こんばんは。
InBanです。
最近寒くて本当に閉じこもっていたいんですけど、仕事上外にいる時間が多くて、足がとう②しもやけのようになってしまいました。
お湯につけると痛くて…Y(>_<、)Y
あれってどうすればいいんですかね?
指はいつの間にか切れるし、耳は千切れるんじゃないかってくらい痛いし。
早く春が来ればいいのに。
「え?私にも?」
…………
…………
「余計なお世話だよ!!!!!」
『19. 夏祭りの奇蹟』 ②
「もしもし」
美保ちゃんは相変わらず明るく電話に出てくれるので、こちらとしても気持ちがいい。
「今レポート終わったよ。あのさ、もし良かったらね、これから夏祭りに行かない?」
美保ちゃんはすぐにOKしてくれ、時間を決めた。
「じゃあ、六時ね」
約束してから俺は急いで支度をした。
『そういえば、前にこの部屋を使っていたやつも祭りが好きじゃったな』
春姫がしみじみと言った。
「結構好きな人多いよね。ハルカも好きだし。春姫も来るか?」
『遠慮しておく。お主と一緒だとお主にばかり気をとられて周りに集中できないからな』
「ひどいヤツだな。俺のことは大丈夫だって」
と言ったが、これは春姫なりの気の遣い方なのだと思い、しつこく誘わずにいた。
「じゃあ、行ってくる」
『健闘を祈るぞ。いい報告しろよ』
春姫はしれっとプレッシャーを与えて見送った。
今回は俺のほうが早く着いた。
「アツヤ君、早いのね」
「いや、いつも美保ちゃんを待たせているからね」
「いつも私が早く来てしまうだけなのよ」
美保ちゃんは苦笑いをした。
「アツヤ君て、お祭りとか好きなの?」
「うん。結構好きかな。最初は付き合いで行ってたんだけど、今じゃ俺のが好きになっちゃって」
今日美保ちゃんはなんと、お祭りだということで浴衣を着てきた。
俺はそれにばかり目を奪われている。
「美保ちゃん。浴衣似合うね」
美保ちゃんの浴衣は水色がベースでその周りに金魚と雫の絵が描いてあるもので、美保ちゃんの白い肌にとても合った。
「ありがと。やっぱお祭りだし」
神社に着くとまず、一通り屋台を回った。
屋台の数もすごく多かった。
「美保ちゃんなんか食べてきた?」
「ううん。時間も時間だし、せっかくだから屋台で食べたいなと思って何も食べないで来たわ」
そこで、俺たちはもう一回屋台を巡り、俺はお好み焼きを、美保ちゃんはたこ焼きを買った。
それ以外にもわたあめを買った。
神社の境内が人気がなかったのでそこで食べることにした。
境内は階段を登るので少し高い。
そこから屋台が並んでいるのを見ることができた。
あたりはだんだん暗くなってきて、屋台の明かりがきれいだった。
しかも、結構静かなので話をするのにも絶好の場所だった。
なぜ、みんなここに来ないのか不思議だった。
「美保ちゃんて好き嫌いないの?」
俺たちは買ったものを半分して食べた。
美保ちゃんがおいしそうに食べるので俺はこんな質問をした。
「私は好き嫌いはないかしら。何でも食べるわね。アツヤ君はあるの?」
今後は美保ちゃんが質問をした。
「俺はトマトが嫌いかな。あれだけは食べれない」
俺がそう言うと、美保ちゃんはなんで嫌いなの?と言いたげな顔をした。
ここは薄暗くてほのかな提灯の明かりしかないので怖いかと思ったが、俺はこの雰囲気が嫌いではなかった。
美保ちゃんは逆に嫌いなのかと少し注意してみていたが、どうやらリラックスしている様子なので安心した。
嫌いだったら違うところに行こうかとか言ったり、辺りを気にしたりするはずだ。
でも、美保ちゃんはたった今たこ焼きを完食した。
「アツヤ君」
美保ちゃんはお好み焼きに少し手をつけた後に言った。
「なに?」
「なんで、私を好きになったの?」
そう言われたあと、確かに俺は美保ちゃんからどうして俺を好きになったのかは聞いたが、俺からは話してはいないなと思った。
そうだ。美保ちゃんは初めて男の人と付き合う。
相手がなんで自分を好きなのか気になるのは当然だろう。
「そうだよね。俺話してないよね。あのね、通学途中にたまに美保ちゃんを見かけてさ、それから気になっていたんだ。いつも外とか見てる美保ちゃんの横顔とか、髪とか、指とか。とにかく全部が気になってさ」
俺は話していて気持ち悪いと思われたか不安になった。
改めて自分の行動を思い返したら、ずっと美保ちゃんを見ているので変態みたいだった。
でも、美保ちゃんは笑って「ありがとう」と言ってくれた。
「私はアツヤ君の優しいところや、人を気遣ってくれるところが好き」
美保ちゃんは改めて好きと言ったことに対して照れていた。
その姿が可愛かった。
「ここ落ち着くね」
俺はここだからこういう話ができたのだと思い、美保ちゃんに共感を求めた。
美保ちゃんも頷いた。
「ねえ、花火とかってしていいのかしら?」
美保ちゃんが言った。
「小さいのなら大丈夫かもね」
俺たちは近くのコンビニで線香花火を買った。
祭りに浴衣に花火。最高のシチュエーションだ。
境内に着くと、早速俺は美保ちゃんの持っている線香花火に火を点けた。
花火は小さいけど、それなりに激しく火花を散らした。
美保ちゃんはその火が落ちないようにそうっと見ていた。
俺も火を点け、風で火が消えないように注意しながらどちらが長く持たせることができるか競争をした。
「…ねえ、アツヤ君」
「ん?」
「私、初めて付き合う人がアツヤ君でよかったわ」
花火を見ながら美保ちゃんは言った。
なんという反則わざ…
案の定動揺した俺の線香花火は落ちてしまった。
美保ちゃんはそんな俺を見てニコッと笑った。
その姿を見て、俺は美保ちゃんにキスをした。
一瞬の出来事だったが覚えている。
美保ちゃんはびっくりして口を押さえたが、その後、俺のした行為が理解できたようで、また照れた。
俺も美保ちゃんの顔が見れなかった。
中学生みたいでおもしろかったが。
しかし、次の瞬間、今度は美保ちゃんから俺にキスをし返してくれた。
コオロギの鳴き声の聞こえる中、俺たちは残りの線香花火に火を点けた。
はい。
お疲れ様でした。
少し、甘酸っぱい気持ちになりましたでしょうか?
次回は少し春姫の話をしようと思います。
なぜ、春姫が生まれたのか。
どのようにして生まれたのか。
アツヤ君はその身をもって知ることになります。
それではまた次の章で会いましょう。
バイバInBan。