療制度に加入しているケース。夫婦それぞれが年金天引きで保険料を支払うと、夫の社会保険料控除に妻の保険料を算入できない。もちろん妻は、自分が支払った分の保険料を所得から控除できるが、百二十万円の公的年金控除と三十八万円の基礎控除を足した百五十八万円より年金収入が少ない場合、社会保険料控除を使う前に所得がゼロになるため、控除枠を使い切れない。
 ファイナンシャルプランナー(FP)の深田晶恵さんは「負担額の増加はわずかかもしれないが、いつの間にか税金が増えることに対して、きちんと説明がないのはおかしい」と警鐘を鳴らす。〇九年の確定申告の時期になって初めて、所得は変わらないのに税金が増えたことに気が付くということになりかねない。
 表に挙げた二例のほかにも、夫が七十四歳以下で国保に残り、妻が七十五歳以上で後期高齢者医療制度に入った場合も増税につながる可能性がある。夫が妻の分の保険料を控除に使えなくなることにより、夫の収入によっては来年度の税金が今年度に比べ増えることになる。
 一方、世帯主の夫が七十五歳以上で後期高齢者医療制度、妻が七十四歳以下で国保というケース。国保は原則、世帯主に保険料の納付義務がある。表Aにもあるように妻の年金からは天引きされないため、引き続き、夫婦の保険料を夫の所得から控除できる。
 口座振替ならば、一度手続きをすれば天引きと同じく保険料をいちいち納付する手間は省ける。「口座振替に切り替えるには申請が必要なので忘れずに」と深田さんは助言する。
 年金天引きから、世帯主や配偶者による保険料の口座振替に切り替えることによる税制上の取り扱いについて、国税庁は「厚労省の政令改正の内容を見て判断したい」として、まだ明確な方針を示していない。ただ社会保険料控除は、生計を一つにする配偶者や家族が保険料を支払った場合、実際に支払った人が受けられるのが原則。社会保険料控除を受けたい人の口座から振り替えれば、隠れ増税を防げるはずだ。(手塚愛実)
【図・写真】年金からは税金や保険料が天引きされている

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20080705 日本経済新聞 朝刊

 損害保険大手六社の六月の保険料収入は前年同月比三・九%減の五千六十五億円だった。ガソリン価格の上昇などから新車販売が低迷し、主力の自動車保険の保険料収入が〇・九%減の二千四百八十七億円だった。六社は東京海上日動、三井住友海上、損保ジャパン、あいおい、日本興亜、ニッセイ同和。

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20080705 日本経済新聞 朝刊

 財務省の杉本和行、津田広喜新旧次官は四日、記者会見した。杉本新次官は「社会保障の財源確保に向け、所得、消費、資産の課税のあり方を総合的に検討する」と述べ、歳入改革に取り組む考えを示した。来年度予算編成については「(社会保障費の年二千二百億円抑制を定めた)骨太方針二〇〇六に沿って厳しい概算要求基準を設ける」と述べた。
 津田前次官は「これまでの努力で歳出の削減・効率化は進んでいる。今後は歳出歳入の両方について今まで以上の(改革の)努力が必要だ」と語った。
 杉本新次官はこれに先だって日本経済新聞と会見し、化石燃料に課税する環境税について「今秋の税制改革論議で、低炭素化社会の実現という観点から環境税を含めて話し合われる」との見通しを示した。

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