![戦後日本は戦争をしてきた / 姜尚中/[著] 小森陽一/[著]](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fimg.7andy.jp%2Fbks%2Fimages%2Fi0%2F31980880.JPG)
実は、この本2週間以上前に読み終わっていたのだが、
中々考えがまとまらずここで紹介することができなかった。
私が何故ブログで読んだ本の紹介をしているかといえば、
別に、売り上げに貢献したいわけではなく、忘却へのささやかな抵抗運動の意味合いが強い。
この本に関しては、忘れる以前に自分の中で消化できないという状態が続いていた。
それが、辺見さんの「記憶と沈黙 辺見庸コレクション1」を読んでいる中で、
何故だか、突然この本の内容がストンと落ちてくるという体験を味わった。
本書はタイトルの通り、日本人がよく言う「戦後日本は一滴の血も他国で流していない」
という言葉が、嘘にまみれた欺瞞であるということを指摘している。
実際に軍隊を派遣しなくても様々な形で、戦争に加担しているのはごまかしようのない事実である。
二人の話題の中心は主に朝鮮について。
姜尚中氏はいまだに朝鮮戦争が終結していないことを指摘する。
当然のことながら朝鮮戦争の大きな原因は日本の植民地支配なわけだが、
当の日本は朝鮮戦争特需で息を吹きかえしている。
これでも我々は戦後戦争をしていないと言えるのだろうかという指摘は胸を打つ。
そしてこの国の指導層は今、北朝鮮の体制崩壊を望んでいる。
それは戦争責任をあいまいにし、謝罪や補償を有耶無耶にしようという意図を含んでいる。
北朝鮮のことを語ると必ず拉致問題の話題が出てくる。
もちろん許しがたいことだし、断固抗議し解決を図っていかなければいけない。
しかし、ならず者国家だからといって、自分たちの過去の悪行が帳消しになるわけではない。
やはり、 姜尚中氏が言う通り、まずは国交正常化を成し遂げなければならない。
その先に拉致問題の解決もある。
しかし、そのためにはまず我々が過去に向き合わなければいけないのは言うまでもない。
果たして日本人にその覚悟はあるのだろうか?