諸行”株”常 ~私的テクニカル分析のススメ~ -2ページ目

サイコロジカルライン

RSIに続いてオシレーター代表格であるサイコロジカルラインを紹介します。

この指標が示す関係は“サイコロジカルライン+上昇幅・下落幅=RSI”
ということでRSIの前に紹介すればよかったかもしれません…。

サイコロジカル(心理的な)ということからもわかるように
投資家の心理は株価の上昇が続けば、ますます強気に傾き、
一方、株価の下落が続けば弱気に傾きがちになります。
したがって、市場が強気で満たされると相場のピークとなります。
一方、市場が弱気で満たされると相場のボトムとなります。
そして、投資家の心理状態を数値化して示したテクニカル指標です。

              過去n日(週)間の株価上昇日の合計日(週)数
サイコロジカル(%)=――――――――――――――――――――×100
                       n
nの期間は日足で8、12、22日であり、週足は8,13週です。

サイコロジカルラインが75%以上では売り、25%以下では買いのシグナルとなります。
これは75%以上になったらすぐ売りというわけではなく、
75%点に下落してきたときのほうが適しているでしょう。

RSI

今日はRSIについて紹介します。
RSIは比較的(?)メジャーなテクニカル指標のひとつでしょうか…。
そもそも、RSIは亜米利加のテクニカル・アナリストのJ.W.ワイルダー氏が開発したものです。
RSIはテクニカル指標の中でもオシレーター(日々の値動きから、相場の強弱を表す指標)の一種です。
他にはサイコロジカルラインやストキャスティクスがこれに分類されます。

RSIの計算方法はいたって簡単です。
     上昇日(or週)の上昇幅の合計
RSI(%)=―――――――――――――×100
     下落日(or週)の下落幅の合計
でいいのです。
上記からもわかるようにRSIの適用となる期間が必要なことがわかると思います。
期間は9、14、30、42、52日など様々です。

見方は70%を上回ると買われすぎ、一方30%を下回ると売られすぎとなり、
それぞれのシグナルとなります。
しかし、70%や30%を過ぎたからといってすぐに売買というわけではなく
そのような状態で推移する可能性もあります。
ですから、RSIは見極めが肝心です!
このような時は再度株価のトレンドを確認するといいかもしれませんね。

信用取引残高

信用取引とは証券会社が顧客に対して有価証券の貸付または立て替えを行って行う株式の売買取引です。
つまり、「株を買いたいけど元手がない」や「売りたいけど売る株がない」というときに証券会社から株を借りて行う取引です。
また、弁済期限までにその借りた株を証券会社に返さなければなりません。
したがって、借りた株が証券会社にかえっていないという状態が存在します。
そのうち買付株数を「信用買い残高」、売付株数を「信用売り残高」と呼びます。

この信用取引残高が指標となるのです。
見方としては、信用買い残高が株価上昇時に上昇すれば買い!
       信用売り残高が株価下落時に下落すれば売り!
簡単ですね。

なお、株価上昇時に信用売りが増加したり、株価下落時に信用買いが増加するのはナンピン(当初買い付けた有価証券の価格が大きく下がったために、平均買付コストを下げるために、さらに買付けること)が原因です。

価格帯別売買高

出来高を説明したら、次は価格帯別売買高でしょうか。
私としては気になる指標の一つです。

価格帯別売買高とはチャート内でのそれぞれの出来高が
どのくらいの価格で取引されたかを分布させたものです。
つまり、出来高が日にちベースのものであれば価格帯別売買高は価格ベースのものですね。
チャートの価格を起点として日軸と平行に引かれた棒グラフで示されます。
まぁ、2次間数で言うところの"y=価格(0<x<出来高)"といったところでしょうか。

この棒グラフが高いということはその株価で売買した数が多いということです。
したがって、棒グラフの長いところは目先の上値を抑えるのに適していると言えます。
ある価格で取引した数が多いわけですから
上値としてみるのは当たり前かも知れませんね。
ある価格以上の価格の棒グラフのものは評価損をしているわけですから…。

出来高

忘れていたことがありました。基本中の基本「出来高」を紹介するのを忘れていました。
出来高とは読んですぐにわかるように売買注文が決まった数量を表しています。
特徴として、出来高は株価に先行しているといわれます。
つまり、出来高が上昇したらまもなく株価が反転することを表しています。

出来高には株価移動平均線のように出来高の移動平均線もあります。
この場合も株価移動平均線と同様に扱って考えていいと思います。
↑なんか、表現が弱気ですね。それもそのはず、出来高平均線は管理人もよく知りません。
勉強します。
勉強して詳しくわかったら、またの機会にでも紹介させていただきます。

乖離率

乖離率には2種類あります。
一つ目は株価と移動平均線の乖離率、二つめは移動平均線同士の乖離率です。
これまで紹介したものでトレンドラインや移動平均線のグランビルの法則などの多くがある線に対して離れるとその基準としている線から離れすぎないように基準線に近づいてくることが多くあります。つまり、大幅に基準線に対して乖離しすぎた場合、修正されやすいということです
このようなときに乖離率を用いればある程度の指標になります。
ここで、乖離率で注意しなければならないことがあります。乖離率はその名のとおり乖離の度合いを示すだけなのでトレンドの状況は反映されていません。ですから、乖離率単独で用いるのはリスクが高いということには注意してください。

株価移動平均線

ゴールデンクロスとデッドクロスはどのようなものかを昨日は紹介しました。今日は両者の代表例としてゴールデンクロスの交差の仕方により期待感がどのようにが違うかを紹介します。
まず、短期平均線が緩やかに上昇している長期平均線を鋭くクロスした場合です。
長期線はトレンドの把握ができると紹介しました。したがって、トレンドは緩やかに上昇しているうえ、なおかつ最近は特に上げているということになります。よって、株価が急騰しているということがわかります。買いシグナルと読めます。
ただし、急騰するということは急落するリスクも負っているわけですから注意は必要です。
次に短期平均線が緩やかに上昇している長期平均線を比較的鋭くクロスした場合です。
これは、先ほどに比べれば短期で急騰しているわけではないので急落のリスクは少なくすむといったところでしょう。買いシグナルのうち比較的安全性の高いということができます。
短期平均線が少し上昇している長期平均線を緩やかにクロスした場合です。
この場合がもっとも安全性の高い買いシグナルです。これは、上記のものは短期線が鋭くクロスしているのに対して緩やかです。よって、急騰はしていなく比較的調整局面に入りにくいため急落の可能性は低いでしょう。
ここまでの3つが買いのシグナルでした。しかし、ゴールデンクロスといってもすべてが買いのシグナルというわけではありません。注意が必要な部分です。
一つ目は短期平均線が横ばいの長期平均線をクロスした場合です。
これは、トレンドが弱いときに起こることがあります。このときに短期線がクロスしたからとはいえトレンドが定まっていないわけですから買いシグナルということはできません。
二つ目は短期平均線が下落しているしている長期平均線をクロスした場合です。
これは、先ほどよりトレンドが弱いというよりも下落トレンドです。よって、買いシグナルとはみなすことはできません。

株価移動平均線

前回、前々回と株価移動平均線での売り・買いのシグナルを判断するものとしてグランビルの法則を紹介しました。今日はもうひとつの方法の「クロス・オーバー法」を紹介します。
このクロスオーバー法は株価移動平均線の短期・中期・長期のものを用いてそれらの線が交差するときを売買のタイミングとします。交差の仕方で名前がゴールデン・クロスやデッド・クロスと異なる呼び方で呼ばれています。
ゴールデンクロスはまず株価がクロスする平均線の上にあるとき短期平均線が中期もしくは長期平均線に対して上昇のクロスが生じたとき、もしくは中期平均線が長期平均線に対して上昇のクロスが生じたときの事です。つまり、より短期の平均線がそれより長期の平均線に対して上昇のクロスが生じたときです。
一方、
デッドクロスは株価がクロスする平均線の下にあるとき短期平均線が中期もしくは長期平均線に対して下落のクロスが生じたとき、もしくは中期平均線が長期平均線に対して下落のクロスが生じたときの事です。つまり、より短期の平均線がそれより長期の平均線に対して下落のクロスが生じたときです。

以上のときゴールデンクロスは上昇トレンドへの変化を、デッドクロスは下落トレンドへ変化することを示しています。

株価移動平均線

昨日は買いシグナルのポイントを説明したので、買いといえばもう一方の売りのシグナルも説明しないわけには行きませんよね。ということで、グランビルの法則に従った売りのシグナルを説明いたします。

その一、長期間上昇を続けた平均線が下落にトレンドが代わったときに株価が平均線に対して下落のクロスをした場合
その二、平均線が下落しているとき株価が平均線に対して上昇のクロスをした場合
その三、平均線が下落しているとき株価が平均線に上昇して近づいたが、上昇のクロスを行わずに下落し始めた場合
その四、平均線が上昇しているときに平均線の上にある株価が急上昇した場合

売りシグナルも買いシグナルのときと同様に以上の現象が起こった直後となります。
要は、売りシグナルは買いシグナルの逆と考えていただいて結構です。
まぁ、平均線を見ていていつもと違った何か起こるという第六感を感じたときというのが適切かもしれませんね。