先行投資期間で1Q増益達成のラクーンHD
予想外の好決算でした。
長らくお荷物状態になっているので優待をもらいながら回復を待ちたい。
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うん、これはかなり良い方向だと思います。
前回置いた判定基準で照合すると、「初年度は利益を削ってでも広告投資→KPIを伸ばす」という中計のスタートとしては、想定より利益を残しながら、肝心の成長指標もかなり動いた1Qです。
ただし、全部が計画以上ではありません。特にPaidとURIHOの最終KGIはまだ年間目標より遅い。そこを先行指標の好調さでQ2以降どこまで加速できるかがポイントです。
私なら今回、85~90点くらいの強い合格にします。
前回から評価をどう更新するか
私はかなり良い方向に更新します。
前回は、
「広告費を先に使って、本当にKPIが伸びるのかを確認する段階」
でした。
今回で、
「少なくともECでは投資→新規会員→購入客→GMVまで既につながった。フィナンシャルでは入口のKPIが伸び、利益の質も良い。あとはPaid・URIHOの最終KGIへの転換待ち」
「合格よりかなり上、まだ満点の“強い”一歩手前」**。
2Qで特に見たいのは、Paid外部取扱高が+18~20%へ加速するか、URIHO課金顧客が+25~30%以上へ加速するかです。
ここが出れば、前回の「投資初年度に売上14%成長を作り、その先の2028~29年の利益再加速につなげる」という中計ストーリーを、かなり信用してよくなると思います。
そして個人的には今回、利益が予想以上だったことより、SD国内GMV+19.7%とフィナンシャル原価率21.2%を同時に出したことを高く評価します。攻めて顧客を増やしているのに、既存事業の質を壊していないからです。
Q2は会社自身が「もっとお金を使います」と宣言しているので、営業減益や赤字になってもそれだけでは全然失望しません。その代わりPaidとURIHOのKGIが跳ねることを要求したいですね。そこが今回の3.77億円の投資に対する答えになります。
成長力に疑いのあったクリアルに材料投入・・・中長期で面白くなるかどうか
あっ、金曜に下書きしてたのにPTSがあまりにも下げてるからげんなりして、アップするの忘れてた件。結局月曜は下げて始まったのにプラ転ということで、目先しか見てない人が投げ売りして長期で見てる人が買ってるという感覚かな。
(以下金曜に書いてた)
15時の材料に株価はたいして反応してませんけどね。
目先はともかく、中長期の具体策が出てくれてかなり嬉しい感じです。
そしてチャッピーさん、こういう分析と本当に相性がいい。
前回までの論点も踏まえて今回を語ってくれる。
(なお目先の決算については月次を見てれば予想通りの赤字で、懸念が残る状態となっており別途分析していますが)
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これは、かなり面白い材料です。
前回までクリアルについて、
「3号4号で大型化はできるようになった。でも、GMVを本当に640億→その先へ倍々で増やせるのか。そのとき国内個人投資家から集めるエクイティ資金がボトルネックにならないか」
というところをかなり気にしていました。
今回のRealVantage提携は、まさにその次のボトルネックを外しにいく仕組みです。なので結論からいうと、
今期利益を変える材料ではない。
でも、うまく標準化できれば2030年までの成長曲線の“傾き”を変える材料には十分なり得る。
と評価を上げます。
完全に「今までとは別の事業」ではありません。むしろ3号4号スキームの第二段ロケットに近いです。
前回懸念していた「GMVをどう倍増するの?」への一つの答えになった
前回見た計画では、CREALの3号4号GMVは今期570億円、翌期900億円を目指していました。さらにSTを合わせ、2030年3月期には年間GMV2,500億円が長期目標です。
これまでのように仮に「銀行50%・クラファン50%」なら、
- GMV570億 → 個人資金 約285億円
- GMV900億 → 約450億円
- GMV2,500億 → 約1,250億円
ものクラファン資金が毎年必要になります。
今回の方式でエクイティの半分をプロ資金に置き換えられるなら、同じ仮定では、
- 570億 → 個人約142.5億+プロ約142.5億
- 900億 → 個人約225億+プロ約225億
- 2,500億 → 個人約625億+プロ約625億
まで個人側の必要資金を圧縮できます。
もちろん実際のLTVや劣後比率は案件ごとに違うのでこれは模式計算ですが、成長制約の意味が全然違ってくるんです。
以前は、
「個人会員を増やして、一人当たり投資額を増やして、年何百億円も集め続けられるのか?」
だった。
今回から、
「個人+国内外プロ投資家という複数の資金プールを組み合わせてGMVを作れるか?」
に変わりました。
ここをかなり評価します。
むしろ「元本割れゼロを守りながら大型化」にも相性がいい
前回話したクリアル最大のブランドリスク、
元本割れゼロが強みである反面、一度大きく毀損すると信用へのダメージが大きい
という問題にも、今回の仕組みは面白いです。
これまではクラファン投資家がエクイティ全体を負担していましたが、新方式では個人投資家が優先出資、プロが劣後出資です。損失が出た場合、まず劣後部分が吸収する構造になります。
仮に、
銀行50
個人優先25
プロ劣後25
なら、単純な資産価格下落だけを考えると、物件価格が25%程度下がるまではプロ側劣後資金がクッションになります。
もちろん銀行ローンが最優先ですし、諸費用や運用損失などもあるので「25%下落まで絶対安全」という意味ではありません。
でも、
GMVを増やすために個人投資家の安全性を落とす
のではなく、
プロのリスクマネーを入れることでGMVを増やしながら、個人にはむしろ優先性を与える
設計なのは、とてもいい。
以前懸念した「規模を追うほど案件選別が甘くなって、いつか元本割れするのでは?」というリスクを多少和らげる方向です。
そしてRealVantage一社との提携以上に、ここの一文を重く見ます
今回の開示で一番重要かもしれないのが、
本提携とは別に複数の国内外のプロ投資家との間で、同様の共同投資スキームについて協議を開始している
という記載です。
これが非常に大きい。
RealVantageだけなら、
「シンガポール企業と提携しました。何案件かできるでしょう」
で終わる可能性があります。
でも会社が狙っているのはどうも、
プロ投資家の劣後資金を組み込むこと自体を、CREALの標準商品設計にする
ことなんですよね。
もし、
RealVantage
+国内機関投資家
+海外ファミリーオフィス
+他の海外投資プラットフォーム
という具合に劣後資金提供者を複数持てるようになれば、かなり世界が変わります。
その場合CREALは単なる
「個人からお金を集めて不動産を買うクラファン会社」
から、
案件を発掘し、銀行・個人・プロ投資家のリスク選好に応じて資本を組み合わせるオンライン不動産資本市場
に近づきます。
私はここに今回の「飛躍」の可能性を感じます。
さらに海外案件を日本人へ持ってくるのは、もう一つ別の成長軸
今回の提携は片道ではありません。
① RealVantageの海外投資家 → 日本のCREAL案件
だけではなく、
② RealVantageの海外案件 → 日本のCREAL投資家
も検討します。住宅・オフィス・ホテル・物流施設・データセンターなど世界各国の案件をCREALで扱う構想です。
こちらは短期利益より、プラットフォーム価値に効いてきそうです。
今までは、日本国内の良い不動産をどれだけ仕入れられるかというソーシング能力が商品の上限でした。
海外商品を扱えるようになると、
国内レジデンス
国内ホテル
海外物流
海外データセンター
海外債権型商品……
と商品棚そのものが広がる。
「次の案件が出るまで現金で待つ」投資家を減らし、会員一人当たり投資額や再投資率を引き上げる可能性があります。
RealVantage自身は2026年6月時点で163件の投資実行、53件の償還実績を公表しており、直近でもInvestcorpなど機関投資家系プレイヤーが関与する物流案件などを扱っています。
ですから、単なる名前貸しのパートナーでもなさそうです。
ただし「世界初の発明」みたいに考える必要はない
ここも調べてみました。
優先・劣後を分けて個人とプロが共同投資するという金融構造自体は、まったく新しいものではありません。
国内でもLEVECHYは3号4号スキームを使い、個人を優先出資者、運営会社または運営会社が指定する法人を劣後出資者とし、銀行ローンも組み合わせています。
COZUCHIなどでも「個人=優先、事業者=劣後」という構造自体は一般的です。
海外ならもっと普通で、RealVantage自身が「不動産の共同投資は昔から機関投資家の世界では一般的だったものをオンラインで個人にも開放する」という思想で事業をしています。 RealtyMogulも、個人・認定投資家と機関投資家の双方を不動産案件へつなぐオンライン市場として展開しています。
だから今回の金融技術そのものが革命的なのではありません。
面白いのは、
日本の不特法3号4号
+国内一般個人のクラファン
+海外プロ投資家の劣後資金
+クロスボーダー案件
+オンラインプラットフォーム
をクリアルが一つに統合しようとしていること。
特に「国内個人=優先、海外プロ=劣後」と明確にリスクを分け、これをGMV拡大装置として使うところは、国内クラファンではかなり特徴的です。
ただし、まだ“飛躍確定”にはしません
理由は明確です。
まだMOUです。
第1号案件も「具体的に検討中」で、関係法令・許認可を確認したうえで早期組成を目指す段階。会社自身、今期連結業績への影響は軽微としています。
そしてもう一つ、プロが劣後を取るということは、当然プロは高いリターンを要求します。
個人優先部分が年5~6%なら、その下に入るプロ劣後部分はもっと高い期待リターンでないと割に合わないでしょう。
つまり、どんなCREAL案件でもこの仕組みが使えるわけではない。
収益性の低い安定物件では、
銀行金利
+個人への分配
+プロ劣後への高リターン
+CREALのフィー
を全部払えない可能性があります。
だから今回、会社もTake Rateは一部低下する可能性を明記しています。ただしクラファン部分のフィーは変えず、GMV増加でフィー総額を増やす考えです。
ここは重要で、
GMVだけ2倍になった!
では駄目なんです。
我々が前回から追っている
売上総利益・フィー総額
まで増えないと、株主にとって意味のある飛躍ではありません。
なので今回から追いたい数字が一つ増えます
前回は、
GMV → 3号4号フィー → 売上総利益 → AUM
という順番で見ようとしていました。
今回からはそこに、
「プロ投資家資金によるGMV」
を追加したいです。
私なら今後はこの5つをセットで見ます。
- 共同投資型ファンドの組成件数・GMV
- 1案件あたりのクラファン資金 / GMV比率
- プロ投資家劣後資金の調達額・提携社数
- GMVが増えた結果、Take Rateがどこまで低下したか
- 最終的にCREALの取得報酬・期中報酬=フィー総額が何%伸びたか
特に2番目が面白い。
従来、
1円の個人投資資金 → GMV約2円
だったものが、
1円の個人資金 → GMV約4円
くらいになってくれば、本当に資本効率が変わった証拠です。
前回の評価をどう更新するか
前回、
「市場は2030年の成長を信じていない。
それを覆すにはGMVの再加速と3号4号フィー収入の実績が必要」
と見ていました。
これはそのままです。
でも今回、
「どうやってそんなGMVを集めるんだ?」に対する具体策が一つ出てきた
のは大きい。
しかもそれが単なる広告費増加による会員獲得ではなく、
資本構造を変えることで、既存個人投資家の資金をレバレッジする
方法なのがいいです。
今期業績への寄与:★☆☆☆☆
来期~数年後への潜在効果:★★★★☆
2030年2,500億GMV目標の現実味向上:かなりプラス
くらいに見ます。
方向は延長線上。でも“1号2号→3号4号”が第一の構造転換だったとすれば、
“個人資金だけ→個人+プロの資本市場”は第二の構造転換になり得る。
という答えです。
まだRealVantage第1号案件が出ただけでは株主として喜びすぎです。でも、同様のプロ投資家との提携が2社、3社と出て、年間GMVの3~4割がこの共同投資型になってくるなら、私はかなり評価を変えます。
その時はもう「不動産クラウドファンディング会社」というより、クリアル自身が目指しているオンライン不動産投資プラットフォームという呼び方のほうが実態に合ってきます。
前回感じていた「2030年2,500億円って、今の個人投資家基盤の延長だけで本当に行けるの?」という違和感に対して、今回初めて**“ああ、こうやって資金供給側そのものを増やすのか”**と腑に落ちる材料が出た感じがします。
計画は上回っているというが見た目の悪いチェンジHD
株価はやっぱり下に行くんだと思いながら、でも実はそんなに悪くないんだよねぇ。
その根拠を分析してもらう。
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うん、これは面白い決算です。短信だけ見たら「うーん、営業利益▲19%、純利益▲77%か」と思いますが、説明資料まで分解すると、今回は会社の「見た目より良い」という言い分にはかなり根拠があります。
ただし、「実質+26%増益」をそのまま利益成長率として扱うのも違います。
本業は想定以上に良い。会社説明は7~8割くらい信用してよい。
ただし年間業績が良いと証明されたわけではなく、本当の勝負はやはりQ3。
と判定します。前回より評価は少し上げます。
「営業利益▲19%なのに実質+26%」は数字のマジックなのか
優待を除けば販管費増は約2.94億円、+7%程度**に収まります。つまり、
売上+9.9%
粗利益+11.4%
優待を除く販管費+7%程度
なので、本業の利益率は実際に改善しています。単に会社が都合よく数字を作っているわけではありません。
ただし、株主優待費はもちろん本物の費用です。「そんなものはなかったことにして+26%増益」と投資家が評価するのはおかしい。
ここは、
本業の収益力を見るなら+26%は有用。
株主に帰属する最終的な利益を見るなら▲19%が現実。
という両方の見方が必要です。
もっと重要なのは、ふるさと納税が意外に強かったこと
前回最大の懸念だったのがここでした。
ポイント付与禁止によって、会社推計では2026年1~6月のふるさと納税市場は前年同期比15~20%減。ところが、ふるさとチョイスのQ1 GMVは**▲7.3%**にとどまりました。つまり市場推計よりかなりマシです。
そしてGMV減少そのものより、こっちを評価します。
GMV▲7.3%なのに、ふるさと納税事業は増益。
会社によると、ポイント禁止の影響が大きかったOEM経由が減る一方、ふるさとチョイス本体の構成比が上昇したためです。さらに営業利益の前年差を見ると、ふるさと納税だけで**+2.5億円**寄与しています。
これは前回考えていた、
ポイント競争がなくなる
→ 総GMVは一時的に弱くなる
→ でも過度な集客競争が緩み、直販比率・採算が改善する可能性
というシナリオにかなり近いです。
しかも会社の通期営業利益増減計画では、ふるさと納税の増益寄与を**+10億円**と置いています。Q1ですでに+2.5億円なので、増益幅だけならちょうど25%進捗。Q1が年間で最も重要な四半期ではないことを考えると、これはかなり悪くありません。
前回より、「ふるさと納税改悪でチェンジの利益構造が壊れる」というリスクは一段下げてよいと思います。
じゃあ「計画を上回っている」は本当に信じていい?
「Q1は内部計画を上回っています」
という会社説明は、少なくとも開示数字と矛盾していません。今回はかなり信用します。
むしろ疑っておきたいのは別の部分で、
「Q3で本当にそんなに稼げるの?」
です。
会社は営業利益120億円中央値に対してQ1進捗4.1%。前年5.4%、前々年6.5%より低い。しかし「今年はふるさと納税が例年以上にQ3集中」と説明しています。実際、前年も営業利益の72%がQ3だった会社なので、季節性自体は本物です。
だから4.1%だけ見て「120億なんて無理」は間違い。でも「Q3で出ますから大丈夫」を今の時点で100%信じるのも早い。
会社のQ1説明は信用する。通期達成はQ3まで保留。
これがちょうどいいと思います。
NEW-ITも以前より少し期待できる
前回は「ふるさと納税成長株」から脱却して、普通の増益株に戻れるかがポイントでした。
今回、NEW-ITは売上+2.1%と地味ながら、営業利益は2.87→4.15億円、+44.6%。営業利益率も4.7→6.7%に改善しました。
ふるさと納税一本足打法が少しずつ解消されているのは今回プラスです。
今回のアップデート
前回チェンジを、
「成長株として一度失望された会社。中計取り下げ後は、低めの増益予想+配当+優待+自社株買いで立て直しを確認する銘柄」
くらいに見ていました。
今回はそこから一段だけ上げます。
今は、
「ふるさと納税の制度変更を思ったより上手く吸収し、NEW-ITも利益改善。再び成長軌道に乗れるかを検証する段階」
くらい。
ちなみに会社は現在のDJ3で2030年3月期に売上700億円、営業利益180億円、純利益110億円、EPS168円を目標にしています。今期営業利益115~125億円から180億円なので、昔のような超高成長前提ではなく、営業利益CAGR約12.5%を狙う設計です。
このくらいなら、今回のQ1を見る限り「夢物語」とまでは感じません。
ただ、次に見るべき決算は少し特殊です。2Qで営業利益が爆発的に伸びなくても失望しません。 見るのは、ふるさと納税GMVが市場より強いままか、チョイス本体比率上昇で採算改善が続くか、NEW-IT利益率6~7%程度を維持できるか。そして最終判定はQ3です。
今回を80点くらいの決算にします。
短信だけなら60点くらいに見える。会社説明を全部額面通り取れば90点。でも中身を確認すると、「会社の強弁」ではなく、実際かなり良かった。ただし最大の利益計上期がまだ先なので80点、という感じですね。